「Webサイトを見ているだけなのに、パソコンのファンが『ブオーン!』と全力回転してうるさい」「キーボードの上が熱くて触れない」「Zoom中に自分のファンの音が入ってしまう」……。
ファンの音は、パソコンが熱暴走を防ぐために必死に冷やしている証拠ですが、YouTubeや事務作業程度で爆音になるのは異常です。
これは、CPUが良かれと思って「必要以上のフルパワー(ターボブースト)」を出して発熱していることが主な原因です。
この記事では、PCを分解掃除せずに、Windowsの設定を一つ変えるだけで嘘のように静かにさせる裏ワザを解説します。
💡 この設定のメリット
- ファンの回転音が劇的に静かになる。
- バッテリーの持ちが良くなる。
- PC本体の熱さが解消される。
- ※注意: 重いゲームや動画編集をする時だけ少し処理が遅くなる可能性があります(普段使いには影響ありません)。
目次
手順1:【効果絶大】プロセッサの状態を「99%」にする
現代のCPU(Intel Core i5/i7など)は、設定が「100%」になっていると、定格以上の力を出す「ターボブースト」機能が働き、一気に温度が上がります。
これを「99%」に制限することで、ブースト機能をオフにし、発熱を抑えます。
- スタートボタンの検索窓に 電源プラン と入力し、[電源プランの編集] を開きます。
- [詳細な電源設定の変更] をクリックします。
- 小さなウィンドウが開くので、リストの中から [プロセッサの電源管理] の「+」を押して展開します。
- さらに [最大のプロセッサの状態] を展開します。
- 「バッテリ駆動」と「電源に接続」の数値を、両方とも 100% から 99% に書き換えます。
- [適用] > [OK] を押して閉じます。
これでしばらく使ってみてください。今まで唸りを上げていたファンが、スン…と静かになるはずです。
手順2:バックグラウンドで暴れるアプリを特定する
設定を変えてもファンが回り続ける場合、裏で特定のアプリが暴走している可能性があります。
- キーボードの [Ctrl] + [Shift] + [Esc] を押して「タスクマネージャー」を開きます。
- [CPU] という項目の列をクリックして、使用率が高い順(降順)に並べ替えます。
- 一番上に「30%」や「50%」を使い続けているアプリがいませんか?
(例:Windows Update、ウイルス対策ソフト、Chromeなど)
もし不要なアプリが暴走していたら、右クリックして [タスクの終了] を選んで強制停止させれば、ファンは止まります。
手順3:物理的な通気口を確保する
設定の問題ではなく、物理的に窒息しているケースです。
特に夏場や、布団の上で使っている場合に発生します。
- 布団やカーペットの上で使わない: 吸気口が塞がり、数分で高温になります。必ず硬い机の上で使いましょう。
- PCスタンドを使う: ノートPCの底面を少し浮かせるだけで、空気の流れが変わり、温度が5〜10℃下がります(100円ショップの「放熱ボール」や消しゴムを挟むだけでも効果あり)。
- エアダスターで吹く: 排気口(横や後ろの穴)からホコリが見える場合は、電源を切ってからエアダスターを一吹きしてホコリを飛ばします。
手順4:システム冷却ポリシーを変更する
ファンを回すタイミングの設定を変更します。
- 手順1と同じく [電源プランの編集] > [詳細な電源設定の変更] を開きます。
- [プロセッサの電源管理] > [システム冷却ポリシー] を展開します。
- 設定を「アクティブ(ファンを回して冷やす)」から [パッシブ](速度を落として冷やす)に変更します。
※これにより、ファンが回る頻度は減りますが、パソコンの動作速度が少し抑えられます(事務作業なら気づかないレベルです)。
まとめ:99%設定は「魔法」
ファンの騒音対策まとめです。
| 方法 | 効果 | 副作用 |
|---|---|---|
| 最大プロセッサ 99% | 劇的(静音&低温) | 最高性能が出なくなる |
| 冷却ポリシー パッシブ | 中(ファン回転抑制) | 処理速度の低下 |
| 底面を浮かせる | 中(物理冷却) | なし |
「100%から99%にするだけで変わるの?」と思うかもしれませんが、これがアクセル全開(ターボ)を止めるスイッチになっています。
PCが熱くて壊れそうな時は、ぜひ試してみてください。
