SharePointサイトの所有者が突然退職したり異動したりして不在になると、サイトの管理が行き詰まることがあります。サイト所有者はメンバーの追加や権限変更、サイト設定の更新などを行う重要な役割を担っているため、不在が続くと業務に支障が出る恐れがあります。この記事では、サイト所有者が不在になった際に、権限を引き継ぐ具体的な手順と注意点を解説します。適切な引き継ぎを行えば、サイトの運用を途切れさせずに済みます。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: サイトの「サイトの権限」ページで現在の所有者一覧を確認する。
- 切り分けの軸: 自分がサイト所有者かどうか、グローバル管理者やSharePoint管理者の権限を持っているか、それとも一般ユーザーか。
- 注意点: 会社PCでサイト所有者の追加・変更を行う場合、管理センターやPowerShellの操作は管理者以外は行わない。自分に権限がない場合はIT管理者に依頼する。
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目次
サイト所有者不在の原因と確認すべきこと
サイト所有者が不在になる主なケース
サイト所有者が不在になるケースは主に以下の通りです。退職や異動による離脱が最も多く、長期休暇や休職によって一時的に不在となる場合もあります。また、アカウントの削除やライセンスの失効によって所有者が機能しなくなることもあります。まずは、なぜ所有者が不在になったのかを把握することが重要です。
まず確認する場所:サイトの現在の所有者一覧
引き継ぎを始める前に、現在のサイト所有者一覧を確認しましょう。以下の手順で確認できます。
- 対象のSharePointサイトにアクセスします。
- 画面右上の歯車アイコン(設定)をクリックし、「サイトの権限」を選択します。
- 「詳細な権限設定」をクリックします。
- 表示された権限ページで「サイト所有者」グループをクリックします。
- グループのメンバー一覧が表示されるので、不在の所有者が含まれているか確認します。
もし自分がサイトのメンバーであっても、サイト所有者グループを表示できない場合は、閲覧権限が不足している可能性があります。その場合は、IT管理者に連絡して状況を確認してもらいましょう。
サイト所有者の引き継ぎ方法(手順)
引き継ぎ方法は、あなたがどのような権限を持っているかによって異なります。主に以下の3つのパターンがあります。
管理者が新しい所有者を追加する方法
SharePoint管理者またはグローバル管理者の権限がある場合、管理センターから直接新しい所有者を追加できます。
- Microsoft 365管理センター(admin.microsoft.com)にサインインします。
- 左メニューから「管理センター」→「SharePoint」を選択します。
- SharePoint管理センターで「サイト」→「アクティブなサイト」をクリックします。
- 対象のサイトを選択し、上部の「メンバーシップ」をクリックします。
- 「所有者」タブで「所有者の追加」をクリックし、新しい所有者のユーザー名を入力して追加します。
既存所有者が自分で追加する方法
自分が現在のサイト所有者の一人である場合は、サイトの設定画面から直接新しい所有者を追加できます。
- 対象サイトにアクセスし、歯車アイコン→「サイトの権限」→「詳細な権限設定」をクリックします。
- 「サイト所有者」グループをクリックします。
- 「新しいユーザーの追加」をクリックします。
- 追加したいユーザーの名前またはメールアドレスを入力し、「共有」をクリックします。
- 追加されたユーザーがサイト所有者として表示されることを確認します。
PowerShellを使った一括変更
複数のサイトをまとめて変更したい場合や、管理者権限がある場合にはPowerShellが便利です。SharePoint Online用のPowerShellモジュール(PnP PowerShell)を使用します。
- 管理者としてPowerShellを起動し、
Connect-PnPOnline -Url https://<テナント名>.sharepoint.com/sites/<サイト名>と入力して接続します。 - 次に
Set-PnPGroup -Identity "サイト所有者" -AddMember "user@domain.com"を実行し、新しい所有者を追加します。 - 追加されたことを確認するには
Get-PnPGroupMembers -Identity "サイト所有者"を使用します。 - 不要になった所有者を削除する場合は
Remove-PnPGroupMember -Identity "サイト所有者" -LoginName "olduser@domain.com"を実行します。 - 操作が完了したら
Disconnect-PnPOnlineで切断します。
PowerShellを使う際は、事前にPnP PowerShellモジュールがインストールされていることを確認し、誤った操作を行わないよう注意してください。テスト環境で試してから本番に適用することを推奨します。
引き継ぎができない場合の代替手段
サイト所有者が一人しかおらず、その人が不在で自分に権限がない場合、以下の代替手段を検討します。
サイトコレクション管理者の権限で対応
SharePointサイトには「サイトコレクション管理者」という上位の権限があります。サイトコレクション管理者は、サイト所有者グループの管理を含むすべての操作が可能です。もし自分がサイトコレクション管理者であれば、通常のサイト所有者と同じ手順で新しい所有者を追加できます。サイトコレクション管理者が誰かは、サイトの権限設定ページで「サイトコレクション管理者」を確認してください。
テナントのSharePoint管理者であれば、管理センターの「サイト」→「アクティブなサイト」から対象サイトを選択し、「メンバーシップ」タブで所有者を直接追加・削除できます。この方法は、サイト所有者グループにアクセスできない場合でも、管理者権限で強制的に変更できる点が有用です。
| 方法 | 必要な権限 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| サイトの権限画面から追加 | サイト所有者またはサイトコレクション管理者 | 簡単、画面操作のみ | 所有者が全員不在だと実行できない |
| SharePoint管理センターから追加 | SharePoint管理者またはグローバル管理者 | 所有者不在でも強制的に変更可能 | 管理者権限が必要 |
| PowerShellを使用 | SharePoint管理者+PowerShellスキル | 一括操作が可能、自動化しやすい | 操作ミスのリスク、準備が必要 |
失敗パターンと注意点
引き継ぎの際によくある失敗と、その回避方法を紹介します。
- 新しい所有者に招待メールが届かない: 設定によっては招待メールが迷惑メールフォルダに振り分けられることがあります。追加後、新しい所有者に直接連絡し、サイトにアクセスして権限が付与されているか確認してもらいましょう。
- 古い所有者を削除し忘れる: 新しい所有者を追加した後、不在のままの古い所有者を放置すると、セキュリティリスクになります。必ず古い所有者をサイト所有者グループから削除してください。削除は「サイトの権限」画面で行えます。
- 権限が正しく継承されない: サイトが独自の権限を持っている場合、親サイトから権限を継承していない可能性があります。この場合、サイトの権限設定で「権限の継承」を確認し、必要に応じて権限をリセットしてから所有者を追加してください。
- 会社PCで勝手に管理者操作を行わない: 一般ユーザーがSharePoint管理センターやPowerShellにアクセスすることは、会社のポリシー違反になる可能性があります。自分に権限がない場合は、必ずIT管理者に依頼しましょう。
管理者へ伝えるべき情報
引き継ぎを依頼する際に、管理者に以下の情報を伝えるとスムーズです。
- 該当するSharePointサイトのURL(例:https://<テナント>.sharepoint.com/sites/プロジェクトA)
- 現在のサイト所有者のユーザー名(不在の人)
- 新しい所有者として追加したいユーザー名
- 引き継ぎの緊急度(いつまでに対応が必要か)
- その他、サイトに関連する特殊な設定(カスタム権限や継承の有無など)
管理者が対応する際、もしサイト所有者がアカウント削除済みで追加できない場合は、Azure ADでユーザーを一時的に復元するか、別のグローバル管理者に相談する必要があります。
よくある質問(FAQ)
- Q: サイト所有者が一人もいない状態でも引き継ぎは可能ですか?
A: 可能です。テナントのSharePoint管理者またはグローバル管理者が管理センターから新しい所有者を追加できます。その際、サイトコレクション管理者の権限があれば、サイトの権限画面からも追加できます。 - Q: 古い所有者を削除するタイミングはいつが良いですか?
A: 新しい所有者が正常にサイトにアクセスできることを確認した後、すぐに削除することを推奨します。削除を忘れると、そのアカウントが第三者に悪用されるリスクがあります。 - Q: 引き継ぎ中にサイトの編集ができなくなることはありますか?
A: 引き継ぎ作業自体でサイトの編集が停止することはありません。ただし、権限変更の反映に数分かかることがあります。影響が気になる場合は、業務時間外に実施すると安全です。
まとめ
SharePointサイト所有者が不在になった場合は、まず現在の所有者一覧を確認し、自分に権限があるかどうかを切り分けてください。権限があれば、サイトの権限画面または管理センターから新しい所有者を追加し、古い所有者を削除します。権限がない場合は、IT管理者に必要な情報を伝えて依頼しましょう。PowerShellを利用すると一括操作が可能ですが、管理者のみ実行してください。適切な引き継ぎにより、サイトの管理を継続し、業務の停滞を防ぐことができます。
超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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