会社のファイルサーバーをWebDAV経由でネットワークドライブとして利用していると、突然「接続が復元されません」というエラーメッセージが表示されることがあります。このエラーは、Windowsのエクスプローラーが再接続を試みた際に、ネットワークパスが見つからない、認証に失敗する、またはサーバー自体が応答しないなどの理由で発生します。原因は端末側の設定、アカウント情報、社内ネットワークの構成、サーバー側の状態など多岐にわたるため、適切に切り分けることが重要です。本記事では、このエラーの主な原因と具体的な対処手順、管理者に確認すべきポイントを解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: エクスプローラーの「ネットワーク」欄や「このPC」に割り当てられたドライブのアイコンに×印が付いていないか確認し、右クリックから切断して再接続を試します。
- 切り分けの軸: 他の端末で同じ共有フォルダにアクセスできるかどうかで、問題が端末側かサーバー側かを判断します。また、社内ネットワークに直接接続している場合とVPN経由の場合でも原因が変わります。
- 注意点: レジストリの変更やセキュリティソフトの設定変更は会社のポリシーに違反する可能性があるため、事前にIT管理者に相談してください。特にBasic認証の設定変更は脆弱性を生む恐れがあります。
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エラーの主な原因
「接続が復元されません」は、Windowsが起動時やネットワーク変更時に、以前保存したWebDAV接続を自動復元しようとして失敗した場合に表示されます。原因は以下の4つに大別されます。
- ネットワーク接続の問題: 社内LANからの切断、VPNの不安定さ、DNS解決の失敗などが原因でサーバーに到達できません。
- 認証情報の期限切れまたは変更: パスワードが変更された、アカウントがロックされた、またはWindowsの資格情報マネージャーに古い情報が残っている場合です。
- WebDAVサーバー側の障害や設定変更: サーバーメンテナンス、証明書の期限切れ、アクセス権限の変更などがあります。
- WindowsのWebDAVクライアントの不具合: OSのアップデート後に挙動が変わったり、レジストリのBasicAuthLevelが未設定だったりすることが原因です。
これらの原因を特定するために、以下の手順で確認と対処を行います。
対処手順(5ステップ)
以下の手順を順番に試すことで、多くのケースで解決できます。作業中は管理者権限が必要な場合があります。
- ネットワーク接続を確認する
まず、社内ネットワークまたはVPNに正常に接続しているか確認します。コマンドプロンプトを開き「ping <サーバーのホスト名またはIPアドレス>」を実行して応答があるか調べます。応答がない場合は、ネットワークチームやVPN設定を見直す必要があります。 - 現在のドライブを切断し、再接続する
エクスプローラーで該当のドライブを右クリックし「切断」を選びます。その後、再度「ネットワークドライブの割り当て」から同じURLを指定して接続します。このとき、別のドライブ文字を試してみると、既存のキャッシュの問題を回避できることがあります。 - 資格情報マネージャーを確認・更新する
コントロールパネルから「資格情報マネージャー」→「Windows資格情報」を開き、WebDAVサーバーに関連する汎用資格情報がないか確認します。古いエントリがあれば削除し、再度接続時に正しいユーザー名とパスワードを入力します。パスワードを変更した場合は、必ず新しいものに更新してください。 - エクスプローラーのオプションを変更する
エクスプローラーの「表示」タブ→「オプション」→「フォルダーオプション」の「表示」タブで、「ログオン時に以前のフォルダーを復元する」のチェックを外します。これにより、起動時の自動再接続を抑制できます。また、信頼済みサイトの設定も影響する場合があるため、インターネットオプションでWebDAVサーバーのURLを「ローカルイントラネット」ゾーンに追加してみてください。 - レジストリを変更してBasic認証を有効にする(管理者相談必須)
Windows 10/11では、WebDAVのBasic認証をデフォルトで許可しない設定になっていることがあります。レジストリエディタで「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\WebClient\Parameters」を開き、「BasicAuthLevel」の値を「2」に変更すると、Basic認証が許可されます。ただし、これはHTTPSでない接続では平文パスワードを送信するため、社内ネットワーク限定かつ管理者の承認を得た上で実施してください。
状況別の対処比較表
| 状況 | 考えられる原因 | 推奨対処 |
|---|---|---|
| 社内LANに直接接続中にエラー | DNS解決失敗、サーバー停止、アクセス権限変更 | サーバー管理者に連絡、別PCでアクセス確認 |
| VPN経由で接続中にエラー | VPNセッションのタイムアウト、ルーティング問題 | VPNの再接続、pingでサーバー到達性確認 |
| PC再起動後に毎回エラー | 資格情報が保存されていない、自動復元設定が競合 | 資格情報マネージャーのエントリ削除後、再接続時に「資格情報を保存する」にチェック |
| 特定の時間帯だけエラー | サーバーメンテナンス、帯域制限 | IT管理者に時間帯を伝えて調査依頼 |
よくある失敗パターン
実際のトラブルシューティングで陥りやすい事例を紹介します。
パターン1: 古い資格情報が残っている
パスワードを変更したにもかかわらず、資格情報マネージャーに以前のパスワードが残ったままになっている場合があります。この状態で再接続を試みると、古いパスワードが自動送信されて認証エラーとなり、エラーダイアログが表示されます。対策として、該当する汎用資格情報を削除し、手動で新しいパスワードを入力してください。
パターン2: 複数のネットワークプロファイルが競合する
ノートPCを社内と自宅で使い分けている場合、ネットワークプロファイルが混在してWebDAV接続が混乱することがあります。特に、社内LANとVPNが同時に接続されているときにエラーが発生しやすくなります。この場合は、不要なネットワーク接続を切断し、エクスプローラーのドライブを一度すべて切断してから再接続すると改善します。
パターン3: セキュリティソフトがWebDAV通信をブロックしている
会社のセキュリティポリシーによって、WebDAVプロトコルが制限されている場合があります。特に、トレンドマイクロやSymantecなどのエンドポイントセキュリティ製品がHTTPSの検査を行うと、証明書エラーが発生して接続が拒否されることがあります。この場合、セキュリティソフトのログを確認し、必要ならIT部門にWebDAVの例外登録を依頼してください。
管理者に確認すべき設定
自己解決が難しい場合は、IT管理者に以下の点を確認してもらうとスムーズです。
- WebDAVサーバーの稼働状態: サーバーが正常に動作しているか、メンテナンス中でないか。
- SSL証明書の有効性: HTTPS接続の場合、証明書が期限切れまたは自己署名証明書が信頼されていない可能性があります。
- プロキシ設定: 社内プロキシを経由する場合、WebDAVのトラフィックが許可されているか。
- グループポリシー: 「WebClientサービス」が無効化されていないか、レジストリのBasicAuthLevelが変更不可になっていないか。
よくある質問(FAQ)
Q1: 「接続が復元されません」と表示されたら、まず何をすればいいですか?
まず、エクスプローラーで該当ドライブを切断し、再度ネットワークドライブの割り当てを実行してください。その際に、URLの入力ミスがないか確認し、資格情報を正しく入力します。多くのケースではこれで解決します。
Q2: 社内PCでレジストリを変更しても問題ありませんか?
レジストリの変更はシステム全体に影響するため、会社のセキュリティポリシーに違反する可能性があります。必ずIT管理者の承認を得てから行ってください。特にBasicAuthLevelの変更は、平文パスワード通信を許可するため、HTTPS環境でのみ検討すべきです。
Q3: 他のPCでは接続できるのに、自分のPCだけエラーになります。なぜですか?
端末固有の設定が原因です。資格情報マネージャーの古いエントリ、Windowsアップデートの欠落、セキュリティソフトの設定、またはWebClientサービスが停止している可能性があります。サービス管理ツールで「WebClient」が実行中か確認し、停止していれば開始してください。
Q4: VPN接続中のみエラーが発生します。対策はありますか?
VPN接続の設定で、社内ネットワークのDNSサーバーが正しく参照できているか確認してください。また、VPNクライアントのスプリットトンネリング設定が影響している場合もあります。必要に応じて、VPN接続時に社内DNSを使用するように設定変更を管理者に依頼してください。
まとめ
WebDAV共有フォルダで「接続が復元されません」と表示された場合、まずはネットワーク接続と資格情報の再確認を行ってください。多くの問題はドライブの切断と再接続、または資格情報マネージャーのクリアで解決します。それでも解消しない場合は、サーバー側の状態やグループポリシー、セキュリティソフトの影響が考えられます。管理者と連携して原因を切り分けることで、速やかな復旧が可能です。本記事で紹介した手順を参考に、冷静なトラブルシュートを心がけてください。
超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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