SharePoint Onlineでフォルダごとに個別の権限を設定したい場面は少なくありません。しかし、あとから「やっぱり親フォルダの権限で管理したい」「権限管理が煩雑になってしまった」という理由で、継承を解除(切断)したフォルダの権限を元へ戻したいと考えることはよくあります。この操作は一見単純ですが、手順を誤ると意図しないユーザーがアクセスできなくなるリスクがあります。本記事では、継承を切ったフォルダの権限を元へ戻す具体的な手順と、その際に注意すべきポイントを解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: 対象フォルダの「権限の設定」画面で現在の継承状態を確認する。フォルダに「固有のアクセス許可」と表示されていれば継承が切れている。
- 切り分けの軸: 「継承を元に戻す」操作はフォルダ単位で行う。親フォルダの権限設定を変更した場合、子フォルダに影響するかどうかは継承の状態による。
- 注意点: 継承を元に戻すと、そのフォルダに設定した個別の権限がすべて削除される。会社PCでは管理者権限がないと変更できない場合があるため、事前に確認が必要。
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継承を切ったフォルダの権限を元へ戻す基本的な手順
SharePoint Onlineでは、フォルダやアイテムごとに親から権限の継承を解除できます。継承を解除した状態を「固有のアクセス許可」と呼び、元へ戻すことを「継承を元に戻す」または「権限の継承を再度有効にする」といいます。ここでは、ブラウザでSharePoint Onlineにアクセスして操作する手順を説明します。
- SharePoint Onlineのサイトにアクセスし、対象のドキュメントライブラリを開きます。
- 権限を元に戻したいフォルダの右側にある「…」(その他)をクリックし、「管理」→「アクセス許可」を選択します。
- 「アクセス許可」ページが開きます。リボン部分に「アクセス許可の継承を解除しました」と表示されていることを確認します。
- リボンの「アクセス許可の継承」グループにある「継承を元に戻す」ボタンをクリックします。
- 確認ダイアログが表示されるので、「OK」をクリックします。これでフォルダの権限が親フォルダの権限と一致するようになります。
この操作により、そのフォルダに設定されていた固有のユーザーやグループのアクセス許可はすべて削除され、親フォルダ(通常はドキュメントライブラリ直下、または上位フォルダ)の権限設定が適用されます。操作自体は数秒で完了しますが、影響範囲を事前に確認することが重要です。
継承を元に戻す前に確認すべきこと
権限の継承を元に戻すと、そのフォルダに追加した個別のユーザーやグループのアクセス権がすべて失われます。そのため、以下の点を事前に確認してください。
現在の固有のアクセス許可の一覧をエクスポートする
元に戻す前に、そのフォルダに誰がどの権限でアクセスできるのかを記録しておくことをおすすめします。アクセス許可ページの右上にある「アクセス許可のエクスポート」ボタンからExcelファイルとして一覧をダウンロードできます。このデータは、後で必要になった場合に再設定するための参考になります。
親フォルダの権限設定を再確認する
継承を元に戻した後は、親フォルダの権限がそのまま適用されます。親フォルダに適切なユーザーやグループが設定されているか、不要なユーザーが含まれていないかを確認してください。特に、プロジェクトフォルダなどで親フォルダの権限が広すぎる場合は、継承を戻す前に親フォルダの権限を見直す必要があります。
管理者アカウントの権限を確認する
継承の操作を行うには、そのフォルダに対して「フル コントロール」または「管理」権限が必要です。通常はサイトコレクション管理者またはサイト所有者がこれを行えます。会社PCで自分に権限がない場合は、IT管理者に依頼してください。自分で無理に操作しようとするとエラーが発生し、作業が完了しません。
| 確認項目 | 具体的内容 |
|---|---|
| 現在の権限一覧 | フォルダのアクセス許可ページで「アクセス許可のエクスポート」を実行 |
| 親フォルダの権限 | 親フォルダのアクセス許可ページで継承状態と権限一覧を確認 |
| 操作に必要な権限 | 自分がサイト所有者またはフルコントロール権限を持っているか確認 |
失敗しがちなパターンと対処法
継承を元に戻す操作はシンプルですが、次のようなミスがよく発生します。事前に把握しておくことでトラブルを防げます。
間違ったフォルダを選択してしまった
複数のフォルダで継承を切っている場合、操作するフォルダを間違えることがあります。対策として、操作前にフォルダ名を確認し、さらにアクセス許可ページのタイトルに表示されるフォルダ名と一致しているか確認してください。
子フォルダの継承も同時に戻ってしまうと誤解する
「継承を元に戻す」操作は、対象フォルダのみに影響します。そのフォルダの子フォルダが別途固有のアクセス許可を持っている場合は、子フォルダの継承はそのまま維持されます。つまり、親フォルダの権限を戻しても、子フォルダの個別権限は自動的には削除されません。子フォルダも戻したい場合は、それぞれ個別に操作する必要があります。
親フォルダの権限が意図しないものだった
継承を戻した後に「このユーザーがアクセスできなくなった」「逆にアクセスできるユーザーが増えた」という問題が起きることがあります。これは親フォルダの権限設定が自分が思っていたものと違っていたためです。事前に親フォルダの権限一覧をエクスポートして確認しておきましょう。
管理者に確認すべき情報
自分で操作できない場合や、より大規模な権限変更が必要な場合は、SharePoint管理者またはIT部門に依頼します。その際、以下の情報を伝えるとスムーズです。
- 対象サイトのURL(例:https://yourcompany.sharepoint.com/sites/project)
- 対象フォルダのパス(例:ドキュメント/営業資料/案件A)
- 「継承を元に戻す」操作を行いたい旨
- 現在の固有のアクセス許可一覧(エクスポートファイルがあるとベター)
管理者は「サイトのアクセス許可」や「SharePoint管理センター」から一括で権限を管理できます。また、PowerShellスクリプトを使用して複数フォルダの継承を一度に戻すことも可能です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 継承を元に戻すと、そのフォルダのすべての権限が削除されますか?
はい。フォルダに固有に追加したユーザーやグループの権限はすべて削除され、親フォルダの権限だけが適用されます。ただし、親フォルダから継承されていたグループが再び有効になるため、完全に権限がなくなるわけではありません。
Q2. 間違えて継承を戻してしまいました。元の固有の権限を復元できますか?
一度「継承を元に戻す」を実行すると、そのフォルダの固有の権限情報は失われます。元に戻す操作は取り消せません。ただし、事前にエクスポートした権限一覧があれば、手動で同じ権限を再設定できます。それが難しい場合は、バージョン履歴や管理者による復元作業が必要になる可能性があります。
Q3. 親フォルダの権限を変更したら、継承を戻したフォルダにも反映されますか?
はい、反映されます。継承を戻したフォルダは親フォルダの権限を継承するようになるため、親フォルダの権限を変更すると子フォルダにも自動的に適用されます。これを利用して、上位の権限変更を一括で反映させることができます。
Q4. 権限の継承を元に戻せないエラーが発生します。原因は?
エラーの原因として最も多いのは、操作するユーザーに十分な権限がないケースです。また、サイトが「アクセス許可の継承を許可しない」設定になっている場合もあります。管理者に連絡して、自分がサイト所有者またはフルコントロール権限を持っているか確認してください。
まとめ
SharePoint Onlineで継承を切ったフォルダの権限を元に戻すには、フォルダのアクセス許可ページから「継承を元に戻す」ボタンをクリックするだけです。ただし、操作前に現在の固有のアクセス許可をエクスポートし、親フォルダの権限設定を確認することが重要です。間違えて戻してしまうと復元が難しいため、慎重に進めてください。自分で操作できない場合は、管理者に必要な情報を伝えて依頼しましょう。日頃から権限管理をシンプルに保つことで、トラブルを未然に防げます。
超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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