「Microsoft Storeの調子が悪いので、ネットで調べて『wsreset.exe』を実行してみたけれど、何も変わらなかった」「アプリの画像が表示されなかったり、更新ボタンを押してもエラーが出続ける」……。
有名なリセットコマンド(WSReset)は便利ですが、実は万能ではありません。奥深くに溜まった「壊れたキャッシュファイル」までは消しきれないことがあるのです。
この記事では、コマンドに頼らず、フォルダの奥に潜って直接ゴミファイルを削除する「手動キャッシュクリア」の手順を解説します。これで直らなければ諦めるレベルの強力な方法です。
目次
手順1:隠しフォルダを表示させる準備
ターゲットとなる「LocalCache」フォルダは、通常は見えない隠し場所にあります。まずはこれを見えるようにします。
Windows 11の場合
- 何でも良いのでフォルダ(エクスプローラー)を開きます。
- 上部メニューの [表示] > [表示] > [隠しファイル] にチェックを入れます。
Windows 10の場合
- フォルダを開き、上部メニューの [表示] タブをクリックします。
- リボンメニューの中にある [隠しファイル] のチェックボックスをオンにします。
手順2:【最重要】「LocalCache」フォルダの中身を空にする
ここから深層部へ潜ります。パス(住所)が長いので、間違えないように進んでください。
- キーボードの [Windows] + [R] キーを押して、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 入力欄に
%localappdata%と入力して [OK] を押します。
(これでC:\Users\ユーザー名\AppData\Localが開きます) - 開いたフォルダの中から [Packages] というフォルダを探してダブルクリックします。
- たくさんフォルダが並んでいますが、その中から以下の名前を探します。
Microsoft.WindowsStore_8wekyb3d8bbwe
(※「Microsoft.WindowsStore」で始まり、後ろに謎の文字列が付いているフォルダです) - そのフォルダを開き、中にある [LocalCache] というフォルダを開きます。
- 中にあるファイルやフォルダを、すべて選択して削除(ゴミ箱へ)します。
(※LocalCacheフォルダ自体は消さず、中身だけを空っぽにします)
📁 もし「LocalCache」がない場合
稀にLocalCacheフォルダ自体が存在しないことがあります。その場合は、右クリック>新規作成で「LocalCache」という名前の新しいフォルダを作ってください。それだけで直ることがあります。
手順3:パソコンを再起動してストアを開く
ゴミを掃除し終わったら、一度パソコンを再起動します。
再起動後、Microsoft Storeを開いてみてください。
- 初回起動時は少し読み込みに時間がかかります(キャッシュを作り直しているため)。
- 画像が正しく表示され、アプリの更新ができるようになっているはずです。
手順4:それでもダメなら「修復インストール」
「WSReset」も「LocalCache削除」も効かない場合、Windowsのシステムファイルが欠損しています。
以下の記事の手順を参考に、PowerShellで再登録するか、Windowsの上書き修復を検討してください。
まとめ:コマンドより「物理削除」が強い
手動キャッシュクリアの手順まとめです。
- 「隠しファイル」を見えるようにする。
%localappdata%\Packages\Microsoft.WindowsStore_...\LocalCacheを開く。- 中身を全部消す。
WSResetは表面的なリセットに過ぎない場合があります。不具合が繰り返される時は、この「LocalCacheの手動削除」こそが、PC上級者が最後に行う切り札です。
