「ホテルの部屋に有線LANケーブルはあるけど、Wi-Fiが飛んでいないからスマホのギガが減ってしまう……」。
「自分のパソコンはネットに繋がっているけど、手持ちのタブレットやゲーム機もネットに繋ぎたい」。
そんな時、Windowsの「モバイルホットスポット」機能を使えば、あなたのパソコンを「Wi-Fiルーター(親機)」に変身させることができます。
専用ソフトは不要です。スイッチ一つで、PCが受け取ったインターネット回線を、周囲のスマホなどに再分配(テザリング)できるようになります。
この記事では、PCをルーター化する設定手順と、接続パスワードの確認方法を解説します。
- ⏱ 所要時間: 1分
- 💻 対象OS: Windows 10 / 11 対応
- 🛠 難易度: 初級(スイッチオンのみ)
- ✅ 必要なもの: ネットに繋がったPC
こんなシーンで役立ちます
- 有線LANしかないビジネスホテルに宿泊した時
- スマホの通信制限(ギガ不足)を回避したい時
- 有料Wi-Fiの接続台数制限(1台まで)を突破したい時
目次
手順1:設定画面で「モバイルホットスポット」をオンにする
まずは、パソコンから電波を飛ばすスイッチを入れます。
- スタートメニューを開き、[設定(歯車アイコン)] をクリックします。
- [ネットワークとインターネット] を選びます。
- 一覧から [モバイル ホットスポット] を探してクリックします。
- 一番上のスイッチを「オン」にします。
これだけで、PCからWi-Fiの電波が発射され始めました。
共有元の選択
「インターネット接続を共有する」という項目が、現在PCが使っている回線(イーサネットやWi-Fi)になっているか自動で選ばれますが、念のため確認しておきましょう。
手順2:パスワードを確認・変更する
電波は飛んでいますが、接続するためのパスワードが分からないとスマホを繋げません。
同じ画面の下の方を見てください。
- [プロパティ] という欄に、以下の情報が表示されています。
- ネットワーク名(SSID): スマホ側に表示されるWi-Fiの名前
- ネットワーク パスワード: 接続するための鍵
- 初期パスワードはランダムな文字列になっているため、入力しにくい場合は [編集] ボタンを押して、覚えやすいパスワード(8文字以上)に変更します。
手順3:スマホ側で接続する
あとは普通のWi-Fi接続と同じ手順です。
- スマホ(iPhone/Android)のWi-Fi設定画面を開きます。
- 先ほど確認した「ネットワーク名(PCの名前など)」が表示されているのでタップします。
- PC画面に表示されている「パスワード」を入力します。
これで接続完了です。PCを経由して、スマホでもインターネットができるようになります。
注意点:勝手にオフになるのを防ぐ
この機能には「省電力機能」があり、スマホが繋がっていない時間が続くと自動的にオフになってしまいます。
常にオンにしておきたい場合は、設定を変更します。
- モバイルホットスポットの設定画面の下の方を見ます。
- [デバイスが接続されていないときは省電力機能を有効にする] というスイッチがあれば、これを「オフ」にします。
※Windows 11のバージョンによっては、このスイッチがない場合もあります。
まとめ:PCは最強のルーターになる
接続パターンの比較です。
| PCの接続 | 出力 | メリット |
|---|---|---|
| 有線LAN | Wi-Fi | ホテルでWi-Fi化 |
| Wi-Fi | Wi-Fi | 中継機として利用 |
| スマホテザリング | Wi-Fi | PC経由で共有 |
特に「有線LANしかない古いホテル」や「社内ネットワークの検証」などで、この機能は絶大な威力を発揮します。
モバイルルーターを忘れても、Windows PCさえあればなんとかなることを覚えておきましょう。
