「このPCにメモリは増設できる?」「ドライバの更新に必要な型番が分からない」「売却するために正確なスペックを書き出したい」。こうした時、パソコンの裏側の小さな文字を必死に読んだり、外箱を探したりする必要はありません。Windowsには、詳細なスペックを一瞬で表示させるコマンドや隠し画面がいくつも用意されています。初心者からプロまで、用途に合わせた「最速の調べ方」を全公開します。
- ⏱ 調査時間: 5秒〜1分
- 💻 対象OS: Windows 10 / 11
- 🛠 難易度: 初級(画面を開くだけ)〜中級(コマンド入力)
- ✅ 期待効果: 正確な周辺機器選び、トラブル時のスムーズなサポート対応
目次
1. 方法①:設定画面で「大まかなスペック」を見る(最も簡単)
CPUの種類やメモリ容量、Windowsのバージョンをパッと確認したい時に最適です。
- Windowsキー + Pause(または [設定] > [システム] > [バージョン情報])を開きます。
- 「デバイスの仕様」欄を確認します。
わかること: CPU(プロセッサ)、実装RAM(メモリ)、デバイス名、OSのエディション。
2. 方法②:システム情報「msinfo32」で「正確な型番」を見る(推奨)
メーカーのサポートページで入力すべき「正確なモデル名(SKU)」を確認する際に最も信頼できる方法です。
- Windowsキー + R を押し、
msinfo32と入力して Enter を押します。 - 表示された「システム情報」の右側にある項目を確認します。
- システム モデル: これがPCの型番です。
- システム 製造元: メーカー名です。
- BIOSバージョン: ファームウェアの更新状況がわかります。
3. 方法③:コマンドプロンプトで「スペックを書き出す」
修理依頼や、他人にスペックをテキストで送りたい時に便利です。
- コマンドプロンプト(cmd)を開きます。
systeminfoと入力して Enter を押します。- しばらく待つと、OSのインストール日やネットワークアダプタの型番まで、あらゆる情報がテキストで一気に表示されます。
裏技: systeminfo | clip と打つと、結果がそのままクリップボードにコピーされるので、メール等にすぐ貼り付けられます。
4. 方法④:タスクマネージャーで「現在の働き」を見る
「スペックは足りているはずなのに重い」と感じた時、どの部品がボトルネックになっているかをリアルタイムで確認します。
- Ctrl + Shift + Esc を押します。
- [パフォーマンス] タブをクリックします。
- 左側の各項目(CPU、メモリ、ディスク、GPU)を選択し、グラフを確認します。
チェックポイント: メモリが常に80%を超えているなら増設を、ディスクが100%に張り付いているならSSDへの換装を検討すべき時です。
5. 調査ツール・比較まとめ
| コマンド・画面名 | 主な調査目的 | 情報量 |
|---|---|---|
| 設定 > バージョン情報 | CPUやメモリの概略を知りたい | 低(必要最小限) |
| msinfo32 | 正確な型番やBIOSを知りたい | 高(詳細かつ公式) |
| dxdiag | グラフィック・音響機能を調べたい | 中(AV関連に強い) |
まとめ:情報は「PCの裏」ではなく「OSの中」に
パソコンのスペックを把握することは、人間で言えば健康診断の結果を知るのと同じです。周辺機器を購入する際や、動作が重くなった時に、今回紹介したコマンド一つで「現在の戦闘力」を即座に確認できるスキルは、デジタル時代の教養とも言えます。まずは msinfo32 を叩き、自分の相棒(PC)の真の名前を覚えておくことから始めてください。それが、すべての「超解決」への第一歩となるでしょう。
