「パソコンをシャットダウンしようとしたら更新が始まり、1時間経っても『Windowsの準備をしています 電源を切らないでください』のまま進まない」「〇〇%から数字が動かない」……という状況に陥っていませんか?
画面の指示通りに待ち続けるのが正解とは限りません。内部でエラーが発生し、永久ループ(フリーズ)している場合、朝まで待ってもそのままだからです。
この記事では、「強制終了しても安全なタイミングの見極め方」と、更新エラーを根本解決するための「アップデート用キャッシュの削除手順」を解説します。
目次
手順1:まずは「本当に止まっているか」を見極める
焦って電源を切る前に、パソコンがまだ裏で頑張っているのか、完全に気絶しているのかを診断します。
HDDアクセスランプを確認する
パソコン本体の側面やキーボード上部にある、「ドラム缶のマーク」や「雷マーク」のランプ(アクセスランプ)を見てください。
- チカチカ点滅している: データを書き込み中です。まだ待ってください。
- 消灯したまま、または点灯しっぱなし: 完全にフリーズしている可能性が高いです。
時間の目安
HDD搭載の古いパソコンの場合、大型アップデートには2〜3時間かかることもあります。しかし、「同じパーセンテージで3時間以上」動かない場合は、異常事態と判断して次のステップへ進みましょう。
手順2:勇気を持って「強制終了」する
3時間以上動かず、アクセスランプも反応がない場合、強制終了しか手段はありません。「電源を切らないで」という警告を無視することになりますが、これ以上待っても無駄だからです。
- パソコンの電源ボタンを、画面がブツンと消えるまで「5秒〜10秒間長押し」します。
- 電源が切れたら、すぐに点けずに1分ほど待ちます(放電のため)。
- 周辺機器(USBメモリ、プリンター、外付けHDDなど)をすべて外します。
- 電源ボタンを押して起動します。
※運が良ければ、再起動後に「更新を元に戻しています」と表示され、通常のデスクトップ画面に戻れます。
手順3:失敗の原因「SoftwareDistribution」を削除する
ここからが本題です。強制終了で生還できても、そのままでは「また次回シャットダウン時に同じ更新エラー」を繰り返します。
更新プログラムの一時保存場所(キャッシュ)が破損していることが原因なので、これを手動で削除してリセットします。
1. Windows Updateサービスを止める
フォルダを消すために、裏で動いているUpdate機能を一時停止します。
- スタートボタンを右クリックし、[コンピューターの管理] を開きます。
- 左メニューから [サービスとアプリケーション] > [サービス] をダブルクリックします。
- リストの中から [Windows Update] を探します(下の方にあります)。
- 右クリックして [停止] を選びます。
(※すでに停止している場合はそのままでOKです)
2. フォルダの中身を削除する
- エクスプローラーを開き、以下の順番でフォルダを進みます。
Cドライブ > Windows > SoftwareDistribution - このフォルダの中にある [DataStore] と [Download] という2つのフォルダを開き、中身をすべて削除します。
(※フォルダ自体は消さず、中のファイルだけ消してください)
3. サービスを再開する
- 先ほどの「サービス」画面に戻ります。
- [Windows Update] を右クリックして [開始] を選びます。
これで、壊れていた可能性のある古い更新データがクリーンアップされました。
手順4:手動でWindows Updateを実行する
綺麗な状態で、改めて更新をやり直します。
- [設定] > [Windows Update](または [更新とセキュリティ])を開きます。
- [更新プログラムのチェック] をクリックします。
- 改めてダウンロードが始まり、今度はスムーズにインストールが進むはずです。
まとめ:3時間動かなければ「損切り」が必要
Windows Updateトラブルの対応ラインは以下の通りです。
| 状況 | 判断 | 対処 |
|---|---|---|
| ランプ点滅中 | 正常処理中 | あと1時間は待つ |
| ランプ無反応 & 3時間経過 | フリーズ確定 | 強制終了(長押し) |
| 再起動後 | キャッシュ破損の疑い | SoftwareDistribution削除 |
更新中の強制終了はリスクを伴いますが、フリーズしたPCを救うにはそれしか方法がありません。復旧後は必ず「キャッシュ削除」を行い、再発を防いでください。
