変更履歴をオンにした文書を確認するとき、本文中の取消線や下線だけを追っていると、全変更の俯瞰がしづらく見落としが起きやすくなります。長文文書で変更箇所が散在している場合、本文をスクロールしながら確認するより、変更を一覧で見られる別の表示があれば作業効率が大きく上がります。
Wordには「校閲ウィンドウ」(レビューウィンドウ/変更履歴ウィンドウとも呼ばれる)という変更履歴専用の一覧ペインがあり、文書内のすべての変更履歴とコメントを順序付きで一覧表示できます。本文を見ずに変更だけを確認したい場合、複数校閲者の変更を俯瞰したい場合、変更件数の総数を把握したい場合に重宝する機能です。
この記事では、校閲ウィンドウの開き方、画面表示の構成、変更履歴とコメントの確認手順、特定の校閲者の変更だけを抽出する方法、印刷時のレビュー資料化までを解説します。
【要点】校閲ウィンドウの3つの基本機能
- 「校閲」タブ→「校閲ウィンドウ」で表示: 画面下部または右側に変更履歴とコメントの一覧が表示される。縦表示と横表示を切り替え可能。
- 変更件数のサマリー表示: ペイン上部に「挿入○件、削除○件、書式変更○件、コメント○件」のように合計件数が表示され、変更全体のボリュームが俯瞰できる。
- クリックで本文の該当位置にジャンプ: 一覧の各エントリをクリックすると本文がその位置に自動スクロールし、該当変更を強調表示する。
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目次
校閲ウィンドウの仕組みと役割
校閲ウィンドウは変更履歴とコメントを文書内の発生順に並べて一覧表示する画面ペインです。本文の編集領域とは別に表示されるため、本文を見ながら変更一覧も並行して確認できます。校閲者ごとに色分けされ、変更の種類(挿入・削除・書式変更)も明示されるため、変更の全体像を素早く把握できます。
本文表示で変更履歴を見る方法(「すべての変更履歴」モード)と、校閲ウィンドウで一覧表示する方法は補完関係にあります。変更箇所の文脈を確認したい場合は本文表示、件数や校閲者別の傾向を把握したい場合は校閲ウィンドウ、と用途で使い分けるのが効率的です。
縦表示と横表示の使い分け
校閲ウィンドウは画面の右側に縦表示するか、画面下部に横表示するかを切り替えできます。縦長の長文文書では縦表示のほうが多くの変更を一覧で見られて便利、横長表示では本文を広く使えるため文章の文脈確認をしながら作業できます。両方を試して作業スタイルに合うほうを選びます。
サマリー表示の活用
校閲ウィンドウ上部に「変更履歴のサマリー」が表示され、文書全体の挿入・削除・書式変更・コメントの合計件数が確認できます。「総変更50件、うち削除30件、追加20件」のような把握ができ、レビュー作業のボリューム見積もりに役立ちます。
校閲ウィンドウを開く手順
- 「校閲」タブを開く
リボン上部の校閲タブをクリックします。 - 「変更履歴」グループの「校閲ウィンドウ」をクリック
ボタンの右にあるドロップダウン矢印を押すと「校閲ウィンドウを縦に表示」「校閲ウィンドウを横に表示」が選べます。 - 希望の表示方向を選択
縦表示なら画面右側、横表示なら画面下部にペインが表示されます。 - 変更履歴とコメントの一覧が表示される
各エントリには校閲者名・日時・変更内容のサマリーが表示されます。 - ペインの幅や高さをドラッグで調整
境界線をドラッグするとペインのサイズを変えられます。
校閲ウィンドウから変更を確認する手順
- サマリー部分で総件数を確認
挿入・削除・書式変更・コメントの合計が表示されます。レビュー作業のボリュームを把握できます。 - 一覧の最初のエントリをクリック
本文がその変更の位置にスクロールし、該当箇所がハイライトされます。 - 本文側で変更内容を詳細確認
取消線・下線で削除/追加が表示されます。文脈を見ながら判断します。 - 変更を「承認」または「拒否」
「校閲」タブの承認/拒否ボタンで処理します。次の変更に自動移動するモードもあります。 - 校閲ウィンドウで次のエントリをクリック
順次進めることで全変更を漏れなく確認できます。
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特定の校閲者の変更だけ抽出する手順
- 「校閲」タブの「変更内容の表示」ドロップダウン
「特定のユーザー」のサブメニューがあります。 - 「特定のユーザー」から表示する校閲者を選択
校閲者一覧から表示する人だけにチェックを入れます。 - 校閲ウィンドウに該当校閲者の変更だけが表示される
他の校閲者の変更は非表示になり、対象を絞った確認ができます。 - 承認/拒否を該当校閲者の分だけ処理
1人ずつ承認していく運用に向きます。 - すべての校閲者を再表示するには「すべての校閲者」を再選択
特定校閲者処理が終わったら全表示に戻します。
校閲ウィンドウの活用シーン
複数人レビューの最終承認時に校閲ウィンドウを開けば、全変更を一覧で確認しながら順次処理できます。本文だけ見ていると気付きにくい「コメントだけある箇所」「書式変更だけの箇所」も一覧で見えるため、見落としが減ります。
変更件数の集計を確認すれば、レビュー作業の所要時間を見積もれます。「変更50件×1分=約50分」のような感覚的な見積もりが、より現実的になります。会議でレビュー進捗を報告する際にも、件数ベースで状況を共有できて便利です。
校閲ウィンドウの内容は印刷可能で、文書本体とは別に「変更履歴の一覧」として印刷することもできます。レビューミーティングの資料として配布する場合に重宝します。「ファイル」→「印刷」で印刷対象を「校閲履歴」に切り替えると専用印刷ができます。
校閲ウィンドウ表示時の注意点
ウィンドウが小さくて見づらい
標準では本文領域を圧迫しないサイズで表示されますが、変更件数が多い場合は狭く感じることがあります。境界線をドラッグしてペインのサイズを広げるか、縦表示と横表示を切り替えて作業しやすい配置を選んでください。
本文との同期がずれる
校閲ウィンドウのエントリと本文のスクロールが同期しない場合、エントリをクリックすれば本文が該当位置にジャンプします。手動同期の操作で対応できます。
表示するモードによって件数が変わる
「特定のユーザー」設定で校閲者を絞っている場合、サマリーの件数も絞り込まれた範囲のみになります。総件数を確認するには「すべての校閲者」表示に戻してください。
校閲ウィンドウのレポート印刷活用
「ファイル」→「印刷」で印刷対象を選ぶ際に「校閲履歴」が選べるWordバージョンでは、校閲ウィンドウの内容を別文書として印刷可能です。これによりレビュー結果のサマリーレポートを作成でき、ミーティング配布資料や進捗報告書として活用できます。
校閲ウィンドウと他の確認方法の比較
| 確認方法 | 表示形式 | 適用シーン |
|---|---|---|
| 本文「すべての変更履歴」 | 本文中で取消線/下線 | 文脈確認・詳細確認 |
| 校閲ウィンドウ | 一覧表示 | 俯瞰・件数把握 |
| 本文「シンプルな変更履歴」 | 本文+赤縦線 | 執筆中の読みやすさ重視 |
| 「次の変更」「前の変更」ボタン | 順次ジャンプ | 順番に処理 |
まとめ
校閲ウィンドウは「校閲」タブの「校閲ウィンドウ」ボタンから開ける変更履歴とコメントの一覧表示画面で、文書全体の変更を俯瞰したいレビュー作業に最適です。サマリー表示で総件数を確認、一覧クリックで本文の該当位置にジャンプ、特定の校閲者の変更だけ抽出するなどの機能で、本文側だけで作業するより効率的に変更を処理できます。縦表示と横表示を作業スタイルに合わせて切り替え、本文の「すべての変更履歴」表示と組み合わせて使うのが定番フローです。
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