会社支給の端末でMicrosoft Intuneの準拠エラーが表示され、セキュリティソフトの状態が取得できないという問題に遭遇したことはありませんか。このエラーは、端末が会社のセキュリティポリシーに準拠していないと判断され、メールやTeamsなどの業務アプリにアクセスできなくなる原因になります。多くの場合、原因は端末自体の問題ではなく、Intuneとセキュリティソフトの連携設定やポリシーの適用状態にあります。本記事では、このエラーが発生する仕組みを解説し、ユーザー自身で確認できる切り分け手順と、管理者に依頼すべき内容を具体的に説明します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: 会社PCの「設定」→「アカウント」→「職場または学校にアクセスする」からIntuneへの登録状態と最終同期日時を確認します。
- 切り分けの軸: 認証の問題(アカウントやパスワード)と端末状態の問題(セキュリティソフトの報告)を分けて考えます。エラーメッセージに「セキュリティソフトの状態が取得できません」と表示される場合は、端末側の報告が遅れているか、セキュリティソフトがIntuneに未対応の可能性が高いです。
- 注意点: 会社PCのセキュリティソフトを自分で変更したり、アンインストールしたりしないでください。設定変更が必要な場合は必ずIT管理者に依頼しましょう。
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目次
このエラーが発生する主な原因
Intuneへの状態報告の仕組み
Intuneは、端末にインストールされたセキュリティソフトの状態を定期的に確認し、会社のポリシーに合致しているかどうかを判断します。このとき、Intune管理エージェントがセキュリティソフトの製品名、バージョン、リアルタイム保護の有効状態などを読み取り、クラウドに報告します。しかし、何らかの理由でこの報告が正常に行われないと、Intuneは「セキュリティソフトの状態が取得できません」と判定し、端末を非準拠とします。
原因1: セキュリティソフトがIntuneに対応していない
すべてのセキュリティソフトがIntuneの準拠チェックに対応しているわけではありません。対応状況はMicrosoftの公開情報や各ベンダーのドキュメントで確認できます。特に、コンシューマー向けのセキュリティソフトや古いバージョンのものは、Intuneが状態を正しく読み取れないことがあります。会社が指定していないセキュリティソフトをインストールしている場合も、このエラーが発生する可能性があります。
原因2: セキュリティソフトのインストール状態やバージョンの問題
セキュリティソフトが正しくインストールされていない、または最新の状態に更新されていないと、Intuneが状態を取得できません。例えば、ウイルス定義ファイルが古い、リアルタイム保護が無効になっている、などが典型的な例です。また、複数のセキュリティソフトが競合している場合も、状態報告が正しく行われないことがあります。
原因3: 端末のポリシー更新が完了していない
Intuneのポリシーは定期的に端末に同期されますが、同期が失敗したり、端末が長期間ネットワークに接続していなかったりすると、最新のポリシーが適用されません。その結果、セキュリティソフトの状態チェックが行われず、準拠エラーが表示されることがあります。
トラブルシューティングの手順(ユーザーが確認できる範囲)
以下の手順は、一般ユーザーが会社PCで安全に実行できるものです。管理者権限が必要な操作は含まれていません。
- 「設定」→「アカウント」→「職場または学校にアクセスする」を開き、会社のアカウントが表示されていることを確認します。表示されていない場合は、端末がIntuneに登録されていない可能性があるため、管理者に連絡してください。
- 同じ画面で「情報」または「同期」ボタンをクリックし、手動でポリシーを更新します。同期が完了したら、しばらく待ってから準拠状態が改善されるか確認します。
- 現在インストールされているセキュリティソフトの状態を確認します。タスクバーの隠れているインジケーターを表示し、セキュリティソフトのアイコンを右クリックして、保護が有効であること、最新の状態であることを確認します。
- Windows セキュリティ(Windows 10/11 標準のセキュリティソフト)が無効になっていないか確認します。会社のポリシーでサードパーティ製セキュリティソフトが導入されている場合、Windows セキュリティは自動的に無効になりますが、手動でオフにしていると競合の原因になります。
- PCを再起動します。再起動後にIntuneとの同期が自動的に行われ、問題が解決することがあります。
- それでも改善しない場合は、エラーメッセージや画面のスクリーンショットを取得し、管理者に連絡しましょう。その際、自分の端末で使用しているセキュリティソフトの製品名とバージョンを伝えると、原因特定がスムーズになります。
確認すべきポイント(管理者向け情報)
ユーザーからの問い合わせを受けた管理者は、以下の観点で確認を進めます。ユーザー側と管理者側でチェックすべき項目を比較表にまとめました。
| 確認項目 | ユーザー側で可能 | 管理者側で確認・対応 |
|---|---|---|
| Intune登録状態 | 設定アプリから確認可能 | Microsoft Endpoint Manager管理センターで該当端末の登録状態を確認 |
| セキュリティソフトの状態報告 | アイコンやウィンドウで確認可能 | Intune管理センターの「準拠ポリシー」→「検出されたアプリ」でセキュリティソフトがリストされているか確認 |
| ポリシーの同期 | 「同期」ボタンで手動実行可能 | 端末の最終チェックイン時刻を確認。必要に応じてリモートでの同期を強制 |
| セキュリティソフトの互換性 | 自分で判断できない | Microsoftの公開情報やベンダーサポートに問い合わせて対応状況を確認 |
| OSの要件 | 設定アプリでOSバージョンを確認可能 | Intuneの準拠ポリシーで要求しているOSバージョンと一致しているか確認 |
よくある質問と失敗パターン
実際に発生しやすい失敗パターンをいくつか紹介します。これらを知っておくことで、無駄な操作を避けられます。
- 失敗パターン1:セキュリティソフトを自分で入れ替える
会社指定以外のセキュリティソフトをインストールした結果、Intuneが状態を読み取れず準拠エラーになる。解決には管理者によるポリシー変更か、正しいソフトの再インストールが必要です。 - 失敗パターン2:セキュリティソフトのリアルタイム保護を切る
業務アプリの動作が重いからといって保護を一時的に無効にすると、次回の準拠チェックで非準拠と判定されます。保護を再度有効にし、同期すれば改善されることが多いですが、長期間無効にしているとポリシー違反として記録される場合があります。 - 失敗パターン3:会社アカウントでサインインし直しただけでは解決しない
準拠エラーは端末の状態に基づくため、アカウントの再サインインだけでは原則治りません。端末のポリシー同期を行うか、管理者によるリモート操作が必要です。 - 失敗パターン4:ネットワークに接続していない状態で同期を試みる
オフラインではIntuneと通信できないため、同期が失敗します。Wi-Fiや有線LANに接続した状態で再度お試しください。
再発防止と管理者への依頼事項
この問題を再発させないためには、端末の日常的なメンテナンスと管理者との連携が重要です。以下の点を意識してください。
- セキュリティソフトは常に最新の状態に保ち、自動更新が有効になっているか確認しましょう。
- 定期的に「職場または学校にアクセスする」画面から手動同期を行い、ポリシーが適用されていることを確認します。
- OSのアップデートが保留になっていると、セキュリティソフトの互換性に影響することがあるため、再起動して更新を完了させてください。
- 管理者には、セキュリティソフトの導入ポリシーが適切かどうか、またIntuneの準拠ルールが最新のセキュリティ要件に合っているか定期的に見直すよう依頼しましょう。
まとめ
セキュリティソフトの状態が取得できず準拠エラーになる原因は、多くの場合、Intuneとセキュリティソフトの連携不足やポリシー同期の遅れにあります。ユーザー側でできることは限られていますが、本記事で紹介した手順を実行することで、エラーの切り分けが可能です。それでも解決しない場合は、管理者に具体的な情報を伝えて迅速な対応を依頼してください。日頃から端末の状態を適切に管理し、ポリシーに従った運用を心がけることで、このようなトラブルを未然に防ぐことができます。
超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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