社内ネットワークでWebDAV共有フォルダを利用している場合、PCを再起動した後に資格情報エラーが発生することがあります。毎回パスワードを再入力する手間や、アクセスできないことによる業務の遅れが生じるのは避けたいものです。このエラーは端末側の設定やアカウント情報、ネットワーク認証の仕組みなど複数の要因が絡んでいます。本記事では、原因を段階的に切り分け、スムーズに解決するための確認手順を解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: Windowsの資格情報マネージャーを開き、WebDAVサーバーに関連する保存済み資格情報を確認します。古いパスワードや間違ったユーザー名が残っていないかが最初のチェックポイントです。
- 切り分けの軸: 問題が端末側(資格情報の保存ミス、ドライブマッピング設定)なのか、アカウント側(パスワード変更、アカウントロック)なのか、サーバー側(認証方式、証明書、タイムアウト)なのかを切り分けます。
- 注意点: 会社PCではローカル管理者権限がない可能性があり、資格情報マネージャーの編集や削除ができない場合があります。その際は情報システム部門に依頼してください。また、セキュリティポリシーによりパスワード保存が制限されていることもあるため、勝手に設定を変更しないよう注意が必要です。
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目次
1. 資格情報エラーが発生する主な原因
再起動後にだけ資格情報エラーが出る場合、多くの原因は資格情報の保存状態や認証の継続性にあります。以下に代表的な原因を挙げます。
1.1 資格情報マネージャーに保存された情報の問題
Windowsには資格情報マネージャーという機能があり、ネットワークドライブやWebDAVのユーザー名とパスワードを保存できます。この保存情報が古いパスワードのままだったり、間違ったユーザー名が登録されていると、再起動後に自動認証に失敗しエラーになります。特にパスワードを変更した後、資格情報マネージャーが自動的に更新されることはないため、手動で変更する必要があります。
1.2 ネットワークパスの表記ゆれ
WebDAVの接続先をIPアドレスで指定した場合と、ホスト名(FQDN)で指定した場合では、Windowsが保存する資格情報が別々のエントリとして扱われます。例えば、再起動前にIPアドレスでマッピングしていたのに、再起動後にホスト名で自動再接続しようとすると、保存された資格情報が一致せずエラーになることがあります。また、DNSのキャッシュがクリアされる再起動後には名前解決が変わる可能性もあります。
1.3 ドメイン認証とローカル認証の混在
社内ネットワークではActive Directoryドメインに参加しているPCが多く、WebDAVサーバーがドメイン認証を要求する場合があります。再起動後にはドメインに再ログインしますが、その際に保存された資格情報がドメインアカウントでない(例えばローカルアカウント)と、サーバー側で認証が拒否されることがあります。また、ドメインのパスワードが変更された後に、資格情報マネージャーが古いパスワードを保持している場合も同様です。
2. まず確認すべき基本設定
トラブルシューティングの最初のステップとして、以下の基本的な設定を確認します。特に資格情報マネージャーの内容とドライブマッピングの状態をチェックしてください。
- コントロールパネルを開き、「資格情報マネージャー」をクリックします。表示方法は「大きいアイコン」または「小さいアイコン」を選択してください。
- 「Windows 資格情報」タブを選択し、一覧から対象のWebDAVサーバーに関連するエントリを探します。エントリ名には通常「SERVER_NAME」や「WebDAV」といった文字が含まれます。
- 該当エントリを展開し、保存されているユーザー名とパスワードを確認します。パスワードは伏せ字で表示されますが、「編集」をクリックすると変更できます。
- パスワードを変更した場合は、現在のパスワードを入力して保存します。ユーザー名に「DOMAIN\username」形式が正しいかも確認してください。
- 保存された資格情報を削除し、再度エクスプローラーからネットワークドライブの割り当てをやり直す方法も有効です。接続時に新しい資格情報を要求されます。
- ネットワークドライブの割り当てを解除し、再起動後に再度マッピングする手順も試してください。
3. 資格情報の保存状態を確認する手順
資格情報マネージャーを正しく操作するため、Windows 10/11を例に詳細な手順を説明します。
- タスクバーの検索ボックスに「資格情報マネージャー」と入力し、表示されるアプリを開きます。
- 「Windows 資格情報」をクリックします。この画面に保存済みの資格情報の一覧が表示されます。
- 一覧をスクロールし、WebDAVサーバーのアドレスまたは名前が含まれるエントリを見つけます。例えば「myserver.company.com」や「WebDAV_share」といった名前です。
- エントリの右側にある下矢印をクリックして展開します。表示された「編集」リンクをクリックします。
- 「インターネットアドレスまたはネットワークアドレス」欄に正しいサーバーアドレスが入力されていることを確認します。ユーザー名とパスワードを現在有効なものに修正し、「保存」をクリックします。
- エントリを削除する場合は、展開後に「削除」リンクをクリックし、確認メッセージに「はい」と答えます。
4. 社内ネットワークの認証環境を切り分ける
端末側の問題ではない場合、ネットワークやサーバー側の要因を考慮する必要があります。以下の比較表を参考に、自分の環境に合った対処法を選んでください。
| 接続方法 | 認証情報の保存 | 再起動後の挙動 | トラブル時の対処 |
|---|---|---|---|
| エクスプローラーマッピング(ネットワークドライブ) | 資格情報マネージャーに保存される | 保存された資格情報で自動再接続を試みるが、古い情報だとエラー | 資格情報マネージャーを編集または削除し、再マッピング |
| Webブラウザからアクセス | ブラウザのパスワードマネージャーに保存されることが多い | ブラウザの設定に依存、再起動後もセッションが維持されない場合あり | ブラウザのパスワード保存設定を見直す |
| サードパーティツール(Cyberduckなど) | ツール独自のキーチェーンや設定ファイルに保存 | ツールの起動時に自動ログイン設定があれば再認証される | ツールの設定で保存された資格情報を再確認 |
4.1 認証方式と証明書の影響
WebDAVサーバーがBasic認証を使用している場合、SSL/TLSで暗号化されていないと資格情報が平文で送信されることがあります。社内ネットワークでは問題になりにくいですが、証明書のエラーが原因で認証がはじかれることもあります。エクスプローラーで接続したときに証明書の警告が出ていないか確認しましょう。警告が出ている場合は、管理者に証明書の再発行を依頼してください。
5. 管理者に確認すべき設定項目
自分で解決できない場合、管理者に以下の情報を伝えるとスムーズです。
- サーバー側でWebDAVの認証方式(Basic、Digest、Windows統合認証など)は何か。Basic認証の場合はパスワード変更後に反映に時間がかかるか。
- タイムアウト設定が短すぎないか。特にセッション維持時間が再起動ごとにリセットされる場合、タイムアウト値が原因で認証が切れることがある。
- 証明書が信頼されたルート証明機関から発行されているか。自己署名証明書を使用している場合、クライアント側で信頼設定が必要。
- Active Directoryとの連携設定。統合認証を利用している場合、コンピュータアカウントやサービスプリンシパル名(SPN)の設定が正しいか。
- IPアドレスとホスト名の両方でアクセス可能か。もしどちらか一方のみ許可している場合、接続先の表記を統一する必要がある。
失敗パターンと対処法
よくある失敗パターンをいくつか紹介します。
- パスワード変更後の未更新: パスワードを変更しても、資格情報マネージャーが自動更新されないため、変更後すぐに再起動するとエラーになります。必ず資格情報マネージャーでパスワードを更新してください。
- 接続先の表記違い: IPアドレスでマッピングしておきながら、再起動後にDNSが変わって別のIPに接続しようとする場合があります。FQDN(例:share.company.com)で統一すると安定します。
- アカウントロック: 間違ったパスワードを繰り返し入力した結果、アカウントがロックされることがあります。この場合は管理者による解除が必要です。
- 証明書エラーの無視: 証明書の警告を無視して接続し続けると、再起動後に自動再接続ができずエラーになります。証明書の問題を解決することが根本対処です。
6. よくある質問(Q&A)
Q1: 再起動以外でも資格情報エラーが出る場合は?
再起動以外のタイミングでもエラーが出る場合、サーバーのダウンやネットワーク障害が考えられます。まずは他のPCから同じWebDAVフォルダにアクセスできるか確認してください。アクセスできなければ管理者に連絡し、できれば自分のPCの資格情報マネージャーを再確認しましょう。
Q2: 資格情報マネージャーに何も表示されない場合は?
資格情報マネージャーに該当エントリがない場合、WebDAV接続時に資格情報を保存する設定が無効になっている可能性があります。エクスプローラーでネットワークドライブを割り当てる際に、「別の資格情報を使用する」にチェックを入れ、さらに「資格情報を記憶する」オプションを有効にしてください。また、グループポリシーでパスワード保存が禁止されているケースもあるため、管理者に問い合わせてください。
Q3: 管理権限がない場合、どうすればよいですか?
会社PCでローカル管理者権限がない場合、資格情報マネージャーの編集が制限されることがあります。その場合は、情報システム部門に連絡し、権限のある担当者に資格情報の修正を依頼してください。また、毎回手動でパスワードを入力する運用に切り替えるのも一つの方法ですが、セキュリティポリシーに従ってください。
Q4: パスワード変更後すぐに反映する方法は?
パスワードを変更したら、以下の手順をすぐに行ってください。1) 資格情報マネージャーで該当エントリを編集し、新しいパスワードを入力して保存する。2) エクスプローラーで当該ネットワークドライブを切断し、再度割り当て直す。この際、新しいパスワードを入力します。これで再起動後もエラーは発生しなくなります。
7. まとめ
再起動後にWebDAV共有フォルダで資格情報エラーが発生する場合、まずはWindowsの資格情報マネージャーを確認してください。保存されたパスワードの更新やエントリの削除によって多くの問題は解決します。もし端末側の設定が正しくてもエラーが続くなら、サーバー側の認証方式や証明書、タイムアウト設定を管理者に確認しましょう。接続先の表記をIPアドレスではなくFQDNに統一することも再発防止に有効です。手間をかけずに安定したアクセスを実現するために、この記事の手順を順に試してみてください。
超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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