Microsoft Teamsでチャットのやり取りをしている際、画面スクロールがカクついてスムーズに進まない経験はありませんか。
特に長文のチャット履歴や多くの画像が含まれる場合、この現象は顕著になります。
本記事では、このスクロールの遅延を解消するために、グラフィックボード(GPU)の設定を変更する手順を詳しく解説します。
これにより、Teamsの操作性を向上させ、快適なコミュニケーションを実現しましょう。
【要点】Teamsチャット画面のスクロール遅延を解消するGPU設定
- GPUハードウェアアクセラレーションの無効化: Teams内でGPUの描画処理を無効にし、CPU処理に切り替えることで、描画負荷を軽減します。
- グラフィックドライバーの更新: 最新のグラフィックドライバーをインストールすることで、GPUのパフォーマンスが最適化され、Teamsとの互換性が向上します。
- NVIDIAコントロールパネルでの設定: NVIDIA製GPUを使用している場合、特定のアプリケーション(Teams)に対して描画設定を最適化します。
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目次
Teamsチャット画面のスクロールがカクつく原因
Microsoft Teamsでチャット画面のスクロールがカクつく現象は、主にPCのグラフィック処理能力とTeamsの描画処理との間で発生する不整合が原因です。
Teamsは、テキストだけでなく、画像、動画、ファイル共有、絵文字など、リッチなコンテンツを表示します。これらの要素を画面に描画する際、PCのグラフィックボード(GPU)がその処理を担います。
特に、新しいTeams(v2)は、よりモダンなUIと機能を提供するために、Electronフレームワークをベースに構築されています。ElectronはWeb技術を利用してデスクトップアプリケーションを開発するフレームワークですが、GPUリソースを多く消費する傾向があります。
GPUの性能が十分でない場合や、GPUドライバーが古い、あるいはTeamsとの互換性に問題がある場合に、描画処理が追いつかず、スクロールがスムーズに行われずカクついて見えることがあります。
また、Teams自体の設定で、GPUハードウェアアクセラレーションが有効になっていることが、特定の環境下で問題を引き起こすこともあります。この機能は通常、描画パフォーマンスを向上させますが、環境によっては逆に負荷を増大させる可能性があります。
TeamsのGPUハードウェアアクセラレーション無効化手順
Teamsの描画処理をGPUに頼らずCPUで行わせることで、スクロールのカクつきを改善できる場合があります。
この設定はTeamsのアプリケーション内で行います。
新しいTeams(v2)での設定手順
新しいTeams(v2)では、設定メニューの構成が若干変更されています。
- Teamsを開く
Microsoft Teamsアプリケーションを起動します。 - 設定を開く
画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、表示されるメニューから「設定」を選択します。 - 「全般」設定の確認
設定画面の左側メニューから「全般」を選択します。 - ハードウェアアクセラレーションの無効化
「アプリケーション」セクションにある「ハードウェアアクセラレーションを無効にする」という項目を探します。このオプションにチェックが入っている場合は、チェックを外します。逆に、チェックが入っていない場合は、チェックを入れて有効にします。(※注: 組織のポリシーによってこの設定項目が表示されない場合があります。) - Teamsの再起動
設定変更後、Teamsを完全に終了し、再度起動します。タスクバーのTeamsアイコンを右クリックして「終了」を選択するなど、アプリケーションを再起動してください。
従来Teamsでの設定手順
従来バージョンのTeamsでは、設定項目が「全般」の中にありました。
- Teamsを開く
Microsoft Teamsアプリケーションを起動します。 - 設定を開く
画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、表示されるメニューから「設定」を選択します。 - 「全般」設定の確認
設定画面の左側メニューから「全般」を選択します。 - ハードウェアアクセラレーションの無効化
「アプリケーション」セクションにある「ハードウェアアクセラレーションを無効にする」という項目を探します。このオプションにチェックが入っている場合は、チェックを外します。逆に、チェックが入っていない場合は、チェックを入れて有効にします。(※注: 組織のポリシーによってこの設定項目が表示されない場合があります。) - Teamsの再起動
設定変更後、Teamsを完全に終了し、再度起動します。タスクバーのTeamsアイコンを右クリックして「終了」を選択するなど、アプリケーションを再起動してください。
【補足】新しいTeams(v2)と従来Teamsの違い
新しいTeams(v2)は、パフォーマンスとリソース使用量の改善を目指して開発されました。しかし、最新のテクノロジーを使用しているため、一部のハードウェアやドライバーとの互換性問題が発生する可能性もゼロではありません。
ハードウェアアクセラレーションの設定は、描画処理の負荷をGPUとCPUでどのように分担するかを制御するものです。どちらの設定が最適かは、お使いのPCのGPU性能やドライバーの状態によって異なります。そのため、まずは現在の設定を確認し、効果がない場合は逆の設定を試すのが良いでしょう。
グラフィックドライバーの更新手順
GPUドライバーが古い、または破損していると、アプリケーションとの互換性問題が発生し、パフォーマンス低下の原因となります。最新のドライバーに更新することで、問題が解決する場合があります。
ドライバーの更新方法は、お使いのGPUメーカー(NVIDIA, AMD, Intel)によって異なります。
NVIDIA製GPUの場合
NVIDIA製GPUをお使いの場合は、GeForce ExperienceまたはNVIDIAの公式サイトからドライバーをダウンロードしてインストールします。
- GeForce Experienceの起動
PCにインストールされているGeForce Experienceを起動します。 - 「ドライバー」タブを選択
画面上部の「ドライバー」タブをクリックします。 - ドライバーのチェックとダウンロード
「更新プログラムを確認」ボタンをクリックし、最新ドライバーがあればダウンロードします。 - インストールの実行
ダウンロードが完了したら、「カスタムインストール」を選択し、「クリーンインストールを実行する」にチェックを入れてインストールを進めます。 - PCの再起動
インストール完了後、PCを再起動します。
AMD製GPUの場合
AMD製GPUをお使いの場合は、AMD Software: Adrenalin EditionまたはAMDの公式サイトからドライバーをダウンロードしてインストールします。
- AMD Softwareの起動
PCにインストールされているAMD Softwareを起動します。 - 「更新」セクションへ移動
歯車アイコン(設定)をクリックし、「更新」セクションを選択します。 - ドライバーのチェックとダウンロード
「更新プログラムを確認」ボタンをクリックし、最新ドライバーがあればダウンロードします。 - インストールの実行
ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。 - PCの再起動
インストール完了後、PCを再起動します。
Intel製GPUの場合
Intel製GPUをお使いの場合は、Intel® Driver & Support AssistantまたはIntelの公式サイトからドライバーをダウンロードしてインストールします。
- Intel® Driver & Support Assistantの起動
PCにインストールされているIntel® Driver & Support Assistantを起動します。 - ドライバーのチェックとダウンロード
「すべてスキャン」ボタンをクリックし、検出されたドライバーの更新があればダウンロードします。 - インストールの実行
ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。 - PCの再起動
インストール完了後、PCを再起動します。
【注意】
PCメーカー(Dell, HP, Lenovoなど)製のPCをお使いの場合、メーカーが提供するドライバーが最も安定していることがあります。その場合は、PCメーカーのサポートサイトから最新ドライバーをダウンロードして適用することをお勧めします。
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NVIDIAコントロールパネルでのTeams最適化手順
NVIDIA製GPUをお使いの場合、NVIDIAコントロールパネルからTeamsの描画設定を個別に最適化できます。これにより、GPUリソースの割り当てを調整し、パフォーマンスを向上させることが可能です。
- NVIDIAコントロールパネルの起動
デスクトップの何もない場所を右クリックし、「NVIDIAコントロールパネル」を選択します。 - 「3D設定の管理」を開く
左側のメニューから「3D設定」を展開し、「3D設定の管理」を選択します。 - プログラム設定のタブを開く
「プログラム設定」タブを選択します。 - Teamsの追加
「カスタマイズするプログラムを選択」のドロップダウンリストから「Microsoft Teams」を探します。 - Teamsが見つからない場合
リストにTeamsがない場合は、「追加」ボタンをクリックし、Teamsの実行ファイル(通常は `C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Teams\current\Teams.exe`)を探して追加します。 - 「低遅延モード」の設定
「低遅延モード」を「オフ」または「高速」に設定します。これは、GPUが次のフレームのレンダリングをどれだけ早く開始するかを制御します。 - 「電源管理モード」の設定
「電源管理モード」を「パフォーマンス最大化を優先」に設定します。これにより、GPUは常に高いパフォーマンスを発揮しようとします。 - 「テクスチャ フィルタリング – 品質」の設定
「テクスチャ フィルタリング – 品質」を「パフォーマンス」に設定します。これにより、テクスチャの描画品質が若干低下する代わりに、描画速度が向上します。 - 設定の適用
画面右下の「適用」ボタンをクリックして、設定を保存します。 - Teamsの再起動
Teamsを再起動して、変更された設定を反映させます。
【注意】
これらの設定は、Teams以外のアプリケーションのパフォーマンスにも影響を与える可能性があります。Teamsのスクロール問題が解消されたら、必要に応じて設定を元に戻すか、他のアプリケーションで問題が発生しないか確認してください。
Teamsの表示設定とパフォーマンス
Teamsのアプリケーション内には、パフォーマンスに影響を与える可能性のある他の設定も存在します。これらも確認してみましょう。
新しいTeams(v2)での表示設定
新しいTeams(v2)では、UIの表示方法に関する設定がパフォーマンスに影響を与えることがあります。
- Teamsを開く
Microsoft Teamsアプリケーションを起動します。 - 設定を開く
画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、「設定」を選択します。 - 「全般」設定の確認
設定画面の左側メニューから「全般」を選択します。 - 「新しい会議エクスペリエンスを有効にする」の確認
このオプションは、Teamsの会議ウィンドウの表示方法に関連します。これを無効にすると、会議がTeamsのメインウィンドウ内で開かれるようになり、リソース消費を抑えられる可能性があります。 - Teamsの再起動
設定変更後、Teamsを再起動します。
従来Teamsでの表示設定
従来バージョンでは、より詳細な表示設定が可能でした。
- Teamsを開く
Microsoft Teamsアプリケーションを起動します。 - 設定を開く
画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、「設定」を選択します。 - 「全般」設定の確認
設定画面の左側メニューから「全般」を選択します。 - 「新しい会議エクスペリエンスを有効にする」の確認
このオプションは、Teamsの会議ウィンドウの表示方法に関連します。これを無効にすると、会議がTeamsのメインウィンドウ内で開かれるようになり、リソース消費を抑えられる可能性があります。 - Teamsの再起動
設定変更後、Teamsを再起動します。
【補足】
「新しい会議エクスペリエンスを有効にする」設定は、会議の表示方法を制御します。この設定を無効にすることで、Teamsの描画処理にかかる負荷を軽減できる場合があります。ただし、会議の操作性が多少変わる可能性があるため、ご自身の使い方に合わせて調整してください。
Mac版・モバイル版・Web版での違い
今回紹介したGPU設定やドライバー更新は、主にWindows版デスクトップアプリケーションを対象としています。
Mac版Teams: Mac版でも同様に、システム環境設定からグラフィックパフォーマンスに関する設定を確認したり、macOSのアップデートでグラフィックドライバーが更新されたりします。ただし、GPUの設定変更方法はWindowsとは異なります。
モバイル版Teams: スマートフォンやタブレットのモバイル版Teamsでは、OSレベルでのグラフィック処理に依存します。個別のGPU設定変更はできません。デバイスのOSを最新の状態に保つことが、パフォーマンス維持に繋がります。
Web版Teams: WebブラウザでTeamsを利用する場合、ブラウザ自体のパフォーマンスや、ブラウザのGPUアクセラレーション設定が影響します。Teamsアプリケーションの設定は適用されません。ブラウザのキャッシュクリアや、ブラウザのGPU設定を見直すことが有効な場合があります。
まとめ
本記事では、Microsoft Teamsのチャット画面スクロールがカクつく問題に対し、GPUハードウェアアクセラレーションの無効化、グラフィックドライバーの更新、NVIDIAコントロールパネルでの最適化、およびTeams内の表示設定変更という複数のアプローチから解決策を解説しました。
これらの手順を試すことで、Teamsの描画パフォーマンスが向上し、よりスムーズな操作体験が得られるはずです。
もし問題が解決しない場合は、Teamsの再インストールや、PC自体のリソース不足も考えられます。PCのスペックとTeamsの要求スペックを確認し、必要であればPCのアップグレードも検討してみましょう。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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