「カタカナ変換しようとして『F7』キーを押したのに、なぜか音量が上がったり、画面が暗くなったりする」「更新のために『F5』を押したら、キーボードのバックライトが消えた」……こんな経験はありませんか?
これは故障ではありません。最近のノートパソコンの多くは、初期設定で「メディアキー(音量や明るさ調整)」が優先されており、従来のファンクションキー(F1〜F12)として使うには、いちいち「Fn」キーを同時押ししなければならない仕様になっています。
この記事では、Fnキーを押さなくてもF1〜F12をそのまま使えるようにする「Fnロック(ファンクションロック)」の切り替え方法を、メーカー別に解説します。
目次
方法1:【最速】キーボードショートカットで切り替える
多くのメーカーでは、キーボード上の特定のキーを同時押しするだけで、一瞬で「機能の優先順位」を逆転させることができます。
まずは、お手元のキーボードを見て、鍵(南京錠)の中に「Fn」と書かれたマークがないか探してみてください。
メーカー別「Fnロック」切り替えショートカット一覧
機種によって異なりますが、代表的な組み合わせは以下の通りです。
| メーカー/シリーズ | ショートカットキー | 備考 |
|---|---|---|
| Dell / HP / Lenovo | [Fn] + [Esc] | Escキーに南京錠マークがあることが多い |
| Surface | [Fn] キー単押し | FnキーにLEDライトが付いていればロック状態 |
| ThinkPad | [Fn] + [Esc] | Fnキーのランプが点灯するとFキー優先になる |
| その他・汎用 | [Fn] + [Shift] [Fn] + [NumLock] |
古い機種やデスクトップ用キーボードの場合 |
これらを押した後、メモ帳などで「F7」を押してカタカナになるか試してみてください。
方法2:Windowsの設定(モビリティセンター)で変更する
ショートカットキーが効かない場合、Windows内の設定画面から変更できる機種(特にDellやHPの一部)があります。
- スタートボタンを右クリックし、メニューから [モビリティセンター] を選択します(見当たらない場合は検索窓に「モビリティセンター」と入力)。
- 「ファンクションキーの列」という項目を探します。
- 設定を「マルチメディアキー」から [ファンクションキー] に変更します。
※ここに項目がない場合は、残念ながらこの方法は使えません。次のBIOS設定へ進んでください。
方法3:【確実】BIOS/UEFI画面で根本設定を変える
ショートカットも効かず、モビリティセンターにもない場合、パソコンの根幹設定(BIOS)を変更する必要があります。
少し難しそうに見えますが、手順通りやれば簡単です。
BIOS(バイオス)画面への入り方
- パソコンを「再起動」します。
- メーカーロゴが出た瞬間に、特定のキー(F2やF10など)を連打します。
- Lenovo / Dell / ASUS / Sony: [F2]キー
- HP: [F10]キー
- Surface: 音量[+]ボタンを押しながら電源オン
- 青や黒の背景に英語が並ぶ画面(BIOS)が表示されます。
設定変更の手順(例)
画面は機種によりますが、探すべき単語は「Action Keys Mode」や「Function Key Lock」です。
- キーボードの矢印キーで [Configuration] や [System Configuration] タブに移動します。
- [Action Keys Mode] という項目を探し、[Enter]キーを押します。
- [Disabled](無効)に変更します。
※メーカーによっては「Multimedia Key」と「Function Key」の二択になっている場合があるので、[Function Key] を選びます。 - [F10] キー(Save & Exit)を押して、設定を保存して終了します。
パソコンが再起動し、F1〜F12がそのまま使えるようになります。
まとめ:どっちが便利?自分の使い道で決めよう
この設定は「どちらが正解」というものではありません。
| モード名 | F7を押した時の挙動 | おすすめな人 |
|---|---|---|
| ファンクションキー優先 (従来型) |
カタカナ変換 | 日本語入力が多い、Excelを使う、ゲームをする人 |
| メディアキー優先 (最近の初期設定) |
音量や明るさ調整 | 動画視聴がメイン、文字入力はあまりしない人 |
仕事で使うなら「ファンクションキー優先」にしておかないと効率がガタ落ちします。
もし設定が戻ってしまっても、「Fn + Esc」のショートカットさえ覚えておけば、いつでも一瞬で切り替えられます。
