【Windows】PINを削除できない!「削除」ボタンがグレーアウトして押せない時の復活スイッチ

「PIN(暗証番号)の使用をやめたいのに、設定画面の『削除』ボタンが灰色になっていてクリックできない」「『このオプションは現在使用できません』と表示されて消させてくれない」……。

バグかと思って再起動しても直りませんが、安心してください。これはWindowsの「セキュリティ強化機能」がオンになっているため、意図的に削除をブロックされている状態です。

この記事では、たった一つのスイッチを切り替えて「削除」ボタンを押せるようにする手順と、それでもダメな場合の「職場アカウント」の干渉について解説します。

手順1:【原因の9割】「Windows Helloのみを許可」をオフにする

Windows 10/11の初期設定では、「パスワードを使わせず、安全なWindows Hello(PIN・顔・指紋)だけを使わせる」というモードになっています。
これを解除すれば、即座にPINを削除できるようになります。

1. [設定] > [アカウント] > [サインインオプション] を開きます。
2. 画面を少し下にスクロールし、「追加の設定」という項目を探します。
3. 「セキュリティ向上のため、このデバイスではMicrosoftアカウント用にWindows Helloサインインのみを許可する(推奨)」というスイッチがあります。
4. このスイッチを [オフ] にします。
5. 重要: オフにした後、一度設定ウィンドウを[×]で閉じて、もう一度開き直してください。
   (開き直さないとボタンが復活しないことがあります)

再度 [サインインオプション] > [PIN (Windows Hello)] を開いてみてください。
グレーだった [削除] ボタンが黒くなり、クリックできるようになっているはずです。

手順2:「職場または学校」のアカウントを切断する

手順1のスイッチが見当たらない、またはオフにしても削除できない場合、あなたのPCに登録されている「会社や学校のアカウント」が原因です。
組織のポリシー(ルール)で「PINの使用」が強制されているため、個人では解除できなくなっています。

1. [設定] > [アカウント] > [職場または学校へのアクセス] を開きます。
2. そこに「会社のアカウント」や「学校のアカウント」が表示されていませんか?
3. アカウント名をクリックし、[切断] ボタンを押します。
4. 確認画面で [はい] を押して削除します。

切断した後、PCを再起動してからPINの削除を試みてください。制限が解除されているはずです。

手順3:「PINを忘れた場合」機能を使ってリセットする

どうしても削除ボタンが復活しない場合、PINの情報を一度リセット(上書き)することで状況を変えます。

1. [サインインオプション] > [PIN (Windows Hello)] を開きます。
2. [PINを忘れた場合] のリンクをクリックします。
3. パスワード入力などの本人確認画面が進みます。
4. 「PINのセットアップ」画面が出たら、[キャンセル] ボタンを押して閉じます。

これを行うことで、システム内部で「PINの設定が完了していない」という認識になり、削除ボタンや変更オプションが復活することがあります。

手順4:【最終手段】レジストリで強制的に許可する

Windowsの不具合でスイッチが表示されない場合の裏ワザです。
※操作を間違えると危険なので慎重に行ってください。

1. キーボードの [Windows] + [R] キーを押し、regedit と入力して [OK] を押します。
2. 以下のアドレスをたどります。
   HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\PolicyManager\default\Settings\AllowSignInOptions
3. 右側の [value] という項目をダブルクリックします。
4. 数値を 0 から 1 に書き換えて [OK] を押します。
5. PCを再起動します。

これで、手順1の「Windows Helloのみを許可する」スイッチが強制的に出現するようになります。

まとめ:削除できないのは「安全機能」のせい

PIN削除ボタン復活のチェックリストです。

原因	対処法	確率
Helloのみ許可設定	スイッチをオフにする	90%
組織の制限	職場/学校アカウントを切断	8%
システム不整合	PINリセットのキャンセル	2%

ほとんどの人は手順1のスイッチをオフにするだけで解決します。
ただし、設定反映のために「一度ウィンドウを閉じて開き直す」必要がある点だけ注意してください。