Wordで「1.」と入力してスペースを押した瞬間に、勝手に段落がズレて箇条書きモードになる。行頭に「・」を打つと勝手にリスト化される。この機能は「オートコレクト」の一種ですが、自由なレイアウトで資料を作りたいビジネスマンにとってはストレスの元凶です。
- ⏱ 解決時間: 30秒
- 💻 対象: Word 2016 / 2019 / 2021 / Microsoft 365
- 🛠 難易度: 初級
- ✅ 期待効果: 意図しない自動フォーマットが完全に停止する
こんな「お節介」に悩まされていませんか?
- 「1.」の後でEnterを押すと勝手に「2.」が出る
- 記号を打つと勝手にインデント(字下げ)がつく
- 「(c)」と打つと勝手にコピーライトマーク「©」に変換される
目次
1. なぜWordは勝手に書式を変えるのか?
Wordには「入力オートフォーマット」という機能が備わっています。これは、ユーザーが箇条書きや番号付きリストを作ろうとしているとソフトが推測し、気を利かせて書式を整えてくれる機能です。しかし、この機能は「推測」に過ぎないため、単に「1. 」から始まる文章を書きたいだけの時でも強制的にリスト化してしまい、レイアウトを崩してしまうのです。
2. 箇条書きオートコレクトを無効にする手順
このお節介な機能を二度と出さないように設定を変更します。
- Wordの左上にある[ファイル]タブをクリックします。
- 左下の[オプション](またはその他 > オプション)をクリックします。
- オプション画面の左側メニューから[文章校正]を選びます。
- 「オートコレクトのオプション」という項目にある[オートコレクトのオプション]ボタンを押します。
「入力オートフォーマット」タブでの設定
ここが箇条書きの犯人です。
- 上部の[入力オートフォーマット]タブをクリックします。
- 「入力中に自動で書式設定する項目」の中にある、以下のチェックを外します。
- 箇条書き(行頭文字)
- 箇条書き(段落番号)
- [OK]を押して閉じます。
3. 特定の変換(c → © など)を止める方法
記号の自動変換も邪魔な場合は、同じオートコレクト画面の[オートコレクト]タブで設定します。
- 「入力中に自動修正する」のリストから、不要な項目(例:(c) → ©)を削除するか、チェックを外します。
4. その時だけ一時的に解除する方法
「普段は自動箇条書きが便利だが、今この一回だけは止めてほしい」という場合のテクニックです。
| 操作 | 効果 |
|---|---|
| Ctrl + Z (元に戻す) | 箇条書きになった直後に押すと、文字はそのままで書式だけ元に戻る |
| BackSpace | 自動で付いた行頭文字の上で押すと解除される |
5. よくある質問 (FAQ)
Q. 設定を変えたのに既存の箇条書きが直りません
オートコレクトの設定変更は、変更「後」の入力に対して有効です。すでに入力されてしまった箇条書きは、対象の段落を選択し、[ホーム]タブの[段落]グループにある「箇条書き」ボタンを押して手動でオフにする必要があります。
Q. URLに勝手にハイパーリンクが付くのも止められますか?
はい。手順2の「入力オートフォーマット」タブにある「インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」のチェックを外せば、青い下線が付かなくなります。
まとめ:Wordを従順なツールに変える
Wordはデフォルトでは「初心者向けの親切設計」になっていますが、ビジネス文書を素早く作成するプロにとっては、この親切が仇となります。今回解説した「オートコレクトのオプション」を一度整理してしまえば、Wordに勝手にレイアウトを壊されるイライラから永遠に解放されます。
