会社でリモートワークをする際にFortiClient VPNを利用していると、突然「証明書エラー」が表示されて接続できなくなることがあります。このエラーは、サーバー証明書の有効期限切れや、クライアント側の時刻設定のずれ、信頼されたルート証明書の欠落など、複数の原因が考えられます。証明書エラーが表示された場合、まずは自分の端末側で確認できる項目を一つずつチェックし、解決しない場合は管理者へ適切な情報を伝える必要があります。本記事では、FortiClient VPNの証明書エラーが発生した際に、自分で確認すべきポイントや、管理者に相談する前に整理しておくべき情報を具体的に解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: 証明書エラーの詳細メッセージと、Windowsの証明書ストアにあるFortiClient関連の証明書の状態
- 切り分けの軸: 端末の時刻設定とタイムゾーン、証明書の有効期限、VPNクライアントのバージョン、その他の端末で同じエラーが出るかどうか
- 注意点: 会社PCでは証明書の削除や変更は管理者の指示なしに行わない。自己判断で証明書をインポートするとセキュリティリスクになる可能性がある
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証明書エラーの原因と確認手順
証明書エラーが表示される原因は、大きく分けて「クライアント側の設定や環境」と「サーバー側の証明書の状態」の2つに分類できます。ここでは、自分で確認できるクライアント側の原因とその手順を説明します。
1. 端末の時刻とタイムゾーンが正しいか確認する
証明書には有効期限があり、クライアント端末の時刻が証明書の有効期間外だとエラーになります。特に、日付が大きくずれている場合やタイムゾーンが誤っている場合に発生しやすいです。以下の手順で確認してください。
- タスクバーの時計を右クリックし、「日付と時刻の調整」を選択します。
- 「時刻を自動設定」がオンになっていることを確認します。オフの場合はオンに変更し、時刻が同期されるまで数分待ちます。
- 「タイムゾーン」が現在地と合っているか確認します。リモートワークで別のタイムゾーンを使っている場合は、自動設定を無効にして手動で正しいタイムゾーンに設定します。
- 「今すぐ同期」ボタンをクリックして、強制的に時刻を更新します。
- これらの操作後、再度FortiClient VPNの接続を試みます。
時刻が正しくてもエラーが解消されない場合は、次の確認に進みます。
2. 証明書ストアでFortiClientの証明書を確認する
Windowsは信頼された証明書を「証明書ストア」に保管しています。FortiClient VPNの接続先サーバー証明書がこのストアに存在しないか、有効期限切れになっていることが原因である場合があります。確認手順は以下の通りです。
- キーボードの「Windows + R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「
mmc」と入力してEnterキーを押します。 - 「ファイル」メニューから「スナップインの追加と削除」を選択し、「証明書」を追加します。その際、「コンピューターアカウント」→「ローカルコンピューター」を選択します。
- 左側のツリーから「証明書(ローカルコンピューター)」→「信頼されたルート証明機関」→「証明書」を開きます。
- 発行先または発行者にVPNサーバーのドメイン名や「Fortinet」などが含まれる証明書がないか確認します。見つけたらダブルクリックして、「全般」タブで有効期限を確認します。
- 有効期限が切れている場合や、証明書がない場合は、会社の管理者から正しい証明書を入手してインポートする必要があります(自己判断でインポートせず、管理者に連絡してください)。
3. FortiClient VPNのバージョンと設定を確認する
古いバージョンのFortiClientでは、新しい証明書形式に対応していない場合があります。また、VPN接続の設定ファイルが破損していると証明書エラーが発生することがあります。以下の手順で確認します。
- FortiClientを起動し、右上のメニューアイコン(歯車)から「設定」を開き、「全般」タブでクライアントのバージョンを確認します。最新バージョンでない場合は、社内ポータルや管理者から最新版を入手してアップデートします。
- 接続設定を削除して再作成してみます。FortiClientのメイン画面で該当のVPN接続の歯車アイコンをクリックし「削除」を選びます。その後、管理者から提供された接続情報を元に新しく接続設定を追加します。
- それでも改善しない場合は、FortiClientをアンインストールして再インストールします。アンインストール後、PCを再起動してから最新版をインストールし、接続設定をやり直します。
管理者に確認すべきことと伝える情報
自分で試せる対策をすべて試しても証明書エラーが解消しない場合、問題がサーバー側の証明書にある可能性が高いです。その際は、IT管理者やヘルプデスクに以下の情報を伝えるとスムーズです。
- エラーメッセージのスクリーンショット: 詳細なエラー内容(例:「証明書の有効期限が切れています」「証明書の信頼関係を確立できませんでした」など)を撮影して送ります。
- 発生した日時と操作: いつからエラーが出るようになったのか、直前に何か設定変更やOSアップデートを行ったかどうか。
- 端末の情報: Windowsのバージョン(Win+R → winver で確認)、FortiClientのバージョン、タイムゾーンと現在時刻。
- 他の端末でも同じ現象が発生するか: 同じネットワーク内の別のPCで試せる場合は試し、その結果も伝えます。
管理者側では、VPNゲートウェイの証明書が更新されたかどうか、証明書チェーンが正しいか、CRL(証明書失効リスト)に問題がないかなどを確認します。また、企業によっては証明書を配布するポリシーを変更している場合もあるため、管理者からの指示を仰ぐのが確実です。
よくある失敗パターンと注意点
証明書エラーが発生した際、ユーザーが陥りがちな失敗パターンをいくつか紹介します。これらを避けることで、問題解決を早めることができます。
| 失敗パターン | 問題点 | 正しい対応 |
|---|---|---|
| 自己判断で証明書を削除する | 必要な証明書を削除すると余計に接続できなくなる | 削除する前に管理者に確認する |
| インターネットから適当な証明書をダウンロードしてインポートする | セキュリティリスクがあり、会社のポリシー違反になる場合がある | 会社が正式に配布する証明書のみを使用する |
| 時刻を手動で合わせた後、自動同期に戻さない | 後日別のトラブルの原因になる | 確認後は必ず自動同期を有効にする |
| エラーメッセージを無視して再試行を繰り返す | 根本解決にならず、時間の無駄 | 上記の確認手順を実施し、ダメなら管理者に連絡 |
また、会社のPCでは管理者権限がない場合がほとんどです。証明書のインポートやアンインストールには管理者権限が必要なため、自分でできない場合は管理者に依頼してください。
状況別の比較表:原因と対処法
証明書エラーの原因は複数あります。以下の表で、代表的な状況とその対処法をまとめました。自分の症状に当てはまるものを確認してください。
| 状況 | 考えられる原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| エラー:「この証明書は有効期限切れです」 | 端末の時刻が誤っている、またはサーバー証明書の期限が切れている | 時刻同期を行う。改善しない場合は管理者に連絡 |
| エラー:「証明書のチェーンが不完全です」 | 中間証明書が端末にインストールされていない | 管理者から中間証明書を入手してインストール |
| エラー:「サーバー証明書が信頼されていません」 | ルート証明書が端末のストアにない | ルート証明書をインポート(管理者の指示) |
| 特定の端末だけで発生する | その端末の時刻、証明書ストア、クライアントバージョンに問題 | 当該端末で上記の確認手順を実施 |
| 全端末で同時に発生する | VPNサーバーの証明書が更新されていない、または失効している | 管理者がサーバー証明書を更新する必要がある |
よくある質問(FAQ)
Q1. 証明書エラーが出たけど、一度再起動したら直った。これは大丈夫?
一時的なタイミングの問題やキャッシュの不具合で直ることがあります。ただし、根本原因が解消されたわけではない可能性もあるため、もし頻繁に発生するようであれば管理者に報告しておくと安心です。
Q2. 会社のPCでは証明書をインポートできない(権限がない)
多くの企業では標準ユーザー権限でPCが設定されており、証明書のインポートには管理者権限が必要です。その場合は自分で操作せず、IT部門に依頼してください。依頼の際に、エラーメッセージのスクリーンショットや発生状況を伝えるとスムーズです。
Q3. 自宅のWi-Fiを変えたら証明書エラーが出るようになった
自宅のネットワーク環境によっては、ルーターのファイアウォールやプロキシがVPN通信に影響を与えることがあります。まずはモバイルテザリングなど別のネットワークで試してみてください。それでもエラーが出る場合は端末側の問題、出ない場合はネットワーク側の問題です。
まとめ
FortiClient VPNの証明書エラーは、端末の時刻ずれや証明書ストアの不備など、自分で確認できる項目が多いエラーです。まずは時刻設定の確認、証明書の有効期限の確認、クライアントの再インストールを試しましょう。それでも解決しない場合は、エラーの詳細を記録して管理者に連絡してください。自己判断で証明書を削除したりインターネットから入手した証明書をインポートするのは危険です。正しい手順で対処することで、VPN接続の復旧をスムーズに進めることができます。
超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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