会社PCで不具合が発生した時、ヘルプデスクにどのように伝えれば良いか迷うことはありませんか。画面に表示されたエラーや動作をそのまま伝えても、相手に正確に伝わらないことがあります。そんな時に役立つのが画面の記録(スクリーンショットや録画)です。しかし、会社のPCではローカル管理者権限が制限されていることが多く、好きなツールをインストールできない場合があります。この記事では、Windows標準機能と社内環境で安全に使える方法を、利用者が実施できる範囲と管理者にしかできない処理を区別しながら解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: 不具合の種類(エラーメッセージ・フリーズ・動作遅延)を特定し、静止画で十分か動画が必要かを判断します。
- 切り分けの軸: 「端末の状態(起動可否・画面表示の有無)」「報告の緊急度」「保持すべき情報の種類」の3軸で適切な方法を選びます。
- 注意点: 会社のセキュリティポリシーにより、画面録画やスクリーンショットの使用が制限されている場合があります。個人情報や機密情報を記録しないように注意し、不明な点は事前にヘルプデスクへご確認ください。
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目次
1. 画面記録を取る前に確認すべきこと
いきなりツールを起動する前に、以下の3点を確認してください。これらを押さえておかないと、せっかくの記録が無駄になったり、セキュリティ違反になる可能性があります。
1.1 会社のポリシーを確認する
多くの企業では、社内情報の取り扱いに関するルールが定められています。画面記録を取ること自体が禁止されているケースや、特定の情報(顧客データ、社外秘文書)が映り込む場合に制限があるケースがあります。ヘルプデスクに問い合わせる前に、就業規則や情報セキュリティポリシーを確認してください。もし不明であれば、記録を取る前にヘルプデスクに「画面のスクリーンショットを送っても良いですか」と確認するのが確実です。
1.2 不具合の再現性を確認する
記録を取る前に、その不具合が現在も発生しているか、特定の操作で必ず再現するかを確かめてください。再現性が低い場合は、画面録画よりも問題発生時のログやエラーコードを優先的に収集する方が良い場合があります。
1.3 管理者権限の有無を把握する
通常、会社PCでは一般ユーザーアカウントで運用され、ローカル管理者権限は付与されていません。そのため、新たなツールをインストールする行為は禁止されていることがほとんどです。Windows標準の機能であれば権限が不要な場合が多いですが、一部のツール(特にサードパーティ製)は管理者権限が必要です。利用者が安全に使えるのは標準機能のみと認識してください。
2. 【方法1】Windows標準のSnipping Tool(切り取り&スケッチ)を使う
静止画のスクリーンショットで十分な場合、最もシンプルな方法がSnipping Toolです。Windows 10以降では「切り取り&スケッチ」という名前で標準搭載されています。管理者権限は不要で、すぐに利用できます。
手順
- キーボードの「Windows」キーと「Shift」キーと「S」キーを同時に押します。画面が暗転し、上部にツールバーが表示されます。
- ツールバーから切り取り形状を選びます。「矩形」「フリーフォーム」「ウィンドウ」「全画面」の4種類があります。不具合箇所が特定できるよう、必要な範囲だけを切り取ってください。
- マウスドラッグで範囲を指定すると、クリップボードに画像が保存され、同時に通知が表示されます。
- 通知をクリックすると「切り取り&スケッチ」アプリが開き、画像を確認・編集できます。ここで注釈やハイライトを追加してから保存してください。
- 保存先は任意のフォルダを選べますが、ヘルプデスクに送る場合はファイル名を「不具合内容_日付」などに変更しておくと相手が識別しやすくなります。
注意点: この方法は管理者権限が不要で、誰でも使えます。しかし、複数のエラー画面を連続で撮りたい場合や、動きを記録したい場合には不向きです。
3. 【方法2】Step Recorder(問題ステップ記録ツール)を使う
手順を追って問題を再現する必要がある場合、Windows 10/11に標準搭載されている「Step Recorder」(以前は「問題ステップ記録ツール」と呼ばれていました)が便利です。画面の静止画を操作ごとに自動でキャプチャし、テキスト付きのレポートを生成します。管理者権限は不要で、特別なインストールは必要ありません。
利用手順
- 「Windows」キーを押して「Step Recorder」と検索し、アプリを起動します。見つからない場合は「psr.exe」と入力しても起動できます。
- アプリが起動したら「記録の開始」ボタンをクリックします。それ以降の操作(マウスクリックやキーボード入力)が自動的に記録されます。
- 不具合を再現する操作を通常通り行ってください。必要に応じて「コメントの追加」ボタンで、画面上の特定箇所に説明を書き込むこともできます。
- 操作が終わったら「記録の停止」をクリックします。すると自動的にZIP形式のファイルが生成され、その中にHTML形式のレポートが含まれます。
- レポートを開くと、操作の順序と各ステップのスクリーンショットが確認できます。このファイルをそのままヘルプデスクに送付してください。
注意点: このツールは画面全体をキャプチャするため、パスワード入力画面など機密情報が映り込む可能性があります。記録前に不要なアプリケーションを閉じ、個人情報を表示しないようにしてください。また、レポートにはキーボードで入力したテキストも記録されるため、注意が必要です。
4. 【方法3】画面録画(動画)が必要な場合
不具合が瞬間的な挙動や、操作に対する反応の遅れなど、動画でないと伝わらない場合は録画を検討します。Windows 10/11には「ゲームバー」という標準の録画機能がありますが、これは通常ゲーム用途のため、会社PCでは使用が制限されている場合があります。また、管理者権限が必要なツールもあります。
4.1 Windows標準の録画機能(Game Bar)
「Windows」キー+「G」キーでゲームバーを起動し、録画ボタンをクリックすると画面全体を録画できます。ただし、この機能は管理者によってグループポリシーで無効化されていることが多く、利用できない場合があります。利用できる場合でも、録画中は他のアプリの操作に支障が出ることがあります。
4.2 サードパーティ製ツールの利用
OBS StudioやShareXなどの無料ツールは高機能ですが、インストールに管理者権限が必要です。会社PCでは許可なくインストールできません。もし録画が必要な場合は、ヘルプデスクに相談し、許可されたツールをリモートインストールしてもらうか、リモート支援で直接画面を見てもらう方法を検討してください。
| 状況 | 適した方法 | 利用者の操作 | 管理者への依頼 |
|---|---|---|---|
| エラーメッセージの静止画 | Snipping Tool | 製品に使う | 不足なら依頼 |
| 操作手順の記録 | Step Recorder | 可能 | 必要に応じて |
| 動画による動作確認 | Game Barまたはリモート支援 | 設定で有効なら可能 | 無効なら依頼 |
| PCがフリーズ・起動しない | スマートフォンで撮影 | 可能(ただし情報管理注意) | 状況を報告 |
上記の表を参考に、自分の状況に合った方法を選んでください。PCが操作不能な場合以外は、まず標準機能を試すことをおすすめします。
5. 報告時にヘルプデスクへ伝えるべき情報
画面記録と一緒に、以下の情報を添えると解決がスムーズになります。
- 端末の資産番号(またはシリアル番号):PC本体の裏面やシステム情報から確認できます。管理者が端末を特定するために必要です。
- 発生した日時と頻度:いつから、どのくらいの頻度で発生するのかを伝えてください。
- 不具合発生時の操作手順:再現手順を具体的に書くか、Step Recorderのレポートを添付します。
- エラーコードやメッセージ:Snipping Toolでキャプチャした画像を添付します。
- 自分で試したこと:再起動やアプリの再インストールなど、既に試した対応を伝えると、重複した作業を避けられます。
特に、管理者権限が必要な調査や修正は利用者が行えないため、その点も明確に伝えてください。
6. よくあるトラブルと対処法
6.1 Snipping Toolが起動しない
稀にグループポリシーでSnipping Toolが無効化されている場合があります。その場合は「Windowsキー+PrintScreen」で全画面のスクリーンショットを撮り、ペイントなどに貼り付けて保存します。それもできない場合は、管理者に連絡してください。
6.2 Step Recorderのレポートが文字化けする
レポートはHTML形式ですが、稀に日本語の表示が崩れることがあります。その場合はブラウザのエンコーディングをUTF-8に変更するか、メモ帳で開き直してください。それでも改善しない場合は、スクリーンショットを個別に添付する方法に切り替えてください。
6.3 動画を撮りたいが権限がない
上記のGame Barが使えない場合、利用者が自力で録画する方法は事実上ありません。管理者にリモート支援を依頼し、画面共有でリアルタイムに状況を見てもらうのが最も確実です。その際、社内のリモート支援ツール(Teamsの画面共有など)を利用してください。
7. まとめ
会社PCで不具合が起きた時、画面記録はヘルプデスクへの有力な情報源になります。Windows標準のSnipping ToolやStep Recorderは管理者権限不要で手軽に使えるため、まずはこれらを試してください。動画が必要な場合はGame Barが使えなければ管理者にリモート支援を依頼しましょう。記録を取る前に会社のポリシーを確認し、機密情報が映り込まないように注意することも重要です。適切な記録と報告で、問題解決のスピードを大きく向上させることができます。
超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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