会社のMicrosoft 365で多要素認証(MFA)の登録画面を開いた際、突然すべての表示が英語になってしまい、困惑した経験はありませんか。普段は日本語で利用しているのに、MFA画面だけが英語だと、入力項目の意味がわかりにくく、作業が滞ってしまいます。この問題は、ブラウザーの言語設定やMicrosoft 365アカウントの言語設定、キャッシュの状態など、複数の要因が絡んで発生します。本記事では、MFA登録画面が英語になる原因を切り分け、適切な対処法をステップごとに解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: ブラウザーの言語設定(優先する言語の順序)とMicrosoft 365アカウントの「表示言語」設定。
- 切り分けの軸: 端末側(ブラウザー・OSの言語)とアカウント側(M365プロファイルの言語)、さらに組織のポリシー(管理者設定)の三軸で原因を特定します。
- 注意点: 会社PCではブラウザー設定の変更がグループポリシーで制限されている場合があります。管理者に相談せずに強引な変更を行うと、他の業務アプリに影響が出る恐れがあります。
ADVERTISEMENT
目次
MFA登録画面が英語になる主な原因
MFAの登録画面は、マイクロソフトの認証ポータル(https://aka.ms/mfasetup など)で表示されます。この画面の言語は、以下の要素によって決定されます。
- ブラウザーの優先言語設定: ChromeやEdgeなどのブラウザーが、Webサイトに送信する言語リスト(Accept-Languageヘッダー)の中で、日本語(ja)より英語(en)が優先されていると、英語版が表示されます。
- Microsoft 365アカウントの表示言語: ユーザープロファイルで「表示言語」が英語に設定されている場合、MFAポータルも英語で表示されます。
- ブラウザーキャッシュとCookie: 以前に英語版のMFA画面を開いた際のデータがキャッシュされ、言語選択が固定されることがあります。
- 組織のテナントポリシー: 管理者が条件付きアクセスポリシーやカスタムブランドで言語を強制しているケースもあります。
【手順】言語設定とブラウザー情報の確認方法
以下の手順を順番に試すことで、原因を特定し、日本語表示に戻せます。会社PCで作業する場合は、管理者の許可を得てから行ってください。
- ブラウザーの言語設定を確認する(Chromeの場合): Chromeの設定メニュー(右上の三点アイコン)→「設定」→「言語」を開きます。「優先する言語」の一覧で「日本語」が先頭にあるか確認してください。英語が上にある場合は、日本語をドラッグして最上位に移動するか、「英語」の横の三点メニューから「削除」を選びます。変更後はブラウザーを再起動します。
- Microsoft Edgeの場合: Edgeでも同様に「設定」→「言語」から「優先する言語」の順序を確認します。また、EdgeはOSの言語設定を継承する場合があるため、Windowsの「設定」→「時刻と言語」→「言語」で日本語が優先されているかも確認してください。
- Microsoft 365アカウントの表示言語を確認する: ブラウザーでMicrosoft 365ポータル(https://portal.office.com)にサインインし、右上のプロフィールアイコン→「アカウントの表示」→「言語とタイムゾーン」を開きます。「表示言語」が日本語に設定されているか確認し、英語になっている場合は日本語に変更して保存します。
- ブラウザーのキャッシュとCookieをクリアする: Chromeの設定→「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データを削除」で、期間を「全期間」に設定し、「Cookieと他のサイトデータ」「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れて削除します。Edgeでも同様の操作が可能です。
- シークレットモードまたはプライベートブラウズで試す: 拡張機能やキャッシュの影響を排除するため、Ctrl+Shift+N(Chrome)またはCtrl+Shift+P(Edge)でシークレットウィンドウを開き、MFA登録画面(https://aka.ms/mfasetup)に再度アクセスします。日本語で表示されれば、キャッシュまたは拡張機能が原因です。
- 別のブラウザーを試す: ChromeとEdge、Firefoxなど、別のブラウザーで同じ画面を開いてみてください。日本語で表示されるブラウザーがあれば、そのブラウザーの設定を基準に問題の切り分けができます。
原因別の対処法と比較表
原因ごとに適切な対処法が異なります。以下の表で症状と対応を確認してください。
| 原因 | 症状 | 確認ポイント | 対処法 |
|---|---|---|---|
| ブラウザーの言語優先順位 | MFA画面のみ英語、他のMicrosoftサイトも英語 | ブラウザー設定→言語 | 日本語を最優先に変更 |
| アカウントの表示言語 | MFA画面だけでなく、Outlook on the webなども英語 | M365アカウント→言語設定 | 表示言語を日本語に変更(反映に数分かかる) |
| キャッシュ・Cookie | 言語設定を変えても変わらない | シークレットモードで正常表示 | ブラウザーのキャッシュとCookieを削除 |
| 組織のポリシー | 全ユーザーが強制的に英語表示 | 管理者の設定(条件付きアクセス、カスタムブランド) | 管理者に対応を依頼 |
よくある失敗パターンと注意点
実際のトラブルシューティングで陥りやすい失敗例を紹介します。
失敗1:ブラウザー言語変更が反映されない
ブラウザーの優先言語を日本語に変更しても、MFA画面が英語のままの場合があります。その理由は、ブラウザーのキャッシュやCookieに以前の言語設定が保存されているためです。上記手順4のキャッシュクリアを必ず実行してください。また、ブラウザーを完全に再起動(タスクマネージャーで終了させるなど)しないと反映されないこともあります。
失敗2:アカウント言語変更後すぐに変わらない
Microsoft 365アカウントの表示言語を変更しても、即座に反映されない場合があります。通常は数分から数時間かかることもあるため、焦らずに時間を置いてから再度MFA画面を開いてください。その間も英語で表示されますが、問題ありません。
注意:会社PCでの設定変更制限
企業の管理下にあるPCでは、ブラウザーの言語設定がグループポリシーで固定され、変更できない場合があります。その場合は無理に変更しようとせず、IT管理者に問い合わせてください。また、勝手にブラウザーの拡張機能を追加して言語を切り替えるような行為は、セキュリティポリシー違反になる恐れがあるため避けてください。
管理者に確認すべき設定
個人での対処がうまくいかない場合、組織の管理者が以下の設定を確認する必要があります。
- 条件付きアクセスポリシー: 「セッションコントロール」で言語を強制していないか確認します。管理者はAzure AD管理センターの「セキュリティ」→「条件付きアクセス」でポリシーを確認できます。
- カスタムブランド: 会社のロゴや色を設定するカスタムブランド機能で、既定の言語を英語に設定している場合があります。Azure AD管理センターの「ユーザー設定」→「会社のブランド」から確認可能です。
- ユーザーごとの言語設定の一括変更: PowerShellや管理ポータルからテナント全体の言語を統一している場合、個別のユーザー設定が上書きされることがあります。管理者はGet-MsolUserやSet-MsolUserコマンドレットで確認できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. ブラウザーの言語を日本語に変更したのに、MFA画面が英語のままです。どうすればいいですか?
まず、キャッシュとCookieをクリアしてブラウザーを再起動してください。それでも直らない場合は、シークレットモードで試し、日本語表示されるなら拡張機能やキャッシュの問題です。全く日本語にならない場合は、アカウントの表示言語設定を確認し、それでもダメなら管理者に問い合わせてください。
Q2. スマートフォン(iPhone/Android)でMFA登録画面が英語になります。対処法は?
スマートフォンのブラウザー言語設定(iOSの場合は設定→Safari→言語、Androidの場合はChrome設定→言語)、またはMicrosoft Authenticatorアプリ内の言語設定を確認してください。また、アプリのキャッシュクリアも効果的です。
Q3. 管理者が英語を強制している場合、自分で日本語に戻せますか?
ポリシーで強制されている場合は、個人で変更することはできません。業務に支障があれば、管理者に理由を説明して、必要な場合にのみ一時的に日本語表示を許可してもらうよう依頼してください。
まとめ
MFA登録画面が英語になる原因は、ブラウザーの言語優先順位、アカウントの表示言語、キャッシュ、組織のポリシーのいずれかであることが大半です。最初にブラウザーの言語設定とアカウント設定を確認し、次にキャッシュクリアやシークレットモードで切り分けを行ってください。会社PCの場合は管理者の設定が影響する可能性もあるため、解決しない場合はIT部門に相談しましょう。本記事の手順を参考に、素早く日本語表示に戻して作業を継続してください。
ADVERTISEMENT
超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
Office・仕事術の人気記事ランキング
- 【Word】差し込み印刷で数字の桁を整える!金額にカンマ(桁区切り)を入れる設定
- 【Teams】メッセージを「保存済み」にして後で読む!重要なチャットをブックマークして整理する技
- 【Outlook】添付ファイルが「Winmail.dat」に化ける!受信側が困らない送信設定
- 【Copilot】「サービスに接続できません」エラーの原因切り分けと対処法
- 【PDF】PDFのサムネイルプレビューが表示されない!エクスプローラーの設定とAcrobat環境設定
- 【PDF】PDFに入力した文字の「フォント・サイズ・色」を変更するプロパティ設定
- 【Excel】文字がセルの枠からはみ出す・隠れる!「折り返して表示」と「縮小して全体を表示」の使い分け
- 【Word】校閲機能の基本!赤字(変更履歴)とコメントで修正を見える化する
- 【神技】保存せずに閉じたExcel・Wordファイルを復元する!消えたデータを復活させる4つの救出法
- 【Teams】会議の「参加者リスト」を出席後にダウンロードする!誰が参加したか確認する手順
