Microsoft Teamsで、時間帯によって通話の転送先を自動で切り替えたいと思ったことはありませんか。
例えば、営業時間内は受付担当者に、営業時間外は留守番電話サービスに自動で繋ぎたい場合などです。
この設定を行うことで、担当者が不在でも顧客からの電話を取りこぼすリスクを減らせます。
この記事では、Teamsの通話転送機能を活用し、時間帯に応じて転送先を自動で変更する「シミュリング」設定の手順を詳しく解説します。
【要点】時間帯別Teams通話転送設定
- 通話ルーティングポリシーの設定: 時間帯に応じた通話転送ルールを作成します。
- ルーティングルールへの転送先登録: 各時間帯に転送する担当者やグループ、留守番電話を登録します。
- ユーザーへのポリシー割り当て: 作成したポリシーを特定のユーザーに適用します。
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目次
時間帯別通話転送の仕組みと前提条件
Microsoft Teamsにおける時間帯別通話転送は、管理者向けの「通話ルーティングポリシー」という機能を利用して実現します。
このポリシーを作成・設定することで、ユーザーがTeamsで着信を受けた際に、あらかじめ定義された時間帯に基づいて、異なる転送先に自動的に誘導することが可能になります。
例えば、平日の9時から17時まではAさんに転送し、それ以外の時間帯はBさんに転送する、といった柔軟な設定ができます。
この機能を利用するには、Teamsの管理者権限が必要です。また、対象ユーザーはTeamsの通話機能(PSTN通話やTeams間通話)を利用できるライセンスを割り当てられている必要があります。
組織のポリシーやテナント設定によっては、利用できる機能や設定項目が異なる場合があります。
なお、この設定は新しいTeams(v2)でも従来Teamsでも同様の管理ポータルから行えます。インターフェースの見た目は若干異なる場合がありますが、機能自体に変更はありません。
通話ルーティングポリシーの作成と設定手順
時間帯によって通話転送先を切り替えるためには、Teams管理センターで通話ルーティングポリシーを作成し、詳細なルールを設定する必要があります。
通話ルーティングポリシーの新規作成
まず、新しい通話ルーティングポリシーを作成します。
- Teams管理センターにサインインする
WebブラウザでMicrosoft Teams管理センター(admin.teams.microsoft.com)にアクセスし、管理者アカウントでサインインします。 - 通話ポリシーメニューを開く
左側のナビゲーションメニューから「音声」>「通話ポリシー」を選択します。 - 新しいポリシーを追加する
「ポリシーの追加」ボタンをクリックし、新しいポリシーを作成します。 - ポリシー名と説明を入力する
「名前」にポリシーを識別できる名前(例: 「時間帯別転送ポリシー」)を入力し、「説明」に内容を補足します。 - 通話ルーティング設定を構成する
「通話ルーティング」セクションまでスクロールし、「ルーティングルール」を「カスタム」に設定します。
ルーティングルールの設定(時間帯別転送)
次に、作成したポリシー内で時間帯に応じたルーティングルールを定義します。
- ルーティングルールを追加する
「ルーティングルール」の項目で、「ルールを追加」ボタンをクリックします。 - 最初の時間帯を設定する
「名前」にルール名(例: 「営業時間内転送」)を入力します。「条件」で「時間」を選択し、転送したい時間帯(例: 「月曜日から金曜日、9:00から17:00」)を設定します。 - 転送先を設定する
「アクション」で「通話転送」を選択し、「転送先」として通話を受けたいユーザー、グループ、または「ボイスメール」を選択します。ユーザーを選択する場合は、そのユーザー名を入力して選択します。 - 次の時間帯を設定する
再度「ルールを追加」ボタンをクリックし、次の時間帯(例: 「営業時間外転送」)を設定します。条件で「時間」を選択し、残りの時間帯(例: 「毎日、17:00から翌日9:00」)を設定します。 - 営業時間外の転送先を設定する
「アクション」で「通話転送」を選択し、営業時間外の転送先(例: 「ボイスメール」や別の担当者)を設定します。 - デフォルトのルーティングを設定する
「デフォルトのアクション」として、上記で設定した時間帯に合致しなかった場合の動作を設定します。通常は、営業時間外の転送先と同じ設定にします。 - ポリシーを保存する
設定が完了したら、「保存」ボタンをクリックしてポリシーを保存します。
ユーザーへのポリシー割り当て
作成した通話ルーティングポリシーを、時間帯別転送を適用したいユーザーに割り当てます。
- ユーザー管理画面に移動する
Teams管理センターの左ナビゲーションメニューから「ユーザー」>「ユーザーを管理する」を選択します。 - 対象ユーザーを選択する
ポリシーを割り当てたいユーザーの名前をクリックして、そのユーザーの設定画面を開きます。 - 通話ポリシーを編集する
ユーザー設定画面で「通話ポリシー」の項目を見つけ、「編集」ボタンをクリックします。 - ルーティングポリシーを選択する
「通話ルーティングポリシー」のドロップダウンリストから、先ほど作成したポリシー(例: 「時間帯別転送ポリシー」)を選択します。 - 変更を保存する
「保存」ボタンをクリックして、ユーザーへのポリシー割り当てを完了します。
この設定が反映されるまで、数時間から最大24時間かかる場合があります。
新しいTeams(v2)と従来Teamsでの違い
通話ルーティングポリシーの設定は、Teams管理センターで行われるため、新しいTeams(v2)のクライアントアプリ自体で直接設定するものではありません。
したがって、新しいTeams(v2)と従来Teamsのどちらを利用しているかによって、管理センターでの操作感や見た目に若干の違いはあるかもしれませんが、設定する機能や手順に本質的な違いはありません。
管理者権限があれば、どちらのバージョンを使用しているユーザーに対しても、同じTeams管理センターからこの時間帯別転送設定を適用できます。
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Mac版・モバイル版・Web版での違い
時間帯別通話転送の設定自体は、Teams管理センターというWebベースの管理者ポータルで行われます。
そのため、管理者が設定を行う際には、どのOS(Windows, Mac)のPCからでも、またWebブラウザ版のTeams管理センターを利用しても、操作方法は基本的に同じです。
設定が完了し、ユーザーがTeamsクライアントアプリ(デスクトップ版、モバイル版、Web版)で着信を受けた際の動作は、OSやデバイスの種類によらず、管理者によって設定されたルーティングルールに従います。
つまり、ユーザー側で特別な設定を行う必要はなく、設定されたルールが自動的に適用される形になります。
よくある質問とトラブルシューティング
時間帯設定が反映されない
原因: 設定変更がユーザーに反映されるまでには、最大で24時間かかることがあります。
対処法: まずは、設定変更から24時間以上経過しているか確認してください。それでも反映されない場合は、以下の点を確認します。
- ポリシーが正しく割り当てられているか
対象ユーザーの「通話ポリシー」設定で、作成したルーティングポリシーが選択されているか再確認します。 - 時間帯の設定ミス
ルーティングルールで設定した時間帯(開始時刻、終了時刻、曜日)に誤りがないか確認します。特に、AM/PMや24時間表記の混同に注意してください。 - 他のポリシーとの競合
ユーザーに別の通話ポリシーやルーティングポリシーが割り当てられており、競合している可能性があります。
特定のユーザーにのみ設定を適用したい
原因: グローバルポリシーが設定されている場合、個別の設定が上書きされることがあります。
対処法: 時間帯別転送を適用したいユーザーには、個別に作成したルーティングポリシーを割り当てます。
グローバル(組織全体)の通話ポリシーで「ルーティングルール」が「カスタム」以外に設定されている場合、個別のユーザーに割り当てるカスタムポリシーが正しく機能しないことがあります。グローバルポリシーの設定を確認し、必要であれば個別のポリシーに置き換えるなどの対応が必要です。
ボイスメール設定がうまくいかない
原因: ボイスメール機能自体が有効になっていない、または設定が不十分な場合があります。
対処法: 対象ユーザーの「通話ポリシー」設定で、「ボイスメール」が「オン」になっていることを確認します。
また、ボイスメールの転送先(Exchange Onlineのメールボックスなど)が正しく設定されているかも確認が必要です。Exchange Onlineの設定も併せて確認してください。
複数の転送ルールが競合する場合
原因: 設定した時間帯のルールが重複していたり、順番が想定と異なったりする場合、意図しないルールが適用されることがあります。
対処法: ルーティングルールの設定画面で、ルールの順序を確認・調整します。Teamsは、上から順にルールを評価し、最初に合致したルールを適用します。
例えば、「月曜日9:00-17:00」と「月曜日8:00-10:00」というルールがあった場合、9:00-10:00の間はどちらのルールも合致しますが、より上位にあるルールが優先されます。意図した通りの時間帯に意図した通りの転送が行われるように、ルールの範囲と順序を慎重に設定してください。
管理センターへのアクセス権がない
原因: 現在サインインしているアカウントに、Teams管理センターへのアクセス権(管理者ロール)が付与されていないためです。
対処法: 組織のMicrosoft 365管理者またはTeams管理者に対し、Teams管理センターへのアクセス権(例: Teams管理者、グローバル管理者)を付与してもらうよう依頼してください。
この設定は、管理者権限を持つユーザーのみが行えます。
新しいTeams(v2)で通話が転送されない
原因: 管理センターでの設定は完了しているが、新しいTeams(v2)クライアントアプリに設定が反映されていない、またはアプリ自体に問題がある可能性があります。
対処法: まずは新しいTeams(v2)アプリを再起動してみてください。それでも改善しない場合は、アプリのキャッシュクリアを試すか、Web版Teamsで通話が転送されるか確認します。
Web版Teamsでも問題が発生する場合は、管理センターでの設定自体に問題がある可能性が高いので、前述の「時間帯設定が反映されない」場合の対処法を確認してください。
また、組織によっては、新しいTeams(v2)への移行に伴い、一部機能の挙動が一時的に不安定になることもあります。IT部門に確認してみるのも良いでしょう。
まとめ
この記事では、Microsoft Teamsで時間帯に応じて通話転送先を自動で切り替える「シミュリング」設定の手順を解説しました。
Teams管理センターの通話ルーティングポリシーを活用することで、営業時間内は担当者へ、営業時間外は留守番電話へと、柔軟な対応が可能になります。
この設定を適用することで、電話の取りこぼしを防ぎ、顧客満足度の向上に繋げられるでしょう。
まずは、ご自身の組織のTeams管理センターで、時間帯別転送ポリシーを作成し、テストユーザーに適用してみてください。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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