長文文書で脚注を扱う際、文書全体を通して連続採番される標準動作だと、章が変わっても脚注番号が連続してしまい、章単位での脚注参照に違和感が出る場合があります。マニュアルや論文集、複数章で構成される報告書では、各章で脚注番号を1から始める「章ごとリセット」のほうが整然として読みやすいケースが多いです。
Wordの脚注機能は、「番号の付け方」設定で「連続」「セクションごとに振り直し」「ページごとに振り直し」の3つから選べます。セクション区切りで章を分けた文書なら、「セクションごとに振り直し」を有効にすることで章ごとに脚注番号が1から始まり、章の独立性を保った文書構造が作れます。
この記事では、脚注番号を章ごとにリセットする設定手順、セクション区切りとの関係、ページごとリセットとの違い、設定後の動作確認、章ごとリセットが向く文書と向かない文書までを解説します。
【要点】脚注を章ごとにリセットする3つの設定
- 「脚注と文末脚注」ダイアログで番号の付け方を変更: 参考資料タブの脚注グループ右下のダイアログから「セクションごとに振り直し」を選び、文書全体に適用します。
- 章の境界にセクション区切りを挿入: 章ごとリセットを機能させるには、章の境目に「次のページから」セクション区切りが入っている必要があります。
- 「変更の適用」を「文書全体」に設定: 一部のセクションだけでなく文書全体で章ごとリセットを適用するには、適用範囲を文書全体にしてから適用ボタンを押します。
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目次
脚注の番号付け方式の3つの選択肢
Wordでは脚注の番号付け方式を3つから選べます。「連続」は文書全体を通して1, 2, 3…と連番が振られる標準動作で、参考文献の連番管理に便利です。「セクションごとに振り直し」は章(セクション)の切り替わりで番号が1にリセットされる方式で、章の独立性を保った長文文書に向きます。「ページごとに振り直し」は新しいページに移るたびに番号が1からになる方式で、各ページを独立した参照単位として扱う特殊な用途で使われます。
これら3方式は文書のスタイルや慣例に合わせて選びます。技術書や論文ではセクションごとリセット、ニュースレターやチラシではページごとリセット、参考文献を文書末尾にまとめる学術論文では連続採番、というのが典型的な使い分けです。
セクション区切りの種類と影響
セクション区切りには「次のページから」「現在の位置から」「偶数ページから」「奇数ページから」の4種類があり、いずれもセクションを分ける機能ですが、表示位置が異なります。脚注のリセットはセクション区切りの種類によらず、新しいセクションに入った時点で番号が1に戻ります。「次のページから」が章の区切りに最も適しており、章ごとリセットを使う文書ではこの種類を選ぶのが標準です。
章ごとリセットと参照のしやすさ
章ごとリセットは「第1章の脚注3を参照」のような書き方になり、章番号と脚注番号を組み合わせて参照する形式に向きます。一方、連続採番では「脚注27を参照」のような単一番号での参照になります。複数章にまたがる相互参照が多い文書では連続採番のほうが管理が楽で、章単位で完結する補足説明が多い文書では章ごとリセットのほうが整然として読みやすくなります。
章ごとリセットを設定する手順
- 章の境界にセクション区切りが入っているか確認
「レイアウト」タブの「区切り」から各章の冒頭に「次のページから」のセクション区切りを挿入します。すでに区切りが入っている場合はこのステップは不要です。 - 「参考資料」タブの脚注グループ右下の起動ツールアイコンをクリック
「脚注と文末脚注」ダイアログが開きます。 - 「番号の付け方」ドロップダウンを「セクションごとに振り直し」に変更
標準は「連続」になっているので、これを切り替えます。 - 「変更の適用」を「文書全体」に設定
「このセクション」のままだと現在のセクションだけに変更が適用されるため、必ず「文書全体」を選びます。 - 「適用」ボタンを押す
「OK」ではなく「適用」を選ぶと、設定が反映されてダイアログを閉じます。 - 本文をスクロールして各章の脚注番号を確認
新しい章の最初の脚注が「1」から始まっているか目視で確認します。
セクション区切りを章境界に挿入する手順
- 章のタイトル直前にカーソルを置く
新しい章を始める位置にカーソルを配置します。 - 「レイアウト」タブから「区切り」を選ぶ
ページ設定グループにあるドロップダウンメニューです。 - 「セクション区切り」セクションから「次のページから」を選ぶ
新しいセクションが次のページから始まる区切りが挿入されます。 - 必要なら編集記号を表示してセクション区切りの存在を確認
Ctrl+Shift+8で編集記号を表示すると、セクション区切りの線が見えます。 - すべての章境界にセクション区切りを挿入
各章の冒頭で同じ操作を繰り返し、文書全体を章単位のセクションに分けます。
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章ごとリセットの効果と確認
章ごとリセットを設定後、文書をスクロールして各章の脚注を確認します。第1章の脚注は1から始まり、第1章内では1, 2, 3…と連番が振られます。第2章に入った瞬間に脚注番号が1にリセットされ、第2章内でも1から連番が振り直されます。
本文中の上付き番号と、ページ下部の脚注本体の両方が新しい番号で表示されているか確認することが重要です。本文だけ更新されて脚注本体が古い番号のままになるケースは少ないですが、F9キーで全フィールドを更新すると確実です。
設定後に章を追加・削除した場合も、自動的に脚注番号は適切に振り直されます。新しい章を挿入したらその章の脚注は1から始まり、章を削除したら以降の章の脚注番号は変わらず(章ごとリセットなので章単位で独立)影響を受けません。連続採番なら章削除で全体の番号が繰り上がるため、章ごとリセットの方が編集の影響を局所化できる利点があります。
章ごとリセット設定で起きやすい問題
章の境界で番号がリセットされない
章の境界にセクション区切りが入っていない場合、章が変わっても番号は連続したままです。Ctrl+Shift+8で編集記号を表示し、章の冒頭にセクション区切りの線があるか確認してください。改ページだけ(Ctrl+Enter)ではセクションは変わらないため、必ず「セクション区切り」を挿入する必要があります。
章ごとに番号書式を変えたい
第1章はアラビア数字、第2章はローマ数字、というような章ごとに異なる書式は、各セクションで個別に書式設定する必要があります。脚注ダイアログで「変更の適用」を「このセクション」にして、各章ごとに書式を変える操作を繰り返します。
マスター文書とサブ文書の組み合わせで番号がずれる
マスター文書とサブ文書を使った長文管理では、サブ文書ごとに独立した脚注管理になるため、マスター側の番号付け設定が必ずしも完全に反映されないことがあります。サブ文書ごとに同じ設定を適用し、マスター側でCtrl+A→F9で全フィールド更新する運用が確実です。
脚注番号付け方式の比較
| 方式 | 動作 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 連続 | 文書全体で連番 | 論文・参考文献 |
| セクションごとに振り直し | 章単位で1から再開 | 長文マニュアル・章独立文書 |
| ページごとに振り直し | 各ページで1から再開 | ニュースレター・チラシ |
まとめ
脚注番号を章ごとにリセットするには、章の境界に「次のページから」セクション区切りを挿入し、「参考資料」タブの脚注ダイアログで番号の付け方を「セクションごとに振り直し」に変更、「変更の適用」を「文書全体」にして適用する手順で実現できます。これにより各章で脚注番号が1から始まる整然とした文書構造になり、章単位の独立性を保った長文文書を構築できます。連続採番との使い分けは、章単位での参照が多いか文書全体を通した参照が多いかで判断し、技術書やマニュアルでは章ごとリセット、論文では連続採番が定番です。
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