SharePoint Onlineでは、リストやライブラリの表示方法を「ビュー」として保存できます。ビューには「個人用ビュー」と「公開ビュー」の2種類があり、それぞれ用途や表示範囲が異なります。しかし、この違いを正しく理解していないと、意図した情報が他のメンバーに見えなかったり、逆に自分だけのフィルターが全員に適用されてしまうトラブルが発生します。この記事では、個人用ビューと公開ビューの違いを明確にし、それぞれを適切に使い分けるための具体的な手順と判断基準を解説します。会社のSharePoint環境でビュー管理に困っている方は、ぜひ参考にしてください。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: SharePointのリストまたはライブラリの「ビュー」ドロップダウン。現在のビューの横に「個人用ビュー」または「公開ビュー」と表示されます。
- 切り分けの軸: ビューが自分だけに適用されるか(個人用)、全ユーザーに適用されるか(公開)。また、ビューの作成者と公開設定の権限。
- 注意点: 会社PCで公開ビューを編集する際は、他のメンバーの表示に影響を与えるため注意が必要です。管理設定によっては、個人用ビューの作成が制限されている場合もあります。
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目次
個人用ビューと公開ビューの違い
SharePointのリストやライブラリでは、表示する列、並び替え、フィルター、グループ化などを設定した「ビュー」を保存できます。ビューには大きく分けて「個人用ビュー」と「公開ビュー」の2種類があります。個人用ビューは、自分だけが参照・編集できるビューです。他のユーザーには影響を与えません。一方、公開ビューは、サイトのメンバー全員が利用できるビューです。適切な権限があれば、誰でも編集できます。この2つのビューは、保存方法やアイコン、表示される場所に違いがあります。以下に主な違いをまとめます。
| 項目 | 個人用ビュー | 公開ビュー |
|---|---|---|
| 対象範囲 | 自分だけ | サイトの全メンバー(または閲覧者) |
| 作成・編集権限 | 自分で自由に作成・編集可能(管理者設定による制限あり) | 「デザイン」権限以上(またはサイトの編集者グループ)が必要 |
| 保存方法 | ビュー設定で「個人用ビューとして保存」を選択 | 「公開ビューとして保存」または既存のビューを上書き |
| アイコン | ビューの横に「(個人用ビュー)」と表示 | アイコン表示なし(ただしビュー名にタグ付き) |
| 削除 | 自分で削除可能(または自動削除される場合あり) | 権限のあるユーザーが削除、他のユーザーに影響 |
| 主な用途 | 自分だけのフィルター、並び替えなど一時的な表示 | 部門共通のリスト表示、レポート用ビューなど |
個人用ビューを作成・利用する方法
個人用ビューは、自分だけの表示を保存したいときに便利です。例えば、自分が担当する特定の案件だけをフィルターした状態を保存しておけば、毎回フィルターを設定し直す手間が省けます。ここでは、個人用ビューの作成手順を説明します。
個人用ビューの作成手順
- 目的のリストまたはライブラリを開きます。
- 表示をカスタマイズします。列の追加・削除、並び替え、フィルター、グループ化などを設定します。
- ビュー名の横にある下向き矢印(ビューセレクター)をクリックし、「現在のビューを名前を付けて保存」を選択します。
- 表示されたダイアログで、ビュー名を入力し、「個人用ビューとして保存」にチェックを入れます。必ずチェックを入れてください。入れないと公開ビューとして保存されます。
- 「OK」をクリックします。ビューセレクターに保存したビューが追加され、横に「(個人用ビュー)」と表示されます。
作成した個人用ビューは、自分のみが参照できます。他のユーザーがリストを開いたときには影響しません。個人用ビューは自分で削除することも可能です。削除するには、ビューセレクターで該当の個人用ビューを選択し、「このビューを削除する」を選択します。
個人用ビューが使えない場合の確認点
SharePoint管理センターの設定によっては、個人用ビューの作成が許可されていない場合があります。その場合は、ビュー保存オプションに「個人用ビューとして保存」が表示されないか、グレーアウトされています。このような場合は、サイト管理者に「ユーザーが個人用ビューを作成できるようにする」設定を有効にしてもらう必要があります。また、閲覧権限のみのユーザー(「読み取り」権限など)は、個人用ビューを作成できない場合があります。必要な権限は「編集」以上です。
公開ビューを作成・管理する方法
公開ビューは、チーム全体で共有する表示設定です。例えば、営業部全体の売上をまとめたビューや、進行中のタスクだけを表示するビューなど、複数のメンバーが同じデータを同じ形式で確認したい場合に使用します。公開ビューの作成と管理には適切な権限が必要です。
公開ビューの作成手順
- リストまたはライブラリを開き、表示をカスタマイズします。
- ビューセレクターから「現在のビューを名前を付けて保存」を選択します。
- ダイアログでビュー名を入力し、「個人用ビューとして保存」のチェックを外したまま「OK」をクリックします。デフォルトではチェックが外れているので注意してください。
- 保存されたビューは公開ビューとなり、サイトのメンバー全員がビューセレクターから選択できるようになります。
既存の公開ビューを編集するには、ビューセレクターで対象の公開ビューを選択し、表示を変更した後に「このビューを保存」をクリックします。ただし、この操作には「デザイン」権限以上が必要です。権限がない場合は保存アイコンが表示されないか、保存が拒否されます。
公開ビューの削除とデフォルトビューの設定
公開ビューを削除するには、ビューセレクターから該当ビューを選択し、「このビューを削除する」をクリックします。ただし、デフォルトビューとして設定されている公開ビューは削除できません。デフォルトビューを変更するには、ビュー設定ページで別のビューを既定のビューに設定します。公開ビューを削除すると、他のユーザーの表示にも影響が出るため、事前にチームへの周知が必要です。
失敗パターンとその回避策
ビューの使い分けでよくある失敗と、その回避策を紹介します。
うっかり公開ビューを上書きしてしまう
個人用ビューのつもりでフィルターを設定し、「このビューを保存」をクリックすると、現在表示している公開ビューが上書きされてしまいます。その結果、他のメンバーが突然異なる表示になり混乱します。回避策としては、必ず「名前を付けて保存」から操作し、個人用ビューとして保存することを徹底してください。また、重要な公開ビューはあらかじめバックアップを取っておくことをおすすめします。
個人用ビューが突然見えなくなる
個人用ビューは、ブラウザのキャッシュやユーザープロファイルに依存する場合があります。別のブラウザや端末でログインすると、個人用ビューが表示されないことがあります。これは、個人用ビューがローカルストレージに保存されているためです。共有PCで作業する場合は、個人用ビューではなく公開ビューとして保存するか、必要なフィルターを毎回設定する方が安全です。また、個人用ビューはサイトコレクションへのアクセス権が変更された場合にも失われる可能性があります。
権限不足で公開ビューを編集できない
SharePointの権限設定によっては、一般ユーザーが公開ビューを作成・編集できない場合があります。「公開ビューとして保存」ボタンがグレーアウトしていたり、保存しようとするとエラーが表示される場合は、サイト管理者に「デザイン」権限以上の割り当てを依頼してください。ただし、むやみに権限を付与すると、他のビューが意図せず変更されるリスクがあるため、必要なユーザーのみ権限を付与するように管理者と調整しましょう。
状況別の使い分け判断基準
実際の業務でビューを使い分ける際の判断基準を、よくあるシチュエーション別にまとめました。
- 自分だけの一時的な確認: 特定の案件や期間だけフィルターしたい場合 → 個人用ビューが適しています。
- チームメンバー全員が同じ表示を必要とする場合: 例えば、週次の進捗確認で全員が同じ並び順で確認したい → 公開ビューを作成し、デフォルトビューに設定します。
- レポート作成のためのデータ抽出: 自分の分析用に特定の列だけ表示したい → 個人用ビュー。ただし、そのビューを共有したい場合は公開ビューを検討します。
- 管理画面で全員の表示を統一したい: サイト管理者が全ユーザーの初期表示を制御したい場合 → 公開ビューを既定に設定し、個人用ビューの作成を制限することも検討します。
公開ビューを既定に設定するには、ビュー設定ページで目的のビューを選択し、「このビューを既定のビューとして設定」オプションを有効にします。個人用ビューは既定に設定できませんので注意してください。
管理者への確認・依頼事項
ビューの設定がうまくいかない場合、管理者に確認・依頼すべきポイントをまとめました。
- 個人用ビューの作成が許可されているか: SharePoint管理センターのサイト設定で「ユーザーが個人用ビューを作成できるようにする」オプションが有効になっているか確認を依頼してください。
- 公開ビューの編集権限: 自分に「デザイン」権限またはサイトの編集者グループのメンバーシップが割り当てられているか確認してください。権限が不足している場合は、必要な権限の付与を依頼しましょう。
- ビューの数制限: SharePoint Onlineでは、リスト・ライブラリごとに作成できるビューの上限(デフォルトで50)があります。上限に達している場合は、不要なビューを削除してもらうか、管理者に上限引き上げを依頼してください。
- 個人用ビューの自動クリーンアップ: 組織のポリシーにより、一定期間使用されていない個人用ビューが自動削除される設定になっている場合があります。このようなポリシーの有無を管理者に確認しておくと、突然ビューが消えるトラブルを防げます。
よくある質問(FAQ)
個人用ビューは他のユーザーには絶対に見えないの?
はい、個人用ビューは自分だけが利用できます。ただし、サイト管理者(サイトコレクション管理者)は、すべてのビューを一覧表示できるため、個人用ビューの存在や設定内容を確認可能です。通常のメンバーは個人用ビューを参照できません。
公開ビューを個人用ビューに後から変更できますか?
直接変更することはできません。公開ビューを個人用ビューに変換したい場合は、公開ビューの設定を参考に新しく個人用ビューを作成し、その後公開ビューを削除する必要があります。ただし、公開ビューを削除すると他のユーザーに影響が出るため、事前に周知しましょう。
個人用ビューを他のユーザーと共有することは可能ですか?
個人用ビュー自体を共有する機能はありません。どうしても同じ表示を共有したい場合は、その個人用ビューの設定を参考に公開ビューを作成し、それを共有してください。設定内容をドキュメント化してチームに展開する方法も有効です。
モダンエクスペリエンスとクラシックエクスペリエンスでビューの動作は異なりますか?
モダンSharePointとクラシックSharePointでは、ビューの保存方法やUIが一部異なります。モダンではビューセレクターが画面上部に表示され、個人用ビューには「(個人用ビュー)」タグが付きます。クラシックではビュー設定ページが別画面になるなど、操作手順に違いがあります。本記事の手順はモダンエクスペリエンスをベースとしています。
まとめ
SharePointの個人用ビューと公開ビューは、表示の共有範囲が異なります。個人用ビューは自分だけのカスタマイズに、公開ビューはチーム全体での共通表示に使い分けてください。ビューの保存時には「個人用ビューとして保存」のチェックを忘れずに行い、うっかり公開ビューを上書きしないように注意しましょう。権限が不足している場合は管理者に適切な権限を依頼し、チーム内でルールを決めて運用することで、効率的な情報共有が実現できます。
超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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