Windows Updateを実行した後、デバイスマネージャーで特定のデバイスに「コード52」が表示されることがあります。このエラーは「このデバイスに必要なドライバーのデジタル署名を確認できません」というメッセージとともに表示され、主にドライバーの署名検証に問題がある場合に発生します。更新によって新しいドライバーが適用されたり、既存のドライバーとの互換性が失われたりすることが原因です。コード52が発生すると、該当デバイス(ネットワークアダプター、USBコントローラー、GPUなど)が正常に動作しなくなり、業務に支障をきたす可能性があります。この記事では、Windows Update後にコード52が発生した際に、ドライバーのロールバックが可能かどうかを症状別に判断する手順と、安全に実施できる範囲を解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: デバイスマネージャーでコード52が表示されたデバイスのプロパティと、Windows Updateの履歴(設定→更新とセキュリティ→更新履歴)を確認します。また、イベントビューアーのシステムログで関連エラーがないかもチェックしてください。
- 切り分けの軸: ロールバックの可否は、更新前のドライバーバージョンが保存されているか、復元ポイントが存在するか、または会社の配布ドライバーが利用可能かによって異なります。また、電源管理設定やスリープ・休止状態の挙動も確認する必要があります。
- 注意点: 会社の管理下にあるPCでは、ドライバーのロールバックや更新の削除に管理者権限が必要になる場合があります。グループポリシーでドライバーの更新が制限されていることもあるため、必ず管理者に確認してから操作を行ってください。
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目次
コード52エラーの原因と症状を特定する
コード52は、Windowsがドライバーのデジタル署名を検証できないときに発生します。具体的には、次のような状況が考えられます。
- Windows Updateによって、署名が切れたテスト版ドライバーや互換性のないドライバーが自動インストールされた。
- セキュアブートやドライバー署名の強制が有効になっている環境で、古いドライバーや非署名ドライバーが読み込まれようとした。
- 電源管理の設定変更やスリープ復帰後の状態遷移により、ドライバーが再初期化される際に署名チェックに失敗した。
症状としては、以下のようなパターンが報告されています。
| デバイスの種類 | よくある症状 | 影響を受ける機能 |
|---|---|---|
| ネットワークアダプター | Wi-Fiや有線LANが認識されない、インターネットに接続できない | オンライン会議、ファイル共有、メール送受信 |
| USBコントローラー | USBデバイスが認識されない、抜き差ししても反応しない | 外付けドライブ、マウス、キーボード、USBメモリ |
| GPU(グラフィックドライバー) | 画面の解像度が低下、マルチモニターが使えない、表示が乱れる | プレゼンテーション、CAD、動画編集 |
これらの症状がWindows Updateの直後に発生した場合、関係するドライバーのロールバックを検討する必要があります。ただし、ロールバックが常に可能とは限らないため、次に説明する判断基準を確認してください。
ロールバック可否の判断基準
ドライバーのロールバックができるかどうかは、以下の3つのポイントで判断します。
1. 以前のドライバーがシステムに保持されているか
デバイスマネージャーのドライバータブに「ドライバーのロールバック」ボタンが表示される場合、以前のバージョンが保存されています。このボタンがグレーアウトしている場合は保持されていません。通常、Windowsは最新のドライバーに更新した際、以前のバージョンを一定期間保持しますが、更新から時間が経過したり、別の更新によって上書きされたりすると利用できなくなります。
2. システムの復元ポイントが利用できるか
問題が発生する前に作成された復元ポイントがあれば、システム全体をその時点に戻すことでコード52を解消できる可能性があります。復元ポイントは、更新のインストール前に自動で作成されることが多いですが、手動で作成していない場合もあります。管理者がポリシーで復元を無効にしているケースもあるため、確認が必要です。
3. 会社が配布するドライバーパッケージがあるか
企業環境では、IT部門が承認したドライバーを配布している場合があります。その場合、更新後に互換性のあるドライバーを再インストールすることで問題が解決することがあります。ただし、自分で配布元からダウンロードするのではなく、会社の管理ツール(SCCMやIntuneなど)からインストールする必要があります。
これらの条件を満たさない場合、ロールバックは基本的に不可能です。その場合は後述の代替手段(管理者への連絡や更新のアンインストール)を検討してください。
ロールバックを試みる手順(5ステップ)
以下の手順は、管理者権限がある場合にのみ実行してください。権限がない場合は、手順を管理者に依頼してください。
- Windowsキーを押して「デバイスマネージャー」を検索し、開きます。
- コード52が表示されているデバイスを右クリックし、「プロパティ」を選択します。「ドライバー」タブに移動し、「ドライバーのロールバック」ボタンが有効(クリック可能)か確認します。有効であれば、クリックしてウィザードに従います。無効の場合は次の手順に進みます。
- ロールバックボタンが無効の場合、システムの復元を試みます。「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」→「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」をクリックし、トラブルシューティング→詳細オプション→システムの復元を選択します。復元ポイントが存在する場合は、問題発生前の日時を選んで復元を実行します。
- システムの復元も利用できない場合、Windows Updateのアンインストールを検討します。「設定」→「更新とセキュリティ」→「更新履歴」→「更新プログラムのアンインストール」を開き、最近インストールした更新プログラムの一覧からコード52に関連しそうなものを選んでアンインストールします。ただし、すべての更新を元に戻せるわけではなく、特にセキュリティ更新はアンインストールできないものもあります。
- 上記のいずれも効果がない場合、管理者に連絡してください。会社のドライバーパッケージや修正プログラムが提供されている可能性があります。自分でデバイスの製造元サイトからドライバーをダウンロードしてインストールするのは、署名の問題を悪化させることがあるため避けてください。
ロールバックができない場合の対処法
ロールバックが不可能な場合でも、いくつかの対処法があります。ただし、これらは管理者の指示のもとで行うことを推奨します。
電源管理設定の変更
スリープや休止状態からの復帰時にコード52が発生する場合、電源管理設定が原因のことがあります。デバイスマネージャーで該当デバイスのプロパティを開き、「電源の管理」タブで「電源の管理でこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックを外してみてください。これにより、省電力状態でのドライバー再初期化が抑制され、エラーが回避できることがあります。ただし、バッテリー駆動時間に影響するため、ノートPCでは注意が必要です。
ドライバー署名の強制を一時的に無効にする(非推奨)
高度な起動オプションで「ドライバー署名の強制を無効にする」を選択すると、一時的にコード52を回避できます。しかし、これはセキュリティリスクを伴うため、会社のポリシーで禁止されている場合がほとんどです。管理者に確認せずに実行しないでください。また、再起動すると元に戻るため、恒久的な解決にはなりません。
レジストリ編集や非公式ドライバーの禁止
インターネット上には、コード52を解決するためにレジストリを編集する方法や、非公式のドライバー署名ツールを使う方法が紹介されていることがあります。これらはシステムの安定性やセキュリティを損なう恐れがあるため、絶対に行わないでください。特に会社のPCでは、セキュリティポリシー違反になり、懲戒対象となる可能性もあります。問題が解決しない場合は、必ず社内のITサポートに連絡してください。
よくある質問と失敗パターン
実際にコード52で困ったユーザーから寄せられる質問と、よくある失敗例を紹介します。
- Q: ドライバーのロールバックボタンがグレーアウトしているのですが、どうすればいいですか?
A: 前述の通り、システムの復元か更新のアンインストールを試みてください。それらもできない場合は管理者に依頼してください。 - Q: 復元ポイントを作成していませんでした。他に方法はありますか?
A: 会社のドライバーパッケージが配布されている場合は、それを再インストールすることで解決する可能性があります。管理者に問い合わせてください。 - Q: 自分でデバイスメーカーのサイトから最新ドライバーをインストールしてもいいですか?
A: 会社の許可がない限り、避けてください。メーカーのドライバーであっても、Windowsの署名要件を満たしていない場合があり、コード52が解決しないばかりか、他の問題を引き起こすことがあります。必ず管理者の指示に従ってください。 - 失敗パターン1: 自己判断でデバイスをアンインストールして再起動したが、自動でドライバーが再インストールされず、さらに悪化した。→ デバイスのアンインストールは、ドライバーの削除オプションを選ばなければ比較的安全ですが、その後Windows Updateで再度問題のドライバーがインストールされる可能性があります。
- 失敗パターン2: レジストリの「DriverSigningPolicy」を変更して強制を無効にしたが、その後システムが不安定になり、ブルースクリーンが頻発した。→ レジストリ編集はシステム全体に影響するため、絶対に個人で行ってはいけません。
まとめ
Windows Update後に発生するコード52エラーは、ドライバーの署名検証に失敗していることを示しています。ロールバックの可否は、以前のドライバーが保持されているかどうか、復元ポイントが利用できるかどうか、会社の配布ドライバーが存在するかどうかで判断します。ロールバックが可能な場合は、デバイスマネージャーまたはシステムの復元から試行してください。できない場合は、電源管理設定の変更を試すか、必ず管理者に連絡して指示を仰いでください。自己判断でのレジストリ編集や非公式ドライバーの導入はセキュリティ上のリスクが大きいため、絶対に行わないでください。問題が解決するまで、該当デバイスを使わないか、代替手段を用意しておくことをお勧めします。
超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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