SharePoint Online上でPDFファイルを開き、注釈(コメント、ハイライト、図形など)を追加しても、次に開いたときに消えてしまうという問題が発生することがあります。これはブラウザのPDF表示方法やSharePointの設定が原因であることが多いです。本記事では、注釈が保存されない原因を特定するための確認手順を、具体的な操作とともに解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: ブラウザのPDFビューア設定とSharePointのドキュメントチェックアウト状態を確認します。
- 切り分けの軸: 端末側(ブラウザ、アプリ)とSharePoint側(権限、チェックアウト、バージョン管理)のどちらに原因があるかを切り分けます。
- 注意点: 会社のPCではブラウザの拡張機能や既定のアプリを変更できない場合があります。管理者に確認せずに設定を変更しないでください。
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目次
注釈が保存されない原因の全体像
SharePointでPDFを開く方法はいくつかあり、それぞれ注釈の扱いが異なります。主な原因は以下の3つに分類できます。
| 開き方 | 注釈の保存 | 推奨利用シーン |
|---|---|---|
| Edge内蔵PDFビューア(既定) | × 保存されない(注釈は一時的) | 簡易確認のみ。編集不要の場合に使用。 |
| Adobe Acrobat Readerプラグイン | 〇 保存される(権限による) | 注釈を頻繁に使う場合。ただしチェックアウトが必要。 |
| デスクトップアプリで開く(ダウンロード → 編集 → アップロード) | 〇 確実に保存される | 確実な保存や高度な編集が必要な場合。 |
上記の違いを踏まえ、次の章から具体的な確認手順を進めます。
確認手順①:ブラウザのPDF表示設定を確認する
まず、SharePointでPDFを開いたときに使用されているビューアを確認します。Microsoft Edgeの場合は、PDFファイルがブラウザ内で開かれているか、Adobe Acrobatプラグインで開かれているかを見分けます。
EdgeでのPDFビューアの切り替え方法
- SharePoint上でPDFファイルをクリックして開きます。
- 右上のツールバーに「オプション」や「…」メニューがある場合は、それがEdgeの内蔵ビューアです。Adobe Acrobatプラグインが有効な場合は、上部に「Acrobat」と表示されることがあります。
- 内蔵ビューアを使用している場合、注釈は保存されません。Edgeの設定(edge://settings/content/pdfDocuments)で「PDFを常に開く」をオフにすると、PDFをダウンロードするように変更できます。
- 代わりに、Adobe Acrobatプラグインを有効にするには、Adobe Acrobat Readerをインストールし、Edgeの拡張機能として有効にします。
- プラグインが有効になると、SharePointのPDFを開いたときに「Acrobatで開く」オプションが表示されるようになります。
失敗パターン:Edgeの「PDFを常に開く」設定
Edgeの設定で「PDFを常に開く」がオンになっていると、PDFが自動的にブラウザ内で開かれ、注釈機能が制限されます。この設定をオフにしても、SharePointの動作によってはダウンロードされずに内蔵ビューアで開き続けることがあります。その場合は、PDFファイルを右クリックして「ダウンロード」を選択するか、SharePointの「…」メニューから「ダウンロード」を選んでください。
SharePointライブラリでチェックアウトが強制されている場合、ファイルを開く前にチェックアウトしないと編集できません。注釈の保存も編集の一部とみなされるため、チェックアウトが必要です。
チェックアウトの確認と手順
- SharePointライブラリでPDFファイルを選択します。
- 上部のコマンドバーに「チェックアウト」ボタンがあるか確認します。ない場合は「…」メニューから「チェックアウト」を選びます。
- チェックアウト後にPDFを開き、注釈を追加して保存します。
- 保存後、忘れずに「チェックイン」を行います。チェックインしないと、他のユーザーが編集できなくなります。
- チェックイン画面でバージョンコメントを入力する必要がある場合もあります。
管理者に確認する情報
チェックアウトが強制されているかどうかは、ライブラリの設定によります。管理者に以下の点を確認してください。
- そのドキュメントライブラリで「チェックアウトを必須にする」が有効になっているか。
- バージョン管理設定で「バージョンを作成する」がオンになっているか(注釈の変更履歴を残す場合)。
- PDFファイルに対する編集権限がユーザーに付与されているか。
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確認手順③:ブラウザキャッシュとOfficeドキュメントキャッシュをクリアする
キャッシュが原因で古いバージョンのPDFが表示され、注釈が反映されていないように見えることがあります。
ブラウザキャッシュのクリア
- Edgeで設定(edge://settings/clearBrowsingData)を開きます。
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れ、「今すぐクリア」をクリックします。
- 他のブラウザ(Chromeなど)でも同様にクリアしてください。
Officeドキュメントキャッシュのクリア
- SharePointでPDFを開くと、一時的にOfficeドキュメントキャッシュに保存されることがあります。
- その場合、ExcelやWordのオプションから「Officeドキュメントキャッシュの設定」を開き、「キャッシュをクリア」を実行します。
キャッシュクリア後、再度PDFを開いて保存状態を確認してください。
確認手順④:デスクトップアプリで編集してアップロードする(最終手段)
上記の手順でも注釈が保存できない場合は、PDFを一度ダウンロードしてデスクトップアプリ(Adobe Acrobat Pro、Foxit Readerなど)で編集し、再度アップロードする方法が確実です。
手順
- SharePointでPDFファイルの「…」メニューから「ダウンロード」を選択します。
- ダウンロードしたファイルをデスクトップのAdobe AcrobatやFoxit Readerで開きます。
- 注釈を追加してファイルを保存します。
- SharePointの同じ場所にドラッグ&ドロップでアップロードします。「置き換え」または「名前を付けて保存」を選びます。
- アップロード後、ブラウザで開きなおして注釈が表示されることを確認します。
失敗パターン:バージョン管理との競合
既に誰かがチェックアウトしている場合、アップロード時に「ファイルがロックされています」と表示されます。その場合は、チェックアウトしているユーザーに連絡するか、管理者に強制チェックインを依頼してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 注釈を保存するためにはAdobe Acrobat Readerが必須ですか?
必須ではありませんが、ブラウザ内で直接注釈を保存したい場合はAdobe Acrobat Readerプラグインが推奨されます。Edge内蔵ビューアでは注釈が保存されません。
モバイルブラウザではMicrosoft EdgeやAdobe Acrobatモバイルアプリを使用することで保存できる場合があります。ただし、デスクトップ環境よりも機能が制限されることをご了承ください。
Q3. 注釈が保存されない場合、管理者にどのように報告すればよいですか?
以下の情報を伝えると原因特定がスムーズです。
- 使用しているブラウザとそのバージョン
- PDFを開いたときのビューア(内蔵ビューアかプラグインか)
- チェックアウトの有無
- エラーメッセージが表示される場合はそのスクリーンショット
まとめ
SharePointでPDFの注釈を保存するには、まずEdgeの内蔵ビューアではなくAdobe Acrobatプラグインを使用するか、ファイルをダウンロードして編集する方法が確実です。また、チェックアウトが必須のライブラリでは、必ずチェックアウトしてから編集を行ってください。ブラウザキャッシュやOfficeキャッシュのクリアも有効な対策です。原因を切り分けるには、本記事の確認手順を順に実施し、どの段階で問題が解決するかを確認することをお勧めします。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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