「もう使っていない古いワイヤレスイヤホンを設定画面から消そうとしたら、『削除に失敗しました』というエラーが出て消えてくれない」「『削除中』のままクルクルと回り続け、再起動すると何事もなかったかのように一覧に復活している」……。
この「ゾンビBluetoothデバイス」は、ただリストが汚れるだけでなく、新しい機器を接続する際の妨害になることもあります。
削除できない主な原因は、「PCがその機器を探して通信しようと必死になっている」ため、削除処理がロックされているからです。
この記事では、通信を強制遮断してロックを外す「機内モード作戦」など、頑固なデバイスを確実に消去する手順を解説します。
目次
手順1:【成功率80%】「機内モード」にしてから削除する
最も簡単かつ効果的な方法です。PCがデバイスを探しに行こうとする通信(ロック)を、機内モードで無理やり切断してから削除ボタンを押すと、あっさり消えてくれることが多いです。
- タスクバー右下の通知アイコン(またはWi-Fiアイコン)をクリックし、[機内モード] をオンにします。
(※Wi-FiもBluetoothもすべてオフになります) - [設定] > [Bluetooth とデバイス](または [デバイス])を開きます。
- 削除したいデバイスのメニュー(…)をクリックし、[デバイスの削除] を選びます。
- 削除できたら、機内モードをオフに戻します。
これでも「削除に失敗しました」と出る場合は、次の「裏口入力」を使います。
手順2:デバイスマネージャーから「登録抹消」する
設定画面(表面)で消せないなら、システム管理画面(裏面)から直接データを削除します。
- スタートボタンを右クリックし、[デバイスマネージャー] を開きます。
- 上部メニューの [表示] をクリックし、[非表示のデバイスを表示] にチェックを入れます。
(※これをしないと、接続されていないゾンビデバイスが見えません) - [Bluetooth] の項目を展開します。
- 削除したいイヤホンやマウスの名前を探して右クリックし、[デバイスのアンインストール] を選びます。
- 確認画面で [アンインストール] を実行します。
- PCを再起動して、設定画面から消えているか確認します。
手順3:Bluetoothサービスを再起動する
削除処理を行うプログラム自体がフリーズしているケースです。
- キーボードの [Windows] + [R] キーを押し、
services.mscと入力して実行します。 - 一覧から [Bluetooth Support Service](Bluetoothサポートサービス)を探してダブルクリックします。
- [停止] ボタンを押し、少し待ってから [開始] ボタンを押します。
- 「スタートアップの種類」を [自動] に設定し、[OK] で閉じます。
- この状態で、もう一度「手順1(設定画面からの削除)」を試してみてください。
手順4:【最終手段】ペアリング情報を全リセットする
どうしても特定の1つだけが消えない場合、荒療治ですが「Bluetoothアダプター自体」を削除することで、過去のペアリング情報を一掃します。
⚠️ 注意
この操作を行うと、現在接続しているすべてのBluetooth機器(マウスやキーボード含む)の接続が切れます。
操作には有線マウスか、ノートPCのタッチパッドを使用してください。
- 手順2と同じく、[デバイスマネージャー] を開きます。
- [Bluetooth] の項目を展開します。
- 「Intel(R) Wireless Bluetooth」や「Realtek Bluetooth Adapter」などの親玉(アダプター本体)を右クリックします。
- [デバイスのアンインストール] を実行します。
- PCを再起動します。
再起動すると、アダプターのドライバーが自動的に再インストールされ、ペアリング情報は初期状態(またはクリーンな状態)に戻ります。
必要な機器だけ再ペアリングしてください。
まとめ:ゾンビデバイスは「通信遮断」で倒す
削除できない時の対処フローです。
| ステップ | 戦術 | 効果 |
|---|---|---|
| 1 | 機内モードで削除 | ◎ まずはコレ |
| 2 | デバイスマネージャー(非表示) | ◯ 確実性が高い |
| 3 | アダプターごと削除 | △ 最終手段 |
「削除できません」と言われるとイラッとしますが、PC側は「まだ繋がるかもしれないから待って!」と未練がましく通信しているだけです。
機内モードでその未練を断ち切ってあげれば、スムーズに削除できます。
