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ラグビーボールの楕円形の起源
ラグビーの誕生
ラグビーは、19世紀中頃のイギリス、ウォリックシャーの名門私学校「ラグビースクール(ラグビー校)」で生まれました。当時のサッカーとはルールが異なり、手でボールを持って走ることが認められていました。この学校でのフットボールが、現在のラグビーの原型となりました。
初期のボールの形状
ラグビーが始まった当初、使用されていたボールは、今日のサッカーボールに近い丸い形状でした。しかし、丸いボールは空気を入れる技術や材料の制約から、完璧に丸く保つことが難しかった。結果として、ボールは少し楕円形に傾いていました。
ボールの材料
19世紀のボールは、内部にブレーター(動物の膀胱)を使用し、外側を皮で覆っていました。動物の膀胱は伸縮性があり、自然な形状が楕円に近かったため、この形が選ばれました。さらに、楕円形のボールは手で持ちやすく、ラグビーのプレースタイルに適していたことも、楕円形が定着する一因となりました。
楕円形のメリット
持ちやすさ
楕円形は、手の形に合わせて持ちやすい形状です。丸いボールよりも安定して持ち、投げやすいため、ラグビーのプレイスタイルには最適でした。
予測しにくい動き
楕円形のボールは地面に当たると予測しにくい動きをします。これは、攻撃側にとって有利な要素となります。ディフェンス側はボールの動きを読むことが難しく、攻撃側はこの特性を利用してプレイを進めることができます。
キック時の制御性
キックの際、楕円形のボールは方向を制御しやすい。そのため、正確なキックを放つことが可能となりました。
現代のラグビーボール
技術の進化
現代のラグビーボールは、合成素材を使用して製造され、高い耐久性と一貫性を持っています。また、最新の技術を取り入れたボールは、グリップ性や飛距離、制御性を高めるための設計が施されています。
形状の継承
技術の進化とともに、ボールの形状はより最適化されていますが、現在でも楕円形であることは変わっていません。この形状はラグビーの歴史や特性に加え、ゲーム性とプレイスタイルと深く結びついているからです。