「何もソフトを起動していないのに、パソコンの動作がカクつく」「フォルダを開くだけで数秒待たされる」「マウスカーソルが飛ぶように動く」……。
そんな時、タスクマネージャーを開いてみてください。「ディスク」の列が真っ赤になり、「100%」と表示されていませんか?
これは、パソコンのストレージ(HDD/SSD)が限界まで働かされており、他の処理ができていない状態です。
ウイルスを疑う人もいますが、実はこれ、Windows標準の「お節介機能」が暴走しているのが最大の原因です。
この記事では、ディスク100%病の特効薬である「SysMain(旧Superfetch)の無効化」を中心に、劇的に動作を軽くする3つの設定を解説します。
目次
手順1:【諸悪の根源】SysMainサービスを停止する
「SysMain(シスメイン)」とは、よく使うアプリをメモリに先読みして起動を速くする機能です。
しかし、HDD(ハードディスク)搭載のPCでは、この先読み処理自体がディスクを占有してしまい、逆にPC全体をフリーズさせる本末転倒な事態を引き起こします。
これを止めてもWindowsの動作に支障はありません。以下の手順で無効化しましょう。
🛠️ 無効化の手順
- キーボードの [Windows] + [R] キーを押して、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 入力欄に
services.mscと入力し、[OK] を押します。 - サービス一覧(アルファベット順)の中から、[SysMain] を探してダブルクリックします。
(※古いWindows 10の場合は [Superfetch] という名前の場合があります) - 「スタートアップの種類」を [無効] に変更します。
- 下の [停止] ボタンを押します。
- [OK] を押して閉じます。
これだけで、ディスク使用率が嘘のように下がることがあります。もし下がらなければ、次の手順へ進んでください。
手順2:Microsoftへのデータ送信(Telemetry)を止める
Windowsは、使用状況やエラー情報をマイクロソフトに送信する機能(テレメトリ)が裏で動いています。これもディスクを酷使する原因の一つです。
- 先ほどと同じ「サービス(services.msc)」の画面を開きます。
- [Connected User Experiences and Telemetry] という長い名前の項目を探してダブルクリックします。
- 「スタートアップの種類」を [無効] に変更します。
- [停止] ボタンを押し、[OK] で閉じます。
手順3:Google Chromeの設定を見直す
ブラウザのChromeも、設定によってはディスクを圧迫します。
- Chrome右上のメニュー(︙)から [設定] を開きます。
- 左メニューの [システム] を選びます。
- 「Google Chrome が閉じた際にバックグラウンド アプリの処理を続行する」を [オフ] にします。
これで、Chromeを閉じた後に裏で動き続けるプログラムが停止し、PCが軽くなります。
【最終手段】それでも100%なら「HDDの寿命」か「SSDへの交換」
上記の設定を行って再起動しても、常にディスクが100%に張り付いている場合、以下の2つが考えられます。
- 1. HDDの物理的な故障(寿命)
- ハードディスクから「ジジジ…」「カコン」といった異音がしていませんか? 故障寸前で読み書きに時間がかかっている可能性があります。早急にデータのバックアップを取ってください。
- 2. 現代のWindowsにHDDがついていけてない
- 正直なところ、Windows 10/11はSSD(ソリッドステートドライブ)で動かすことを前提に設計されています。
もしお使いのPCがHDD(ハードディスク)モデルなら、SSDに換装(交換)するのが最も劇的な解決策です。設定変更で10%速くなるのが誤差に感じるほど、SSDにすれば10倍速くなります。
まとめ:SysMainは止めても大丈夫
ディスク100%問題の解決策まとめです。
| サービス名 | 役割 | 対処 |
|---|---|---|
| SysMain | アプリ起動の高速化 (HDDだと逆効果) |
無効化推奨 |
| Connected User… | データ収集・送信 | 無効化推奨 |
「PCが壊れたから買い替えようかな」と迷っているなら、その前に一度この設定を試してみてください。まだそのパソコンは現役で戦えるかもしれません。
