Windowsの「保護されたフォルダー」機能は、ランサムウェアなどから大切なファイルを保護する強力な機能です。
しかし、この機能が有効になっていると、正規の業務ソフトが保護されたフォルダー内のファイルにアクセスできず、作業が中断される場合があります。
この記事では、セキュリティを維持しつつ、特定のソフトに「保護されたフォルダー」へのアクセス許可を与える具体的な手順を解説します。
【要点】保護されたフォルダーのアクセス許可設定で業務を円滑に
- コントロールされたフォルダーアクセス: ランサムウェアからファイルを保護しつつ、信頼できるソフトのファイルアクセスを許可します。
- 許可するアプリの追加: 業務に必要なソフトが保護フォルダー内のファイルに正常にアクセスできるように設定します。
- 実行ファイルの正確な指定: ソフトが動作するために必要な実行ファイルを正確に指定し、アクセス問題を解決します。
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保護されたフォルダー機能の概要と目的
Windowsの「保護されたフォルダー」は、「コントロールされたフォルダーアクセス」と呼ばれるセキュリティ機能の一部です。この機能は、悪意のあるプログラムやランサムウェアが、ドキュメントやピクチャなどの重要なフォルダー内のファイルを変更・削除するのを防ぐ目的があります。許可されていないソフトからのアクセスをブロックすることで、データ保護を強化します。
しかし、この保護は信頼できる正規のソフトに対しても適用される場合があります。そのため、業務で利用するソフトが保護対象のフォルダーにアクセスしようとすると、ブロックされてしまうことがあります。このような場合、そのソフトを許可リストに追加することで、セキュリティを維持しつつ、ソフトの正常な動作を保証できます。
特定のソフトに保護されたフォルダーへのアクセス許可を与える手順
ここでは、Windows11を例に、特定のソフトが保護されたフォルダーにアクセスできるように設定する手順を説明します。Windows10でも同様の操作で設定できます。
- Windowsセキュリティを開く
タスクバーの検索ボックスに「Windowsセキュリティ」と入力し、検索結果から「Windowsセキュリティ」アプリを選択して開きます。 - ウイルスと脅威の防止を選択する
Windowsセキュリティの左側メニューから「ウイルスと脅威の防止」を選択します。 - ランサムウェアの防止設定を開く
「ウイルスと脅威の防止」画面を下へスクロールし、「ランサムウェアの防止」セクションにある「ランサムウェアの防止を管理」を選択します。 - コントロールされたフォルダーアクセスを管理する
「コントロールされたフォルダーアクセス」が「オン」になっていることを確認します。「オン」になっていない場合は、トグルスイッチをクリックして「オン」にします。その下の「コントロールされたフォルダーアクセスによるアプリを許可」を選択します。 - 許可するアプリを追加する
「許可されたアプリ」画面で、「+ アプリを許可する」ボタンを選択します。 - 最近ブロックされたアプリから選択または参照する
「最近ブロックされたアプリ」に目的のソフトが表示されている場合は、それを選択します。表示されていない場合は、「すべてのアプリを参照」を選択して、ソフトの実行ファイル(.exeファイル)を探します。 - ソフトの実行ファイルを選択する
ファイルエクスプローラーが開くので、アクセスを許可したいソフトのインストールフォルダーへ移動し、メインの実行ファイルを選択して「開く」ボタンをクリックします。通常、実行ファイルはソフト名と同じ名前で、拡張子が.exeです。 - アクセス許可の確認
選択したソフトが「許可されたアプリ」リストに追加されたことを確認します。これで、そのソフトは保護されたフォルダー内のファイルにアクセスできるようになります。
保護されたフォルダー設定時の注意点とトラブル対処
「保護されたフォルダー」機能は強力なセキュリティを提供しますが、設定時にいくつかの注意点があります。ここでは、よくあるトラブルと対処法を解説します。
許可したはずのソフトがファイルにアクセスできない場合
特定のソフトを許可リストに追加したにもかかわらず、まだファイルアクセスがブロックされることがあります。
原因は、ソフトが複数の実行ファイルを使用している場合や、別のプロセスがファイルアクセスを試みている場合が考えられます。例えば、インストーラーと本体で別の実行ファイルを使用するケースです。
- 関連する実行ファイルを探す
ソフトのインストールフォルダー内を詳しく確認し、ファイルアクセスに関連する可能性のある他の実行ファイルを探します。 - 追加で許可リストに登録する
見つかった関連実行ファイルも、上記の手順で許可リストに個別に追加します。
意図しないソフトが保護されたフォルダーにアクセスしてしまう場合
許可していないはずのソフトが保護されたフォルダーにアクセスできてしまう場合、誤って許可リストに追加してしまったか、悪意のあるソフトが正規のソフトを偽装している可能性があります。
- 許可リストの確認と削除
「コントロールされたフォルダーアクセスによるアプリを許可」のリストを確認し、不明なソフトや不要なソフトがあれば、リストから削除します。 - セキュリティスキャンを実行する
悪意のあるソフトの可能性も考慮し、Windowsセキュリティで完全スキャンを実行します。
コントロールされたフォルダーアクセス自体を一時的に無効にする必要がある場合
非常に稀なケースですが、トラブルシューティングや特定の作業のために、一時的にコントロールされたフォルダーアクセスを無効にする必要があるかもしれません。これはセキュリティリスクを高めるため、注意して行い、作業完了後はすぐに有効に戻してください。
- ランサムウェアの防止設定を開く
「Windowsセキュリティ」の「ウイルスと脅威の防止」から「ランサムウェアの防止を管理」を開きます。 - 機能をオフにする
「コントロールされたフォルダーアクセス」のトグルスイッチをクリックして「オフ」にします。 - 作業完了後にオンに戻す
必要な作業が完了したら、速やかに「オン」に戻し、セキュリティを回復します。
保護されたフォルダーと従来のセキュリティ機能の比較
Windowsの保護されたフォルダー機能は、従来のリアルタイム保護とは異なるアプローチでセキュリティを提供します。それぞれの特徴を比較します。
| 項目 | 保護されたフォルダー(コントロールされたフォルダーアクセス) | 従来のリアルタイム保護(ウイルス対策ソフト) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 特定のフォルダー内のファイルを、許可されていないソフトによる変更から保護する | マルウェア全般の検出と駆除、システム全体の監視 |
| 防御対象 | 主にランサムウェアなど、ファイル変更を行う脅威 | ウイルス、スパイウェア、アドウェアなど多様なマルウェア |
| 動作原理 | 信頼できるソフトのリストに基づき、フォルダーへのアクセスを制御する | シグネチャベースまたは振る舞い検知で、悪意のあるプログラムを特定しブロックする |
| 保護範囲 | ユーザーが指定した保護フォルダーのみ | PC全体、ファイル、ネットワーク通信など広範囲 |
| 設定の複雑さ | 特定のソフトの実行ファイルを許可リストに追加する必要がある | 基本的に自動で動作する |
まとめ
この記事では、Windowsの「保護されたフォルダー」機能により、特定のソフトがファイルにアクセスできない場合の対処法を解説しました。
コントロールされたフォルダーアクセス設定で、業務に必要なソフトを許可リストに追加することで、セキュリティを損なわずに作業を継続できます。
今回紹介した手順を活用し、業務で利用するソフトが保護されたフォルダーへ正常にアクセスできるように設定を調整してください。
超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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