「病院」「医院」「クリニック」の違いとは?【範囲と特徴】

「病院」「医院」「クリニック」の違い

医療施設には様々な種類があり、それぞれの役割や特徴が異なります。「病院」、「医院」、「クリニック」もその一例で、これらの違いを理解することで、適切な医療サービスを選択することが可能になります。

「病院」の定義と使用例

「病院」は、一般的には広範な医療サービスを提供する施設を指します。入院設備を備えており、専門の医師や看護師が在籍しています。また、病院は専門的な医療設備や治療法を提供するため、一般的には重篤な病気や怪我の治療を行う場所となっています。

例1: 大学病院
大学病院は、教育と研究を目的とした医療機関で、特に難治性の疾患や複雑な手術など、専門的な医療サービスを提供します。

例2: 地域医療支援病院
地域医療支援病院は、地域医療の中心となり、広範な医療サービスを提供します。また、他の医療機関と連携し、地域の医療ニーズに対応します。

「医院」の定義と使用例

一方、「医院」は、一般的には医師が開業した小規模な医療施設を指します。通常、入院設備はなく、主に外来診療を提供します。医院の中には専門性を持つものもありますが、多くは地域の基本的な医療ニーズに対応したサービスを提供します。

例1: 内科医院
内科医院は、風邪、高血圧、糖尿病などの一般的な内科的な疾患の診療を行います。

例2: 歯科医院
歯科医院は、虫歯治療、歯周病治療、矯正歯科治療など、口腔に関する診療を行います。

「クリニック」の定義と例

「クリニック」は、一般的には特定の専門分野に焦点を当てた小規模な医療施設を指します。クリニックは、通常、専門的な診療を行うための専門医によって運営されています。

例1: 眼科クリニック
眼科クリニックでは、目の病気や視力の問題に対する専門的な診療を提供します。

例2: 皮膚科クリニック
皮膚科クリニックでは、皮膚の病気や美容に関する問題に対する専門的な診療を提供します。

結論

「病院」「医院」「クリニック」は、それぞれ提供する医療サービスの範囲や特徴によって区別されます。「病院」は広範な医療サービスを提供し、「医院」は地域の基本的な医療ニーズに対応し、「クリニック」は特定の専門分野に焦点を当てています。

(監修/医療ジャーナリスト・三山晴子)