グローバルに事業を展開する組織では、地域ごとに異なるデータ保護法に対応する必要があります。GDPRやCCPAなど、地域によってデータ保持期間の要件が異なるためです。Zoomの管理ポータルでは、データ保持ポリシーを地域別に設定し、それぞれの法令に準拠した運用が可能です。この記事では、その具体的な設定手順を詳しく解説します。
【要点】データ保持ポリシーを地域別に分けて運用する設定のポイント
- 管理ポータル→アカウント管理→データ保持ポリシー: ここで地域ごとに異なる保持期間を設定できます。
- 新規ポリシーの追加→地域の選択: 対象となる国やリージョンを指定し、必要に応じて複数のポリシーを作成します。
- 保持期間の設定と保存: クラウド録画、チャット、ホワイトボードなどデータタイプごとに保持日数を入力し、ポリシーを有効化します。
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目次
データ保持ポリシーの概要と地域別設定の仕組み
Zoomのデータ保持ポリシーは、クラウドに保存されるデータ(録画、チャット、ホワイトボード、電話の録音など)の保存期間を管理者が指定できる機能です。通常はアカウント全体に1つのグローバルポリシーが適用されますが、地域別設定を用いると、特定の国やリージョンに異なる保持期間を割り当てられます。この設定は、Zoom管理ポータルの「アカウント管理」→「データ保持ポリシー」から行います。必要な管理者権限は「アカウントオーナー」または「管理者」ロールです。地域別ポリシーを有効にすると、ユーザーがその地域に属する場合(アカウント設定のタイムゾーンやIPアドレスに基づく)、対応するポリシーが自動的に適用されます。
データ保持ポリシーを地域別に設定する手順
- Zoom管理ポータルにログインする
管理者アカウントでhttps://zoom.us/profile にアクセスし、左メニューの「アカウント管理」をクリックします。 - 「データ保持ポリシー」を開く
「アカウント管理」の下にある「データ保持ポリシー」をクリックします。初めての場合は「設定を開始する」ボタンが表示されます。 - 「新規ポリシーの追加」をクリックする
「ポリシー」のタブで「新規ポリシーの追加」をクリックします。ポリシー名を入力します(例:「EMEA保持ポリシー」)。 - 地域を選択する
「対象地域」で「特定の国/リージョン」を選び、ドロップダウンから対象の国またはリージョンを選択します(例:ドイツ、フランス、英国など)。複数選択可能です。 - 保持期間を設定する
「録画」「チャット」「ホワイトボード」「電話録音」などのデータタイプごとに、保持日数を入力します。例えば、録画は90日、チャットは365日など、地域の法規制に合わせて設定します。 - ポリシーを保存する
「保存」をクリックします。ポリシーが有効になると、選択した地域のユーザーに自動適用されます。複数のポリシーを作成する場合は、手順3〜6を繰り返します。 - デフォルトポリシーを確認する
「グローバルポリシー」タブで、どの地域にも属さないユーザーに適用されるデフォルトの保持期間を設定しておきます。通常は最も厳しい基準に合わせるか、会社の標準ポリシーを設定します。
データ保持ポリシー設定で注意すべきポイント
設定が反映されるまでに時間がかかる場合がある
新しいポリシーを作成して保存しても、実際に既存のデータに適用されるまで最大24時間かかることがあります。また、新しく作成されたデータには即時適用されるわけではありません。ポリシーの変更後は、しばらくしてから確認することをおすすめします。
既存のデータには自動適用されない
地域別ポリシーを新たに設定しても、保存済みの既存データには自動的に適用されません。既存データに新しい保持期間を反映したい場合は、Zoomサポートに連絡して手動で適用を依頼する必要があります。その際、対象データの範囲(日付や地域)を明確に伝えてください。
優先順位と競合に注意する
複数の地域別ポリシーを作成した場合、ユーザーが複数の地域条件に該当するときは、最も保持期間の短いポリシーが優先されます。例えば、あるユーザーがドイツ(保持期間90日)とフランス(保持期間120日)の両方に該当する場合、90日が適用されます。競合を避けるために、地域の範囲は重複しないように設定してください。
誤った設定によるデータ消失のリスク
保持期間を極端に短く設定すると、意図せずデータが早期に削除される可能性があります。設定前に法令の要件を確認し、必要に応じて法的なアドバイスを受けてください。また、重要なデータは事前にローカルにダウンロードしておくことを推奨します。
監査ログで設定変更を追跡する
データ保持ポリシーの変更は「監査ログ」に記録されます。管理ポータルの「詳細」→「監査ログ」から、いつ誰がどのポリシーを変更したかを確認できます。コンプライアンス監査に備えて、定期的にログをエクスポートして保存しておくとよいでしょう。
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地域別ポリシーとグローバルポリシーの比較
| 比較項目 | グローバルポリシー | 地域別ポリシー |
|---|---|---|
| 適用範囲 | アカウント全体の全ユーザー | 選択した国・リージョンのユーザーのみ |
| 設定の柔軟性 | 1つの保持期間のみ | 地域ごとに異なる保持期間を設定可能 |
| コンプライアンス対応 | 最も厳しい基準に合わせる必要がある | 各地域の法令に個別対応できる |
| 管理工数 | シンプルで管理が容易 | 複数ポリシーの作成・管理が必要 |
| 既存データへの影響 | ポリシー変更で全データに適用 | 新規データのみ適用、既存データは別途依頼 |
まとめ
Zoomの管理ポータルでデータ保持ポリシーを地域別に設定することで、GDPRやCCPAなど地域ごとのデータ保護法に柔軟に対応できます。具体的には、「アカウント管理」→「データ保持ポリシー」から新規ポリシーを作成し、対象地域と保持期間を設定するだけです。設定後は、ポリシーの反映時間や既存データへの影響に注意し、必要に応じてZoomサポートに相談してください。また、定期的に監査ログを確認し、ポリシーが正しく適用されているかを検証することをおすすめします。さらに、他のコンプライアンス設定(データ処理同意画面やデータエクスポート機能)と組み合わせることで、より強固なデータガバナンスを実現できます。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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