「パソコンを起動し、ログインまではできたのに、画面が真っ暗で壁紙もアイコンも表示されない」「マウスの矢印(カーソル)だけは動く」「作業中に突然タスクバーが消えてしまった」……という現象に遭遇していませんか?
これは「Black Screen of Death(黒い死の画面)」と呼ばれる現象の一種ですが、カーソルが動く場合はパソコン本体やモニターの故障ではありません。
Windowsの画面描画を担当するプログラム(エクスプローラー)がクラッシュしているだけです。
この記事では、電源ボタンで強制終了する前に試すべき、「画面を一瞬で呼び戻すショートカット」と「描画プログラムの再起動手順」を解説します。
目次
手順1:【1秒で解決】グラフィックドライバーのリセット
画面が真っ暗になった時、Windowsには「映像出力機能だけを再起動させる」隠しコマンドが存在します。まずはこれを試してください。
⌨️ 魔法のショートカットキー
[Windows] + [Ctrl] + [Shift] + [B]
この4つのキーを同時に押してください。
成功すると、「ピッ」というビープ音が鳴り、画面が一瞬点滅した後、正常なデスクトップ画面が戻ってきます。
これでも直らない(反応がない)場合は、次の手順に進んでください。
手順2:タスクマネージャーから「エクスプローラー」を起動する
壁紙やアイコン、タスクバーを表示している正体である「エクスプローラー(explorer.exe)」というアプリが落ちている状態です。これを手動で叩き起こします。
- キーボードの [Ctrl] + [Alt] + [Delete] を同時に押します。
- 青いメニュー画面が出たら、[タスクマネージャー] をクリックします。
- タスクマネージャーのウィンドウが開きます。
(※もしタスクマネージャーすら真っ暗で見えない場合は、この方法は使えません。手順3へ進んでください) - 左上の [ファイル] メニュー(または [新しいタスクを実行する])をクリックし、[新しいタスクの実行] を選びます。
- 入力欄に半角で以下のように入力します。
explorer.exe - [OK] を押します。
エンターキーを押した瞬間、パッと画面全体(壁紙やタスクバー)が表示されれば復旧完了です。
手順3:周辺機器を外して「放電」する
上記2つで直らない場合、パソコンが「どの画面に出力すればいいか」を見失っている可能性があります。
- USBメモリ、外付けHDD、サブモニター、プリンターなど、マウスとキーボード以外のすべてのケーブルを抜きます。
- 電源ボタンを10秒以上長押しして強制終了します。
- 電源コード(ノートPCならACアダプタ)も抜き、1分間放置します。
- 電源コードだけを挿し、電源を入れます。
これでWindowsがディスプレイ構成を再認識し、画面が表示されるようになります。
なぜこの現象が起きるのか?
主な原因は以下の通りです。
- Windows Updateの直後: グラフィックドライバーの更新がうまくいっていない。
- スリープ復帰の失敗: 省電力モードから画面出力への切り替えに失敗した。
- 外部モニターの影響: ノートPCとモニターを繋いだり外したりした際に、設定がバグった。
まとめ:真っ暗でも「カーソル」があれば勝てる
画面が消えると焦りますが、マウスカーソルが見えているならWindows自体は動いています。
| ステップ | アクション | 効果 |
|---|---|---|
| 1 | Win+Ctrl+Shift+B | 映像回路のリセット |
| 2 | explorer.exeの実行 | 画面描画の再開 |
| 3 | 周辺機器外し&再起動 | ハードウェア再認識 |
特に「手順1」のショートカットキーは、知っているだけでヒーローになれる便利な技です。ぜひ覚えておいてください。
