【要点】Outlook「0x80040115」エラー解決のためのRPC over HTTP確認
- Outlookの接続設定確認: OutlookがExchange Onlineサーバーに正しく接続できているかを確認します。
- RPC over HTTPの設定確認: Outlook Anywhere(Outlook over HTTP)の設定が有効になっているかを確認します。
- レジストリ設定の確認・変更: RPC over HTTPに関連するレジストリキーが存在し、正しい値に設定されているかを確認します。
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目次
Outlookで「0x80040115」エラーが発生する原因
Outlookで「0x80040115」エラーが表示される場合、主にOutlookクライアントとExchange Onlineサーバー間の通信経路に問題があることが原因として考えられます。
このエラーは、OutlookがExchange Onlineサーバーとの間で情報をやり取りするために使用するプロトコルであるRPC(Remote Procedure Call)が、HTTPトンネルを通じて通信する設定(RPC over HTTP、またはOutlook Anywhereとも呼ばれる)に起因することが多いです。
具体的には、以下のような状況でこのエラーが発生しやすくなります。
1. ネットワーク環境の問題
社外ネットワークからOutlookに接続しようとした際に、ファイアウォールやプロキシサーバーがOutlookの通信をブロックしている可能性があります。
また、インターネット接続自体が不安定な場合も、RPC通信が途切れてエラーが発生することがあります。
2. Outlookクライアントの設定不備
Outlookのプロファイル設定が正しく行われていない、またはアカウント情報が古い場合、サーバーとの正常な通信ができません。
特に、Exchange Onlineを利用している環境では、Outlook Anywhereの設定が適切に行われている必要があります。
3. Exchange Online側の問題
まれに、Exchange Onlineサーバー側で一時的な障害が発生している場合や、テナント設定に問題がある場合も、このエラーを引き起こすことがあります。
しかし、多くの場合、クライアント側の設定やネットワーク環境に起因します。
OutlookのRPC over HTTP設定確認・修正手順
「0x80040115」エラーを解決するためには、Outlookの接続設定と、RPC over HTTPに関連するレジストリ設定を確認することが重要です。
以下の手順で、Outlookの接続設定とレジストリを確認・修正していきましょう。
Outlook接続設定の確認・変更
OutlookがExchange Onlineサーバーに正しく接続できているかを確認し、必要であれば設定を変更します。
- Outlookを起動する
Microsoft Outlookを起動します。 - アカウント設定を開く
「ファイル」タブをクリックし、「アカウント設定」をクリックして、再度「アカウント設定」を選択します。 - メールアカウントを選択する
一覧から、問題が発生しているメールアカウントを選択し、「変更」ボタンをクリックします。 - 「詳細設定」ボタンをクリックする
表示されたアカウント設定ウィンドウで、「詳細設定」ボタンをクリックします。 - 「接続」タブを開く
「詳細設定」タブが表示されたら、「接続」タブをクリックします。 - 「Exchangeプロキシ設定」を確認する
「Exchangeプロキシ設定」セクションを確認します。 - プロキシサーバーの設定を確認する
「このExchange接続には次のいずれかのプロキシサーバーを使用します」にチェックが入っていることを確認します。
「Exchangeプロキシサーバー」の欄に、環境に応じた正しいプロキシサーバー名(例: `outlook.office365.com`)が入力されているか確認します。
「オンネートプロキシ」にチェックが入っているか確認します。 - 認証方法を確認する
「このプロキシサーバーで認証が必要な場合は、次の認証方法を使用します」で、「基本認証」または「NTLM認証」のいずれかが選択されていることを確認します。通常、Exchange Onlineでは「NTLM認証」が推奨されます。 - 設定を保存する
設定が正しい場合は、「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。 - アカウント設定を完了する
「アカウント設定」ウィンドウで「次へ」をクリックし、完了するまで進みます。 - Outlookの再起動
Outlookを一度終了し、再度起動して、エラーが解消されたか確認します。
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レジストリ設定の確認・変更(管理者権限が必要)
Outlook Anywhere(RPC over HTTP)に関連するレジストリ設定が正しく構成されていない場合も、エラーが発生することがあります。
この操作はレジストリを編集するため、誤った操作はシステムに深刻な影響を与える可能性があります。必ず管理者権限を持つユーザーで実行し、事前にレジストリのバックアップを取ることを強く推奨します。
- レジストリエディターを起動する
Windowsの検索バーに「regedit」と入力し、「レジストリエディター」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。 - 対象のレジストリキーに移動する
以下のパスに移動します。
`HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\RPC`
(※Officeのバージョンによって「16.0」の部分が異なる場合があります。例: Office 2013は「15.0」、Office 2010は「14.0」) - 「EnableRPCoverHTTP」の値を確認する
右側のペインで、「EnableRPCoverHTTP」という名前のDWORD値を探します。 - 値が「1」になっているか確認する
「EnableRPCoverHTTP」が存在しない場合、または値が「0」になっている場合は、以下の操作を行います。
右側のペインの何もないところを右クリックし、「新規」>「DWORD (32ビット) 値」を選択します。
名前を「EnableRPCoverHTTP」とします。
「EnableRPCoverHTTP」をダブルクリックし、「値のデータ」を「1」に変更して「OK」をクリックします。 - 「UseHTTPForAutodiscover」の値を確認する
同様に、「UseHTTPForAutodiscover」という名前のDWORD値を探します。
この値が存在しない場合、または値が「0」になっている場合は、新規作成し、「値のデータ」を「1」に変更します。 - レジストリエディターを閉じる
レジストリエディターを閉じます。 - Outlookの再起動
Outlookを一度終了し、再度起動して、エラーが解消されたか確認します。
新しいOutlook (プレビュー版) と従来Outlookの違い
新しいOutlook(プレビュー版)では、従来のOutlookとはインターフェースや一部の機能の配置が異なります。
しかし、Exchange Onlineとの接続に関する基本的な設定ロジックは共通しています。
新しいOutlookでアカウント設定を確認する場合、通常は「設定」>「アカウント」から該当のアカウントを選択し、「メール」または「同期設定」のような項目で詳細設定を確認することになります。
レジストリ設定は、Officeのバージョンに依存するため、新しいOutlookがどのOfficeバージョンに紐づいているかによってキーのパスが異なる可能性があります。一般的には、最新のOfficeバージョン(例: Office 2021/Microsoft 365)のパスを確認してください。
RPC over HTTP確認時の注意点とよくある失敗
OutlookのRPC over HTTP設定を確認・修正する際には、いくつか注意すべき点や、よくある失敗パターンがあります。
これらの点に留意することで、よりスムーズなトラブルシューティングが可能になります。
「Exchangeプロキシ設定」が表示されない場合
Outlookの「接続」タブに「Exchangeプロキシ設定」の項目が表示されない場合、OutlookがExchange Online(またはExchange Server 2010以降)を自動検出できていない可能性があります。
この場合、以下のいずれかの原因が考えられます。
- AutoDiscoverサービスの問題: Exchange OnlineのAutoDiscoverサービスが正しく機能していない、またはOutlookからアクセスできない状態になっている。
- ネットワーク制限: ファイアウォールやプロキシサーバーが、AutoDiscoverに必要なポートやURLへのアクセスをブロックしている。
- 古いOutlookバージョン: 使用しているOutlookのバージョンが古く、最新のExchange Onlineの接続方式に対応していない。
この場合は、まずネットワーク管理者に相談し、AutoDiscoverサービスへのアクセスが許可されているか確認してください。また、Outlookを最新バージョンにアップデートすることも有効な手段です。
レジストリ編集後にOutlookが起動しない
レジストリ編集は、システムに大きな影響を与える可能性があります。
「EnableRPCoverHTTP」や「UseHTTPForAutodiscover」の値設定を誤ると、Outlookが起動しなくなることがあります。
このような場合は、以下の手順でレジストリを復旧してください。
- レジストリエディターを管理者権限で起動する
上記の手順と同様に、レジストリエディターを管理者権限で起動します。 - 対象のレジストリキーに移動する
`HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\RPC` のパスに移動します。 - 「EnableRPCoverHTTP」の値を削除または変更する
「EnableRPCoverHTTP」を右クリックし、「削除」を選択するか、値を「0」に変更します。 - 「UseHTTPForAutodiscover」の値を削除または変更する
同様に、「UseHTTPForAutodiscover」の値を削除するか、「0」に変更します。 - レジストリエディターを閉じる
レジストリエディターを閉じます。 - Outlookの再起動
Outlookを再起動して、問題が解消されたか確認します。
もし、レジストリを編集する前にバックアップを取っていれば、そのバックアップファイルをダブルクリックして復元することも可能です。
組織のポリシーによる制限
組織によっては、セキュリティポリシーにより、Outlook Anywhere(RPC over HTTP)の設定が制限されている場合があります。
特に、社外からのアクセスを許可しない、または特定のプロキシ設定を強制するなどのポリシーが適用されている場合、上記の手順で設定を変更しても、問題が解決しないことがあります。
このような場合は、所属組織のIT管理者またはヘルプデスクに連絡し、Outlookの接続に関するポリシーについて確認してください。
Mac版・モバイル版Outlookとの違い
今回解説したRPC over HTTPの設定確認は、主にWindows版のデスクトップクライアントOutlookに特化した内容です。
Mac版Outlookや、iOS・Androidなどのモバイル版Outlookでは、設定画面や管理方法が異なります。
- Mac版Outlook: アカウント設定は「Outlook」メニューから「アカウント」を選択して行います。RPC over HTTPのような低レベルな設定は、通常は必要ありません。
- モバイル版Outlook: モバイルアプリでは、サーバー側で設定されたプロファイルに従うため、ユーザー側でRPC over HTTPのような詳細な通信設定を変更することはできません。
これらのプラットフォームで接続問題が発生した場合は、アカウント情報が正しく入力されているか、アプリが最新の状態か、ネットワーク接続は安定しているかなどを確認してください。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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