「該当」と「当該」の違いとは?【がいとう・とうがい】

「該当」と「当該」の違い

ビジネスの場でよく使われる「該当」と「当該」という言葉。これらの表現は一見似ているように見えますが、それぞれ異なるニュアンスと用途を持っています。それぞれの定義と具体的な使用例を挙げながら、「該当」と「当該」の違いを詳しく解説します。

「該当」とは

「該当」は、ある基準や条件に合うもの、あるいは一致するものを指す表現です。何かしらの基準や条件に対して適合する場合、その事象や物、人物は「該当する」とされます。

「当該」とは

一方、”当該”は前述した特定の事象や物、人物を指す言葉です。文脈で既に触れられた特定の事象や物、人物を再度指す場合に使用されます。つまり、「当該」はある程度文脈が必要な表現で、何かを具体的に指している場合に用いられます。

「該当」と「当該」の違い

用途の違い

「該当」と「当該」の主な違いは、それぞれの用途にあります。「該当」は何かしらの基準や条件に対して適合する場合に使われ、その一方で「当該」は既に触れられた特定の事象や物、人物を再度指す場合に使用されます。

指示の違い

「該当」は条件に一致するもの全体を指し示し、「当該」は特定のものを指します。したがって、「該当」は範囲を、「当該」は個々の対象を指示します。

「該当」と「当該」の実例

例えば、ある商品のリコールについて説明する際、「該当の商品は、生産日が2023年4月1日から2023年4月30日のものです」と表現します。この場合、ある基準(生産日が2023年4月1日から2023年4月30日のもの)に合致する商品が「該当の商品」となります。

一方、既に話題に上がっている商品について説明するとき、「当該商品の購入者は速やかに製品を返品してください」と指示します。この場合、「当該商品」は前文で既に触れられた特定の商品を指しています。

まとめ

「該当」も「当該」も似たような状況で使用されることがありますが、それぞれには独自のニュアンスと用途が存在します。「該当」は条件に一致するもの全体を、「当該」は特定のものを指す表現だと覚えておきましょう。