Microsoft 365のCopilot for Wordは、文書の内容を自動で要約してくれる便利な機能です。しかし、デフォルトの設定では、文書内のコメントや変更履歴は要約の対象外となっているため、コメントの内容を要約に含めたい場合は特別な操作が必要になります。特に、チームでレビューを行った後の文書では、コメントに重要な議論や決定事項が含まれていることが多く、それらを要約から除外してしまうと情報が不足する原因になります。本記事では、CopilotでWordのコメントまで要約に含めるための具体的な確認手順を、原因の切り分けから実際の操作、失敗パターンまで詳しく解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: Wordの「Copilot」ボタンから呼び出せる「ドラフト」または「要約」機能の設定画面上に、コメントを含めるオプションが存在するかを確認します。
- 切り分けの軸: 端末側のCopilotバージョン、アカウントのライセンス(Copilot for Microsoft 365が必要)、および管理者のポリシー設定(Microsoft 365 Admin CenterのCopilotポリシー)の3つの軸で原因を切り分けます。
- 注意点: 会社PCでは、管理者がCopilotの機能を制限している場合があります。また、コメントを含める設定は一時的なものであり、文書を閉じるとリセットされる可能性もあります。管理者に確認せずに設定を変更するのは避けてください。
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目次
なぜCopilotの要約にコメントが含まれないのか
Copilot for Wordの要約機能は、文書の本文(メインテキスト)を解析対象としています。これは、コメントや変更履歴、ヘッダー・フッター、テキストボックスなどの補助的な要素は、設計上、デフォルトで対象外となっているためです。理由としては、コメントは文書の内容そのものではなく、編集者間のコミュニケーションのための補足情報であり、常に要約に含めることが適切とは限らないからです。しかし、プロジェクトのフィードバックや承認フローにおいて、コメントに含まれる指示や質問が重要である場合、ユーザーはコメントを含めた要約を求めます。また、Copilotが文書を「理解」する範囲は、呼び出したプロンプトや設定によって変わります。特定のプロンプト(例:「この文書とそのコメントを要約してください」)を使用すれば、コメントを対象に含めることが可能なケースもありますが、必ずしも期待通りに動作するとは限りません。
確認手順:コメントを含めた要約を生成する方法
以下では、実際にCopilotを使ってWordのコメントを要約に含めるための手順を説明します。手順は、すべてのユーザーが必ず成功するわけではなく、環境によってオプションの有無が異なります。そのため、手順を実施しながら原因を切り分けてください。
- Word文書を開き、リボンの「ホーム」タブにある「Copilot」ボタンをクリックします。Copilotペインが右側に表示されます。
- Copilotペインのテキスト入力欄に、以下のようなプロンプトを入力します。「この文書の本文とすべてのコメントを要約してください」。ただし、このプロンプトだけではコメントが含まれない場合があります。
- 次に、プロンプトの下にある「オプション」または「設定」アイコン(歯車マーク)を探します。もし表示される場合はクリックし、「コメントを含める」のようなトグルやチェックボックスがないかを確認します。多くの場合、このオプションは初期状態ではオフになっています。
- 「コメントを含める」オプションが見つからない場合は、Copilotのバージョンが古い可能性があります。Wordの「ファイル」→「アカウント」→「更新プログラムの管理」から最新の更新を確認し、インストールします。
- それでもオプションが表示されない場合、管理者が組織全体でコメントを含めた要約を無効にしている可能性があります。その場合は、管理者に連絡してMicrosoft 365 Admin Centerの「Copilotページ」から「コメントを含めた要約を許可」ポリシーを有効にしてもらう必要があります。
- オプションをオンにした状態で、再度プロンプトを入力すると、コメントを含めた要約が生成されるはずです。生成された要約の最後に「コメントから抽出した内容」などが明示されるかを確認してください。
| 状況 | コメントを含む要約が可能か | 必要な対処 |
|---|---|---|
| 最新のCopilot、管理者許可あり | 可能(オプションをオンにする) | 手順3のオプションを有効化 |
| 最新のCopilot、管理者許可なし | 不可 | 管理者にポリシー変更を依頼 |
| 古いCopilotバージョン | 不可 | Wordを最新バージョンに更新 |
| 適切なプロンプトを使用 | 一部可能(ただし不安定) | 明示的にコメントを含めるよう指示 |
よくある失敗パターンと対策
プロンプトが不適切
「要約して」だけではコメントが含まれません。「コメントを含めて」や「レビューコメントも」と明示しないと、Copilotは本文のみを要約します。プロンプトは具体的に記述しましょう。
コメントが大量にある場合
コメントが数百件ある文書では、Copilotが処理しきれず、タイムアウトエラーが発生したり、コメントを無視したりすることがあります。この場合は、コメントを絞り込むか、文書を分割してから要約を試みてください。
変更履歴と混同
コメントではなく変更履歴(トラックチェンジ)を要約に含めたい場合もありますが、本記事の対象はあくまでコメントです。変更履歴を要約に含めるには別の設定が必要な場合があるため、注意してください。
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管理者に確認すべき設定
会社のPCを使用している場合、管理者がCopilotの設定を制御していることがほとんどです。以下の情報を管理者に伝えることで、スムーズに問題を解決できます。
- 必要なポリシー: Microsoft 365 Admin Center > 設定 > Copilot で、「Wordの要約にコメントを含める」を許可するポリシーが存在します。このポリシーが有効になっているか確認してもらいましょう。
- ライセンス: Copilot for Microsoft 365のライセンスが割り当てられている必要があります。ライセンスがないと、Copilot自体が使えません。
- バージョン: 組織全体でWordのバージョンを最新に保つよう、更新ポリシーを確認することも有効です。
よくある質問(FAQ)
Q. コメントを含めた要約を実行したが、コメントが反映されない。なぜ?
A. 原因として最も多いのは、管理者ポリシーで無効になっているケースです。次に、Copilotのバージョンが古いか、オプションがオフになっている可能性があります。まずは手順に沿って確認し、それでも解決しない場合は管理者に問い合わせてください。
Q. コメントを含めると要約が長くなりすぎる。調整できないか?
A. 要約の長さはプロンプトで指示できます。「簡潔に」や「3文以内で」などと指定すると、コメントを含めた上で短くまとめることができます。ただし、コメントの重要度に応じて抽出される内容が変わるため、完全な制御は難しい場合もあります。
Q. コメントが解決済み(resolved)の場合でも要約に含まれるか?
A. 通常、解決済みのコメントも未解決のコメントも同様に扱われます。ただし、文書内に大量の解決済みコメントがあると、処理が重くなる可能性があります。重要なコメントだけ残すなど、文書を整理することをおすすめします。
まとめ
Copilot for Wordでコメントを含めた要約を生成するには、まず適切なプロンプトと設定オプションの確認が欠かせません。最新バージョンへの更新と管理者ポリシーの確認も重要な要素です。コメントを要約に含めることで、レビュー内容や議論の経緯を一覧しやすくなり、情報共有の精度が向上します。この記事で紹介した手順や切り分け軸を参考に、ご自身の環境で問題を解決してください。
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