会社で配布されたWindowsノートPCやスマートフォンをIntuneで管理していると、端末のシリアル番号が管理画面に表示される情報と一致しないケースがあります。シリアル番号が一致しないと、該当端末にポリシーが正しく適用されない、コンプライアンス違反と判定される、あるいは端末を再利用する際に登録解除がスムーズに進まないなどのトラブルが発生します。この問題を解決するためには、まずシリアル番号の正しい入手方法と、Intune管理側の表示を確認する場所を押さえることが重要です。本記事では、端末のシリアル番号が管理情報と一致しない時に確認すべき具体的な場所と、状況に応じた対処手順を解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: 端末本体のシリアル番号(Windowsの場合はシステム情報、モバイルの場合は設定アプリ)。次にCompany Portalアプリの登録情報、最後にIntune管理センターのデバイス一覧。
- 切り分けの軸: 端末側のシリアル番号と管理画面の表示が異なる場合は「端末の登録情報のズレ」か「管理側のデータ更新漏れ」かを判断。会社支給端末かBYODかで確認すべき項目が変わる。
- 注意点: 勝手に端末の初期化や登録解除をしないこと。管理者に連絡する前に、端末のシリアル番号を確実に控え、管理画面で該当デバイスを特定できる情報(デバイス名、ユーザー名、最終同期日時)を準備する。
ADVERTISEMENT
目次
端末のシリアル番号を正しく確認する方法
シリアル番号の不一致を調べる第一歩は、端末自体が持つ正しいシリアル番号を入手することです。OSや機種によって確認手順が異なります。以下でOS別に確認場所を示します。
Windows端末の場合
Windows 10/11では、次の手順でシリアル番号を確認できます。
- [スタート]メニューを開き、「システム情報」と入力してアプリを起動します。
- 「システムの要約」の中にある「システム モデル」の下に「システム シリアル番号」が表示されます。これが端末のシリアル番号です。
- または、コマンドプロンプトを管理者として開き、「wmic bios get serialnumber」と入力して表示される値も同じです。
- 一部のメーカー製PCでは、本体底面やバッテリー収納部に刻印されたシリアル番号とも照合してください。刻印とOS表示が異なる場合は、刻印が正しい可能性があります。
iOS/iPadOS端末の場合
iPhoneやiPadでは、[設定] > [一般] > [情報] と進み、「シリアル番号」を確認します。この値は本体背面やSIMトレイに刻印された番号と一致するはずです。iCloudにサインインしているApple IDと端末が紐づいている場合は、Apple IDのデバイス一覧でもシリアル番号を確認できます。
Android端末の場合
Androidのバージョンやメーカーにより異なりますが、一般的には[設定] > [システム] > [端末情報] > [ステータス] にシリアル番号が表示されます。一部の機種では「シリアル番号」の代わりに「IMEI」しか表示されない場合があります。その場合は、箱や本体のラベルを確認するか、電話アプリで「*#06#」をダイヤルしてIMEIを表示し、IMEIからシリアル番号を類推するのは難しいため、管理者に問い合わせてください。
Intune管理画面でシリアル番号を確認する場所
端末側で正しいシリアル番号を把握したら、次にIntune管理センター(Microsoft Intune管理センター)で表示されているシリアル番号を確認します。以下の手順で、登録済みデバイスのシリアル番号を参照できます。
- ブラウザで「https://intune.microsoft.com」にアクセスし、管理者アカウントでサインインします。通常のユーザーアカウントでは管理画面を開けないため、IT部門に依頼して該当端末の情報を確認してもらう必要があります。
- 左側メニューから「デバイス」→「すべてのデバイス」を選択します。
- 一覧から該当の端末(デバイス名やユーザー名で検索)をクリックし、デバイスのプロパティを開きます。
- 「ハードウェア」タブ(またはデバイス情報セクション)に「シリアル番号」フィールドがあります。ここに表示されている値が管理上のシリアル番号です。
- もしシリアル番号が空白や「利用不可」と表示されている場合は、端末の登録時にシリアル番号が正しく報告されなかった可能性があります。
不一致の原因と切り分けポイント
端末側と管理画面のシリアル番号が異なる原因は大きく分けて3つあります。以下の表で原因と判断基準を整理します。
| 原因 | 特徴 | 切り分け方法 |
|---|---|---|
| 端末の初期化後に再登録時にシリアル番号が変わった | 初期化前と後でシリアル番号が一致しない場合がある(特にAndroidの一部機種)。 | 端末の「システム情報」で表示されるシリアル番号と、本体ラベルの番号を比較。ラベルが正ならラベル番号を管理者に伝える。 |
| BYOD端末でユーザーがデバイス名を変更した | シリアル番号自体は変わらないが、管理画面に複数端末が表示され、誤って別の端末のシリアル番号を見ている可能性。 | Company Portalアプリで自分の端末のシリアル番号を確認する(端末名とは別)。 |
| 管理側のデータ更新遅延または同期エラー | 端末側のシリアル番号は正しいが、Intuneに反映されるまでに時間がかかる、または同期に失敗している。 | Company Portalアプリで「デバイスの同期」を実行し、その後管理者に管理画面の更新を依頼。 |
また、会社支給端末とBYODでは、確認すべき場所や対処が異なります。次の表で違いをまとめます。
| 項目 | 会社支給端末 | BYOD(個人端末) |
|---|---|---|
| シリアル番号の管理 | 購入時に管理台帳と一致している必要がある。物理ラベルとOS表示が異なる場合は台帳優先。 | ユーザー自身が確認し、Intuneに正しく報告されるかはメーカー実装依存。 |
| 勝手に初期化した場合 | ポリシー違反。管理者による再設定が必要。 | 個人データ消失のリスクがあるが、管理上のシリアル番号がリセットされる可能性あり。 |
| 管理者に連絡すべき内容 | 端末の資産番号(管理番号)と実際のシリアル番号の両方を伝える。 | 端末の機種名とOSに表示されたシリアル番号、Intune上のデバイス名を伝える。 |
不一致を解消するための具体的な対処手順
シリアル番号の不一致を解消するには、以下の手順を順に試してください。ただし、管理者権限が必要な操作もあるため、自分でできる範囲を守ってください。
- 端末側のシリアル番号を前述の方法で確認し、メモします。
- Company Portalアプリを起動し、自分のデバイス一覧を開きます。該当端末の「デバイス情報」を表示し、そこに表示されるシリアル番号が端末本体と一致するか確認します。Company Portalの情報が管理画面と同期されます。
- Company Portalで「デバイスの同期」をタップ(またはクリック)します。同期が完了するまで数分待ち、その後管理者に管理画面の更新を依頼します。
- 同期後も一致しない場合、端末をIntuneから一旦削除して再登録する必要があります。ただし、これは必ず管理者の指示に従ってください。自分で削除すると、会社のポリシーが適用されなくなる恐れがあります。
- 管理者がIntune管理センターで該当デバイスを削除し、再度登録用のリンクを送付してくれる場合があります。その際は、初期化せずに会社ポータルから再登録できるケースもあります。
失敗パターンと注意点
実際に発生しやすい失敗例を挙げます。同様の状況に陥らないよう注意してください。
- 誤ったシリアル番号を報告する:本体のラベルが剥がれていたり、OS表示とラベルが違う場合があります。特に中古端末やリース端末では、修理履歴によりシリアル番号が変更されていることがあるため、両方を確認してから報告してください。
- 管理者に連絡する前に端末を初期化してしまう:初期化するとシリアル番号自体は変わりませんが、Intuneの登録情報が消失し、再登録時に別のデバイスとして扱われる可能性があります。その結果、シリアル番号の不一致がさらに複雑になります。
- 複数端末を同じ名前で登録している:ユーザーが自分でデバイス名を変更できる環境では、知らないうちに別の端末のシリアル番号を見ている可能性があります。Company Portalでデバイス名とシリアル番号の組み合わせを確認しましょう。
- 管理画面の表示を待たずに判断する:同期には最大で15分程度かかることがあります。すぐに反映されないからといって焦って再登録しないようにしてください。
管理者へ報告すべき情報
シリアル番号の不一致を管理者に伝える際は、以下の情報を漏れなく準備するとスムーズです。
- 端末に表示されるシリアル番号(OSのシステム情報から取得した値)
- 本体底面や箱に記載されたシリアル番号(ある場合)
- Intune管理画面に表示されているデバイス名とユーザー名
- Company Portalアプリで確認できる現在の登録状態(同期日時など)
- 端末が会社支給品かBYODかの区別
- 最後に正常に同期できた日時(不明でも構いません)
管理者はこれらの情報をもとに、Intune管理センターで該当デバイスを特定し、ハードウェアインベントリの再収集やデバイスの置き換え処理を行います。
よくある質問
Q1. シリアル番号が空欄で表示されるのはなぜですか?
Intuneに登録された際、端末からシリアル番号が正しく報告されなかった可能性があります。特にAndroidの一部機種や、iOSでMDMプロファイルが完全に適用されていない場合に発生します。一度Company Portalでデバイスを同期し、それでも空欄なら管理者に連絡してください。
Q2. 端末のシリアル番号が、管理画面の別の端末の番号と同じです。どうすればいいですか?
管理画面で重複したシリアル番号を持つデバイスがあると、ポリシーの適用が競合します。すぐに管理者に報告し、どちらかのデバイスを削除してもらう必要があります。自分では操作しないでください。
Q3. BYOD端末でシリアル番号を間違えて登録してしまいました。修正できますか?
通常、Intuneに一度登録されたシリアル番号はユーザー側で修正できません。管理者が該当デバイスを削除し、再登録することで正しいシリアル番号が送信されるようにする必要があります。その際、端末の初期化は不要な場合もあります。
まとめ
端末のシリアル番号がIntune管理情報と一致しない場合、まずは端末本体の正しいシリアル番号をOSのシステム情報と物理ラベルの両方で確認してください。次にCompany Portalを同期し、それでも不一致が解消されなければ管理者に正確な情報を伝えましょう。自分で端末を初期化したり登録解除したりすると、かえって問題が複雑になるため、必ず管理者の指示を仰いでください。日頃から定期的にCompany Portalでデバイスの状態を確認する習慣をつけておけば、早期発見につながります。
超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
Office・仕事術の人気記事ランキング
- 【神技】保存せずに閉じたExcel・Wordファイルを復元する!消えたデータを復活させる4つの救出法
- 【Outlook】添付ファイルが「Winmail.dat」に化ける!受信側が困らない送信設定
- 【Excel】文字が入っているセルの「個数」を数える!COUNTA関数の簡単な使い方
- 【Word】差し込み印刷で数字の桁を整える!金額にカンマ(桁区切り)を入れる設定
- 【Teams】メッセージを「保存済み」にして後で読む!重要なチャットをブックマークして整理する技
- 【Outlook】予定表の「祝日」が表示されない!最新カレンダーの追加と二重表示の修正手順
- 【PDF】PDFに入力した文字の「フォント・サイズ・色」を変更するプロパティ設定
- 【Word】校閲機能の基本!赤字(変更履歴)とコメントで修正を見える化する
- 【Copilot】「サービスに接続できません」エラーの原因切り分けと対処法
- 【PDF】結合するPDFの「用紙サイズ」がバラバラな時、すべてを「A4サイズ」に強制リサイズしてから結合する
