「お世話になっております」「ご確認のほどよろしくお願いいたします」。メールを作成する際、こうした決まり文句を毎回手入力していませんか? Microsoft Outlookに標準搭載されている『クイックパーツ(定型句)』機能を使いこなせば、よく使う文章や署名、複雑な表などを登録しておき、わずか数クリック(あるいはキーワード入力+F3キー)で呼び出すことができます。単なるコピペとは違う、Outlookならではの高度な自動入力テクニックを解説します。
- ⏱ 解決時間: 2分
- 💻 対象ツール: Outlook デスクトップ版
- 🛠 難易度: 初級(登録作業のみ)
- ✅ 期待効果: 入力速度の劇的な向上、定型文の誤字脱字防止、メール業務の標準化
目次
1. 「クイックパーツ」と「単語登録」の違い
IME(日本語入力)の単語登録も便利ですが、クイックパーツには以下の利点があります。
- 書式を維持できる: 太字、色、フォントサイズなどを保持したまま挿入可能です。
- 改行や表もそのまま登録: 複数の段落にわたる説明文や、複雑なレイアウトの表も一瞬で展開できます。
- 画像を含められる: 説明用のアイコンや図解もセットで登録可能です。
2. 解決手順①:定型文を「クイックパーツ」に登録する
- 新しいメール作成画面を開き、登録したい文章を入力します。
- 登録したい範囲をマウスで ドラッグして選択 します。
- 上部の [挿入] タブをクリックします。
- 「テキスト」グループにある [クイックパーツ] > [選択範囲をクイックパーツ ギャラリーに保存] を選択します。
- 「名前」に分かりやすい名称(例:お世話)を付けて [OK] を押します。
3. 解決手順②:登録した文章を「呼び出す」2つの方法
方法A:メニューから選ぶ(確実な方法)
- メール本文の挿入したい箇所をクリックします。
- [挿入] タブ > [クイックパーツ] をクリックします。
- 一覧にプレビューが表示されるので、目的のパーツをクリックします。
方法B:F3キーで爆速挿入(プロ推奨)
- 本文に、登録した「名前」を数文字入力します(例:お世話)。
- その直後に [F3] キー を押します。
- 瞬時に「名前」が登録した「定型文」に置き換わります。
4. クイックパーツの整理・削除方法
登録が増えすぎた場合は、以下の手順で整理します。
| やりたいこと | 操作手順 |
|---|---|
| 削除する | クイックパーツ一覧で対象を右クリック > [整理と削除] > [削除] |
| 名前を変える | [整理と削除] > [プロパティの編集] で名前を書き換えます。 |
5. まとめ:思考を止めずにメールを書く
メール業務の負担を減らすコツは、可能な限り「単純作業」を自動化することです。クイックパーツは、一度登録してしまえば、その後何百回、何千回というタイピング時間を節約してくれる最高の「投資」になります。まずは、一日に何度も打っているフレーズを3つだけ登録することから始めてください。指の疲れが軽減され、より本質的なコミュニーケーションに脳のリソースを割けるようになるはずです。
