「旅行に行ったはずなのに、タイムラインが空白になっている」「特定の場所以降、足跡が途絶えている」。
Googleマップのタイムライン機能は、個人の行動ログとして非常に有用ですが、OSのアップデートや省電力設定の干渉によって、突如として記録が停止するトラブルが頻発します。
タイムラインが正常に動かない原因は、単なる『GPSの不調』ではありません。Googleアカウントのプライバシー設定、アプリ内の位置情報設定、そしてスマホ本体のバッテリー管理という『3つの壁』のどこかで通信が遮断されていることがほとんどです。本稿では、2025年現在の最新環境において、タイムラインを確実に復活させるための全手順を詳説します。
- ⏱ 所要時間: 約5分
- 💻 対象OS: iOS / Android 対応
- 🛠 難易度: 初級〜中級
- ✅ 必要なもの: Googleマップがインストールされたスマートフォン
こんな症状を解決します
- 今日一日の移動距離が「0km」と表示される
- 自宅や職場など、特定の場所しか記録されない
- 「ロケーション履歴がオフになっています」という警告が出る
目次
原因1: OSレベルの「位置情報アクセス権限」が不十分
タイムラインが記録されない最大の理由は、スマホ本体の設定でGoogleマップに対して『常に』位置情報の取得を許可していないことにあります。
iPhone(iOS)の場合
- [設定] > [Google Maps] を開きます。
- [位置情報] をタップし、必ず「常に」にチェックを入れます(「このAppの使用中のみ」では、ポケットに入れている間の移動が記録されません)。
- [正確な位置情報] スイッチが「オン」になっていることを確認します。
Androidの場合
- [設定] > [アプリ] > [Google マップ] を開きます。
- [権限] > [位置情報] を選択します。
- 「常に許可」を選択します。
原因2: Googleアカウント側の「ロケーション履歴」設定がオフ
端末側の設定が正しくても、Googleのサーバー側で『記録して良い』という許可が出ていなければデータは保存されません。
- Googleマップアプリを開き、右上のプロフィールアイコン > [タイムライン] をタップします。
- 右上の三点ドット(…)または設定アイコンから [設定とプライバシー] を開きます。
- [ロケーション履歴がオン] になっているか確認します。ここがオフの場合、どれだけ移動してもサーバーには一切記録されません。
- [このアカウントに関連付けられているデバイス] を開き、現在手に持っているスマホにチェックが入っていることを確認してください。古いスマホにチェックが入ったままだと、現在の移動が無視されることがあります。
原因3: バッテリー最適化(省電力モード)による「強制停止」
2025年現在の高機能なスマホOSは、バッテリーを長持ちさせるために、バックグラウンドで動いているアプリを勝手に眠らせる(スリープさせる)傾向があります。これがタイムラインの中断を招きます。
- Androidの「バッテリー最適化」を外す: [設定] > [アプリ] > [Google マップ] > [バッテリー] に進み、設定を「制限なし」に変更します。
- 低電力モードの解除: iPhone/Android共に、バッテリー残量が少なくなって「低電力モード」が発動すると、GPSの精度が極端に落ち、タイムラインの記録が間引かれるか停止します。
原因4: Wi-Fiスキャンの無効化による「屋内測位」の失敗
GPS(衛星電波)は屋内に弱いため、地下鉄やビルの中での移動はWi-Fiの電波を補助的に使って位置を特定しています。
- Androidの設定で [位置情報] > [位置情報のサービス] > [Wi-Fiスキャン] を開きます。
- このスイッチが「オフ」になっていると、屋内に入った瞬間に足跡が途切れます。必ず「オン」にしておきましょう。
まとめ: タイムライン復旧のためのチェックリスト
設定項目が多岐にわたるため、以下の表を上から順に確認してください。
| 確認場所 | 設定すべき内容 | 目的 |
|---|---|---|
| スマホ本体設定 | 位置情報の許可を「常に」 | スリープ中の記録を維持 |
| Googleアカウント | ロケーション履歴を「オン」 | クラウドへのデータ保存 |
| バッテリー設定 | 最適化を「制限なし」に | バックグラウンド動作の保証 |
Googleマップのタイムラインは、一度失われると後から正確に復元することはほぼ不可能です。しかし、上記の設定を正しく構成しておけば、精度高くあなたの足跡を残し続けることができます。もし設定を見直しても直らない場合は、一度Googleマップアプリの「キャッシュ消去」を試みることで、内部のデータ不整合が解消されるケースも多々あります。
