「右下に『OneDriveの空き容量が不足しています』という通知が頻繁に出る」「デスクトップのアイコンに緑色のチェックマークが付いている」「勝手にクラウドにアップロードされるのを止めたい」……とお困りではありませんか?
Windows 10/11では、初期設定でMicrosoftのクラウドサービス「OneDrive」が有効になっており、デスクトップやドキュメントのデータを自動でバックアップする仕様になっています。しかし、無料プランの上限はたったの5GB。すぐに一杯になり、課金を促す警告が出始めます。
この記事では、大切なデータを消さずに、OneDriveの同期だけを安全に停止・無効化する手順を解説します。
⚠️ 絶対にやってはいけないこと
「容量がいっぱいなら、OneDriveの中身を消せばいいや」と思って、同期中にファイルを削除しないでください。
同期されている状態で削除すると、あなたのパソコン上のデータも連動して消えてしまいます。
目次
手順1:まずは「このPCとのリンク」を解除する
最も安全かつ確実な方法は、パソコンとOneDriveの「紐付け(リンク)」を切ることです。これでデータはPC内に残り、通知だけが止まります。
- タスクバーの右下(時計の近く)にある [雲のアイコン] をクリックします。
※見当たらない場合は「^」ボタンの中に隠れていることがあります。 - 開いた画面の右上にある [歯車アイコン](ヘルプと設定)をクリックし、[設定] を選びます。
- 左メニューの [アカウント] をクリックします。
- 「このPCのリンクを解除する」というリンクをクリックします。
- 「このPC上のアカウントのリンクを解除しますか?」と聞かれるので、[アカウントのリンク解除] を押します。
これで同期が停止しました。以降、ファイルの削除や編集を行ってもクラウドには反映されず、容量不足の通知も来なくなります。
手順2:「バックアップ」設定をオフにする(ファイルが消えた場合)
リンク解除後、「デスクトップにあったファイルが消えた!」と焦ることがあります。
これは、データの保存場所が「C:\Users\User\Desktop」ではなく「C:\Users\User\OneDrive\Desktop」に移動していたためです。
もし再度OneDriveを使いたいが、デスクトップなどの同期だけ止めたい場合は、以下の手順を行います(リンク解除している場合は不要です)。
- OneDriveの設定画面を開きます。
- 左メニューの [同期とバックアップ] をクリックします。
- [バックアップを管理] ボタンを押します。
- 「デスクトップ」「ドキュメント」「写真」のスイッチを [オフ] にします。
- [変更の保存] を押します。
※オフにした後、デスクトップからファイルが消えたように見えますが、「OneDriveフォルダ」の中に残っています。手動で元の場所に戻してください。
手順3:OneDriveアプリ自体をアンインストールする
「そもそもクラウドなんて一生使わない」「アイコンを見るのも嫌だ」という場合は、アプリごと削除してしまいましょう。データには影響ありません。
Windows 11 / 10 共通の手順
- スタートボタンを右クリックし、[インストールされているアプリ](または [アプリと機能])を開きます。
- 検索窓に「OneDrive」と入力します。
- 「Microsoft OneDrive」の右側のメニューから [アンインストール] を実行します。
これで完全にパソコンからOneDrive機能が消滅します。エクスプローラーに残った「OneDrive」フォルダは、ただのフォルダとして扱われます。
【Q&A】よくあるトラブルと解決策
Q. リンク解除した後、OneDriveフォルダ内のファイルは消していい?
A. はい、リンク解除後なら安全です。
リンク解除(雲のアイコンが灰色、または消えた状態)を確認した後であれば、Web上のOneDriveにあるデータを消しても、パソコン内のデータは消えません。
ただし、念のため大切なファイルは「USBメモリ」や「Dドライブ」など別の場所にコピーしてから整理することをおすすめします。
Q. エクスプローラーの「OneDrive」フォルダが邪魔です
アンインストールしても、フォルダ自体は残ります。
中身を必要な場所(通常のドキュメントフォルダなど)に移動させた後であれば、空になったOneDriveフォルダは削除しても問題ありません。
Q. ファイルに付いている「緑のチェック」や「雲」マークは何?
同期の状態を表しています。
- ☁(雲): ファイルの実体はクラウドにあり、PCの容量を使っていません(開くときにダウンロードされます)。
- 🟢(緑のチェック): PCにダウンロード済みで、オフラインでも開けます。
- 🔃(矢印): 現在同期(アップロード/ダウンロード)中です。
まとめ:無料版(5GB)で自動バックアップは無理がある
OneDriveは便利な機能ですが、PC全体のバックアップをするには無料枠の5GBは少なすぎます。
| 対処法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| リンク解除 | 通知が止まる・PCの動作が軽くなる | クラウド連携機能が使えなくなる |
| 課金して増量 | 1TBまで保存可能になり便利 | 月額費用(Microsoft 365)がかかる |
意図しない通知に悩まされているなら、迷わず「手順1:リンク解除」を行ってください。これが最もトラブルの少ない解決策です。
