Microsoft TeamsのCall Queue(通話キュー)機能を使いたいですか?
電話応対業務で、かかってきた電話を複数の担当者に均等に、または順番に割り振りたい場面は多いでしょう。
この機能を使えば、着信を自動的にエージェントに振り分け、顧客満足度の向上と業務効率化が実現できます。
この記事では、Teams Call Queueでエージェントに順番に着信を振り分けるための具体的な設定方法を解説します。
【要点】Teams Call Queue(通話キュー)でエージェントに順番に着信を振り分ける設定
- 通話キューの作成: 複数エージェントへの電話着信を管理する通話キューを作成します。
- ルーティング方法の設定: 着信をエージェントにどのように振り分けるか、順番に着信する設定を行います。
- エージェントの追加と管理: 通話キューに参加するエージェントを指定し、その状態を管理します。
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目次
通話キュー(Call Queue)機能の概要と前提条件
Microsoft Teamsの通話キュー機能は、電話応対を行う部署やチームで役立ちます。かかってきた電話を、あらかじめ登録されたエージェント(担当者)に自動で割り振る仕組みです。
これにより、電話が特定の個人にかかりきりになるのを防ぎ、どのエージェントにも均等に着信機会が与えられます。顧客は待たされることなく、適切な担当者に繋がることができます。
この機能を利用するには、Microsoft 365の特定のライセンスが必要です。具体的には、Microsoft 365 Business Voice、Microsoft 365 E3/E5、またはOffice 365 E3/E5といったプランに含まれるTeams Phoneライセンスがエージェントと通話キュー自体に必要となります。
また、通話キューの設定は、Teams管理センターから行います。そのため、Teamsのサービス管理者または特定の委任された権限を持つユーザーのみが設定可能です。
通話キューの作成とルーティング設定の手順
通話キューを作成し、エージェントへの着信を順番に振り分ける設定を行います。この設定はTeams管理センターで行います。
- Teams管理センターへのサインイン
WebブラウザでTeams管理センター(admin.teams.microsoft.com)にアクセスし、管理者アカウントでサインインします。 - 通話キューの作成
左側のナビゲーションメニューから、「音声」>「通話キュー」を選択します。画面右上の「通話キューの追加」ボタンをクリックします。 - 基本情報の入力
「通話キュー名」を入力します。これは、通話キューを識別するための名前です。次に、「通話キューの電話番号」を設定します。既存の電話番号を選択するか、新しい番号を取得します。 - ルーティング方法の選択
「ルーティング方法」で「順番」を選択します。これにより、着信はエージェントリストの上から順番に呼び出されます。 - エージェントの追加
「エージェント」セクションで、「エージェントの追加」をクリックします。通話キューに参加させるユーザーを検索し、追加します。 - エージェントの順序設定
追加されたエージェントのリストが表示されます。このリストの順序が、着信の呼び出し順序になります。必要に応じて、エージェントの順序をドラッグ&ドロップで変更します。 - 呼び出し設定
「呼び出し」セクションでは、エージェントが応答しない場合に次のエージェントに転送されるまでの時間などを設定できます。 - ボイスメールの設定(任意)
必要に応じて、誰も応答できなかった場合のボイスメール設定を行います。 - 保存
すべての設定が完了したら、画面下部の「保存」ボタンをクリックします。
エージェントの管理と状態の確認
通話キューでは、エージェントの追加や削除、そして彼らのオンライン・オフライン状態を管理することが重要です。これにより、着信が適切な担当者に確実に届けられるようになります。
エージェントの追加と削除
通話キューを作成した後でも、エージェントの追加や削除はいつでも可能です。Teams管理センターの「通話キュー」から該当する通話キューを選択し、「エージェント」セクションで編集します。
新しいエージェントを追加するには、「エージェントの追加」をクリックしてユーザーを検索・選択します。逆に、エージェントを削除したい場合は、リストから対象のエージェントを選択し、「削除」をクリックします。
エージェントのオンライン・オフライン状態
通話キューのエージェントは、Teamsクライアント上で自身の状態を「オンライン」または「オフライン」に設定することで、着信を受け取るかどうかを制御できます。
エージェントが「オンライン」状態の場合のみ、通話キューからの着信対象となります。「オフライン」状態にすると、そのエージェントには通話キューからの着信は行われなくなります。
管理者は、Teams管理センターの「通話キュー」>「エージェント」セクションで、各エージェントの現在の状態(オンライン/オフライン)を確認できます。これにより、担当者の稼働状況を把握し、必要に応じて指示を出すことが可能です。
ただし、エージェントがTeamsクライアントで意図せず「オフライン」状態にしている場合、着信が届かない可能性があります。このため、エージェントには適切な状態管理の重要性を周知しておく必要があります。
エージェントの呼び出し順序の変更
「順番」ルーティング方法を選択した場合、エージェントリストの順序がそのまま呼び出し順序となります。この順序は、Teams管理センターの「通話キュー」>「エージェント」セクションで、エージェントをドラッグ&ドロップすることで簡単に変更できます。
例えば、経験豊富なエージェントを最初に呼び出したい場合や、特定の担当者に優先的に着信を割り当てたい場合に、この順序を調整します。定期的にこの順序を見直し、業務フローに合わせて最適化することが推奨されます。
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新しいTeams(v2)と従来Teamsでの違い
新しいTeams(v2)への移行が進んでいますが、通話キューの設定方法に大きな変更はありません。Teams管理センターでの設定インターフェースは、従来のTeamsと同様の構造を維持しています。
ただし、新しいTeamsクライアントでは、エージェントが自身の状態(オンライン/オフライン)を管理するインターフェースが若干変更されている可能性があります。エージェントは、Teamsクライアントのプロフィール写真の横にあるステータス表示から、状態を切り替えることができます。
基本的には、Teams管理センターでの設定手順は変更ありませんが、エージェント側での操作感に微細な違いが生じる場合があります。利用中のTeamsのバージョンに合わせて、エージェントへの周知を行うと良いでしょう。
新しいOutlookと従来Outlookでの違い
Teamsの通話キュー機能は、Microsoft Outlookとは直接連携するものではありません。そのため、新しいOutlookへの移行がTeamsの通話キュー設定に影響を与えることはありません。
Outlookは主にメール、予定表、連絡先の管理に使用されます。一方、Teams通話キューは、音声通話のルーティングと管理に特化した機能です。両者の機能は独立しています。
Mac版・モバイル版・Web版での違い
Teams管理センターでの通話キュー設定:
Teams管理センターはWebベースのため、Windows、Mac、LinuxといったOSに関わらず、Webブラウザからアクセスすれば同じインターフェースで設定が可能です。したがって、管理者はどのOSからでも同じ手順で設定を行えます。
エージェント側のTeamsクライアント:
エージェントがTeamsクライアントで自身の状態を管理する際、Windows版、Mac版、モバイル版(iOS/Android)、Web版のTeamsクライアントでは、UI(ユーザーインターフェース)に若干の違いが見られることがあります。しかし、基本的な状態の切り替え(オンライン/オフライン)機能はどのプラットフォームでも利用可能です。
エージェントは、利用しているデバイスやクライアントの種類に関わらず、Teamsアプリ上から自身のオンライン・オフライン状態を切り替えることで、通話キューからの着信を受けるかどうかの制御を行えます。
組織ポリシー・テナント設定による影響
通話キュー機能の利用には、Microsoft 365テナント全体の設定や、個々のユーザーに割り当てられているポリシーが影響する場合があります。
ライセンス割り当て:
通話キュー機能を利用するには、エージェントおよび通話キュー自体に適切なTeams Phoneライセンスが割り当てられている必要があります。ライセンスが不足していたり、誤ったライセンスが割り当てられている場合、通話キューの作成やエージェントの追加ができないことがあります。これは、Microsoft 365管理センターで確認・管理できます。
通話ポリシー:
ユーザーに割り当てられているTeamsの通話ポリシーによって、通話キュー機能へのアクセスや利用が制限される可能性があります。例えば、「着信転送」や「同時呼び出し」などの機能が、ポリシーによって無効化されている場合、通話キューの動作に影響が出ることがあります。この設定はTeams管理センターの「通話ポリシー」から確認・変更できます。
会議ポリシー:
通話キューは会議機能と連携して動作する部分があるため、会議ポリシーの設定も間接的に影響する可能性があります。特に、外部からの着信やボイスメール連携に関わる設定は、会議ポリシーで制御されることがあります。Teams管理センターの「会議ポリシー」で確認します。
これらの設定は、組織のIT管理者のみが変更できます。もし通話キューの設定で問題が発生した場合は、まず組織のIT管理者に相談し、ライセンスやポリシー設定を確認してもらうことが重要です。
よくある質問とトラブルシューティング
エージェントがTeamsでオフライン状態にならない
原因:
エージェントがTeamsクライアントで手動で「オンライン」状態を維持している、または、Teamsクライアントがバックグラウンドで動作しており、非アクティブ状態と認識されていない可能性があります。
対処法:
- エージェントへの確認
エージェント自身に、Teamsクライアントのステータスが「オンライン」になっていることを確認してもらいます。必要であれば、手動で「オフライン」に切り替えてもらいます。 - Teamsクライアントの再起動
Teamsクライアントを一度完全に終了し、再起動することで、状態が正しく更新される場合があります。 - PCの省電力設定
PCの省電力設定が厳しく、バックグラウンドアプリの動作が制限されている場合、Teamsが非アクティブと認識されにくいことがあります。PCの設定を確認し、必要に応じて調整します。
通話キューにエージェントを追加できない
原因:
追加しようとしているユーザーに、通話キュー機能に必要なTeams Phoneライセンスが割り当てられていない、または、ユーザーが組織のTeams環境に正しくプロビジョニングされていない可能性があります。
対処法:
- ライセンスの確認と割り当て
Microsoft 365管理センターで、対象ユーザーにTeams Phoneライセンス(例: Microsoft 365 Business Voice, E3/E5 + Teams Phone)が割り当てられているか確認します。必要であれば、管理者権限でライセンスを割り当てます。 - ユーザーアカウントの確認
追加しようとしているユーザーアカウントが、Azure Active Directory (Azure AD)に存在し、Teamsサービスが有効になっているか確認します。 - Teams管理センターでの権限確認
通話キューの設定を行う管理者に、必要な権限が付与されているか確認します。
順番に電話がかかってこない
原因:
ルーティング方法が「順番」ではなく「同時に」になっている、または、エージェントの順序が正しく設定されていない、あるいは、一部のエージェントがオフライン状態になっている可能性があります。
対処法:
- ルーティング方法の確認
Teams管理センターで、該当する通話キューの設定を開き、「ルーティング方法」が「順番」になっていることを確認します。 - エージェントの順序確認
「エージェント」セクションで、エージェントのリスト順序が意図した通りになっているか確認し、必要であればドラッグ&ドロップで並べ替えます。 - エージェントの状態確認
すべてのエージェントが「オンライン」状態になっているか確認します。オフラインのエージェントには着信が回りません。 - 呼び出し時間の設定確認
エージェントが応答しない場合に次のエージェントに転送されるまでの「呼び出し時間」が、短すぎないか確認します。
ボイスメールが設定されない
原因:
ボイスメール機能自体がテナント全体で有効になっていない、または、ボイスメールを保存するExchange Onlineのメールボックスに問題がある可能性があります。
対処法:
- テナント全体のボイスメール設定
Teams管理センターの「音声」>「ボイスメール」で、テナント全体のボイスメール機能が有効になっているか確認します。 - エージェントのメールボックス確認
ボイスメールが届くはずのExchange Onlineのメールボックスに、問題なくメールを受信できているか確認します。 - 通話キュー設定のボイスメールオプション
通話キューの設定画面で、ボイスメールの宛先(メールアドレスやボイスメール転送設定)が正しく指定されているか確認します。
まとめ
この記事では、Microsoft Teamsの通話キュー機能を利用して、エージェントに順番に着信を振り分けるための設定方法を詳しく解説しました。
Teams管理センターでの通話キュー作成、ルーティング方法の「順番」選択、エージェントの追加と順序設定、そして状態管理の重要性について理解できたはずです。
これらの設定を行うことで、電話応対業務の効率化と顧客満足度の向上を実現できます。
今後は、エージェントの稼働状況に合わせて呼び出し順序を定期的に見直したり、応答時間の設定を最適化したりすることで、さらに運用を改善していくことをお勧めします。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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