HTTPでアクセスしたいWebページが、いつの間にかHTTPSに強制的にリダイレクトされてしまうことがあります。この現象の原因の多くは、ブラウザに保存されたHSTSのキャッシュです。HSTSは一度HTTPS接続を確立したサイトを次回から自動的にHTTPSで接続する仕組みで、ブラウザ側に記録が残ります。この記事では、Microsoft EdgeのHSTSキャッシュを削除し、HTTP接続を復活させる手順を詳しく解説します。
【要点】EdgeのHSTSキャッシュ削除でHTTPアクセスを復活させる方法
- edge://net-internalsを使った削除: ブラウザの内部設定画面から特定ドメインのHSTSエントリを直接削除します。
- 閲覧履歴データのクリア: Cookieやキャッシュと共にHSTS情報もまとめて消去する方法です。
- 開発者ツールからの削除: デベロッパーツールのコンソールでコマンドを実行し、HSTSキャッシュをクリアします。
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目次
HSTSキャッシュがHTTPS強制リダイレクトを引き起こす仕組み
HSTS(HTTP Strict Transport Security)は、Webサーバーがブラウザに対して「このサイトは今後HTTPSでしかアクセスしないでください」と指示するセキュリティ機能です。一度HSTSヘッダーを受け取ったブラウザは、そのサイトへのアクセスをすべてHTTPSに強制します。この情報はブラウザ内のHSTSリストに保存され、明示的に削除しない限り有効期限まで残り続けます。そのため、テスト環境などでHTTP接続が必要な場合でも、HSTSキャッシュが邪魔をして強制的にHTTPSへリダイレクトされてしまうのです。
EdgeのHSTSキャッシュは、サイトごとに保存されており、有効期限(通常は1年程度)が設定されています。キャッシュを削除せずにHTTPでアクセスしようとすると、Edgeが自動的にHTTPSに書き換えてリダイレクトします。この問題を解決するには、該当サイトのHSTSエントリを削除する必要があります。
HSTSキャッシュを削除する具体的な手順
ここでは、3つの方法を紹介します。目的に合わせて最適な方法を選んでください。
方法1: edge://net-internals からHSTSエントリを削除する
- Edgeのアドレスバーに「edge://net-internals」と入力してEnterキーを押します
特別な設定画面が開きます。 - 左側のメニューから「HSTS」を選択します
HSTS関連の操作が表示されます。 - 「Delete domain security policies」の欄に、削除したいドメイン名(例:example.com)を入力します
「Delete」ボタンをクリックすると、そのドメインのHSTS情報が削除されます。 - 「Query domain security policies」に同じドメインを入力し、「Query」をクリックして削除されたことを確認します
「Not found」と表示されれば成功です。 - 削除後、そのサイトにHTTPでアクセスできるか確認します
それでもリダイレクトされる場合は、次の方法を試してください。
方法2: 閲覧履歴データをクリアしてHSTSキャッシュをまとめて削除する
- Edgeの右上にある「…」メニューをクリックし、「設定」を選択します
設定画面が開きます。 - 左側の「プライバシー、検索、サービス」をクリックします
プライバシー関連の設定が表示されます。 - 「閲覧データをクリアする」の「クリアするデータの選択」をクリックします
データの種類を選ぶ画面が表示されます。 - 「Cookie とその他のサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れます
HSTS情報は「Cookie とその他のサイトデータ」に含まれます。時間の範囲は「過去1時間」または「全期間」から選びます。 - 「今すぐクリア」をクリックします
選択したデータが削除されます。ただし、この方法では全サイトのCookieなども削除されるため注意が必要です。
方法3: 開発者ツールのコンソールからHSTSキャッシュを削除する(参考)
- 該当サイトをHTTPSで開き、F12キーを押して開発者ツールを起動します
DevToolsが開きます。 - 「Console」タブを選択します
コマンド入力画面になります。 - 次のコマンドを入力してEnterキーを押します
「delete window.caches」と入力します(注: このコマンドはすべてのキャッシュを削除するわけではありませんが、HSTS関連のキャッシュに影響を与える場合があります。正確なHSTS削除には方法1が最適です)。 - 「Clear console」で画面をクリアし、開発者ツールを閉じます
この方法は確実性に欠けるため、推奨はしません。
HSTSキャッシュ削除の注意点と追加トラブルシューティング
HSTSキャッシュを削除しても、すぐにHTTPでアクセスできない場合があります。ここでは、その原因と対処法を説明します。
削除後もHTTP接続ができない場合
サーバー側でHSTSヘッダーが送信され続けていると、再度キャッシュが作成されます。そのため、HTTPでアクセスする前に、サーバーのHSTS設定を一時的に無効にする必要があります。または、別のブラウザやデバイスでもキャッシュが残っていないか確認してください。
キャッシュ削除後に他のサイトに影響が出る場合
方法2で閲覧データをクリアすると、すべてのサイトのCookieやキャッシュが削除されます。そのため、他のサイトでログイン情報などが失われる可能性があります。影響を最小限にするには、方法1のように特定のドメインだけを削除する方法が安全です。
HSTSプリロードリストに登録されているサイトの場合
主要なサイト(Google、Twitterなど)は、ブラウザにあらかじめHSTS設定が組み込まれている場合があります。このようなサイトは、キャッシュを削除してもHTTPに戻せません。HSTSプリロードリストに登録されているサイトは、ブラウザ自体が強制的にHTTPSに誘導するためです。
Edgeの自動HTTPS機能が影響している場合
Edgeには「自動的にHTTPSに切り替える」という設定があります。これが有効だと、HSTSキャッシュがなくてもHTTPをHTTPSに書き換えます。設定を確認するには、「edge://settings/privacy」を開き、「セキュリティ」の項目で「自動的にHTTPSに切り替える」をオフにしてください。
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HSTSキャッシュ削除方法の比較
| 項目 | edge://net-internals | 閲覧データのクリア | 開発者ツール |
|---|---|---|---|
| 削除精度 | 特定ドメインのみ削除可能 | 全サイトのHSTSを一括削除 | 不確実 |
| 他のデータへの影響 | なし | Cookie、キャッシュなども削除 | 不明 |
| 手軽さ | 中程度(コマンド入力が必要) | 簡単 | 難しい |
| 推奨度 | 最も推奨 | 状況により可 | 非推奨 |
まとめ
EdgeのHSTSキャッシュを削除することで、特定のサイトへのHTTP接続を復活させることができます。最も確実な方法は、edge://net-internalsから該当ドメインのHSTSエントリを削除する手順です。閲覧データのクリアは手軽ですが、他のサイトへの影響を考慮する必要があります。もしHSTSプリロードリストに登録されたサイトの場合は、そもそもHTTP接続ができない仕様であることを理解しておきましょう。これらの方法を使い分けて、目的の接続を実現してください。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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