「パソコンとモニターをHDMIケーブルで繋いだのに、画面が真っ暗なまま」「モニター側に『信号がありません(No Signal)』と表示されてスリープしてしまう」「設定画面を見ても、2台目のモニターが認識されていない」……。
せっかくのデュアルディスプレイ環境も、映らなければただの黒い板です。
ケーブルの断線を疑う前に、Windows側が「映像を出さない設定」になっていないか、あるいは「対応していない映像信号」を送っていないかを確認しましょう。
この記事では、外部モニターが映らない時に試すべき設定確認と、強制的に認識させるための手順を解説します。
目次
手順1:【基本】「Win + P」で出力モードを切り替える
最も多い原因です。ケーブルが繋がっていても、Windows側で「PC画面のみ」に設定されていると、外部モニターには一切信号が送られません。
- キーボードの [Windows] + [P] キーを同時に押します。
- 画面右側に「映す(プロジェクト)」というメニューが出てきます。
- 現在の設定が「PC画面のみ」になっていませんか?
- [複製](同じ画面を出す)または [拡張](画面を広くする)をクリックして選びます。
これで信号が送られ、モニターが点灯するか確認してください。
手順2:ディスプレイ設定で「検出」ボタンを押す
自動認識に失敗している場合、手動で「そこにモニターがあるぞ」とPCに教える必要があります。
- デスクトップの何もないところを右クリックし、[ディスプレイ設定] を開きます。
- 「マルチディスプレイ」の項目を探して展開します。
- [検出] というボタンがあればクリックします。
(※「別のディスプレイは検出されませんでした」と出る場合は、ケーブルの接触不良やドライバーの問題の可能性があります)
手順3:リフレッシュレートを下げる(「範囲外」の場合)
「信号なし」ではなく「入力信号が範囲外です(Out of Range)」と表示される場合は、パソコン側が「モニターの性能を超えた設定(高すぎるリフレッシュレートなど)」を押し付けている状態です。
- [ディスプレイ設定] > [ディスプレイの詳細設定] をクリックします。
- 右上のプルダウンメニューから、映らない方のモニター(ディスプレイ2など)を選びます。
- 「リフレッシュレートの選択」という項目を、[60Hz] や [30Hz] などの低い数値に変更します。
古いモニターやプロジェクターに接続する場合、この設定を下げないと映らないことがよくあります。
手順4:グラフィックドライバーをリセットする
PCがモニターの接続情報をバグらせている場合、映像出力機能だけを再起動させます。
⌨️ 映像リセットのショートカット
[Windows] + [Ctrl] + [Shift] + [B]
この4つを同時に押すと「ピッ」と音が鳴り、画面が一瞬点滅します。
これでドライバーが再読み込みされ、モニターが認識されることがあります。
手順5:モニターのコンセントを抜き差しする(完全放電)
意外と盲点なのが、「モニター側のフリーズ」です。
モニターはずっとコンセントに挿しっぱなしにしていることが多いため、内部の基板がエラーを起こしていることがあります。
- PCではなく、モニター(画面)側の電源コンセントを抜きます。
- そのまま1分〜2分待ちます(放電)。
- コンセントを挿し直し、電源を入れます。
HDMIケーブルの抜き差しよりも、この「電源抜き差し」の方が効果があるケースが多いです。
まとめ:「No Signal」はPC側の設定ミスが多い
外部モニターが映らない時のチェックリストです。
| 画面の表示 | 疑うべき原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 信号なし (No Signal) | 出力設定ミス / ケーブル断線 | Win+P で「拡張」を選択 |
| 範囲外 (Out of Range) | リフレッシュレート過多 | 設定で60Hz以下に下げる |
| 真っ暗・無反応 | モニターのフリーズ | コンセント抜き差し(放電) |
これら全てを試しても映らない場合は、HDMIケーブル自体の断線か、変換アダプタ(USB-Cハブなど)の故障の可能性が高くなります。別のケーブルやPCでテストしてみてください。
