Excelのシートを白黒で印刷するには、Windowsデスクトップ版の「ページレイアウト」からページ設定を開き、「シート」タブの「白黒印刷」を有効にします。画面上のセルの色を消さずに、印刷用の設定を変えられます。
ただし、Excelの白黒印刷と、プリンターの「グレースケール」「モノクロ」は別の設定です。塗りつぶしを灰色の濃淡で残したいのか、色に頼らない表として出したいのかによって選び方が変わります。どの設定でも同じ見え方になる、黒インクだけで印刷できる、とまでは保証されません。
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1. Excel側とプリンター側の設定を区別する
Excelの「白黒印刷」は、シートの印刷設定として白黒出力を指定する機能です。プリンター側の設定は、プリンタードライバーが用意するカラー・モノクロなどの出力指定です。名前や選べる項目は機種によって違います。
色付きのセル背景や文字、グラフ、画像は、すべて同じ方法で変換されるとは限りません。とくにセルの塗りつぶしをそのまま灰色の濃淡で残せると思って設定すると、思った見た目と異なる場合があります。元の色分けを残したい場合は、Excelの白黒印刷を解除した状態でプリンター側のグレースケールを試し、実際の出力を比較します。
白黒プリンターしか使わない場合は、Excel側で白黒印刷を有効にしなくても出力自体は白黒です。それでも塗りつぶしや細い線の見え方は確認が必要です。まず資料のコピーで試し、普段使うプリンターの設定を大きく変更する前に、対象の印刷ジョブだけで切り替えられるか確認しましょう。
2. ページ設定で白黒印刷を有効にする
対象のシートを開き、グラフなどのオブジェクトではなくセルをクリックしてから操作します。グラフ単独を選択していると、ページ設定の対象やタブが異なる場合があります。
- 「ページレイアウト」タブを開きます。
- 「ページ設定」グループ右下の小さな矢印をクリックします。
- 「シート」タブを選び、「印刷」の「白黒印刷」にチェックを付けます。
- OKで確定し、「ファイル」>「印刷」を開きます。
- 出力先のプリンター、印刷するシート・範囲、ページ数を確認します。
- プレビューを見たあと、必要なページを1枚だけ試し刷りします。
この設定は対象シートごとに確認します。ブックに複数のシートがある場合、一つのシートだけ設定して全シートも同じになったと考えないでください。複数シートをまとめて選択して設定する場合は、設定後にグループ選択を解除し、各シートのプレビューを確認します。
Mac版やWeb版では画面や印刷の入口が異なります。ここで説明したWindowsの「シート」タブが見当たらない場合は、同じ名前を探し続けず、利用環境の印刷設定を確認します。細かいシート別設定が必要ならデスクトップ版で開く方法があります。
3. 白黒・グレースケール・簡易印刷を選ぶ
| 設定 | 設定する場所 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 白黒印刷 | Excelのページ設定 | 塗りつぶしや強調が失われないか |
| グレースケール・モノクロ | プリンターのプロパティなど | 色の違いが濃淡で区別できるか |
| 簡易印刷 | Excelのページ設定 | 品質を落としてよい確認用出力か |
「簡易印刷」は白黒印刷と同じ意味ではありません。Microsoftは、プリンターが簡易印刷モードを持つ場合に、印刷品質を下げて速く出力するための設定として説明しています。資料の読みやすさを確認したい試し刷りで、常に同時にオンにする必要はありません。
Excel側とプリンター側を一度に変えると、どの設定で見た目が変わったか分からなくなります。比較するときは同じページを使い、一つの設定だけ変えます。黒インクやトナーの使用方法は機種・ドライバーにも依存するため、節約や消耗品の指定が目的ならメーカーの案内も確認してください。
4. 色がなくても表の意味が残るようにする
赤文字で「未処理」、青文字で「処理済み」を表している場合、色だけが消えると区別が難しくなります。状態を示す列に未処理・処理済みと文字で入れておけば、白黒でも意味が残ります。色を装飾として使い、重要な情報を文字や記号でも確認できる形にします。
赤字だけで負数を区別している数値欄では、マイナス記号や括弧が表示される形式を選ぶ方法があります。強調のために数値セルへ記号を直接付け足すと、文字列になって集計に影響することがあります。数値そのものを変えず、表示形式や別の注記列で補います。
塗りつぶしだけで表の区切りを作っている場合は、必要な罫線を明示します。シート上の薄い枠線は、既定では印刷されません。印刷用の罫線を設定するか、枠線を印刷する設定を選び、実際の紙で境界が分かることを確認します。
すべてを太字や太線にすると、強調したい項目が埋もれます。合計行や注意事項など必要な箇所に絞り、見出しと本文の違いを付けてください。
5. グラフと画像は試し刷りで確認する
複数の系列を色だけで区別しているグラフは、白黒になると似た濃さに見えることがあります。折れ線なら線種やマーカーの形、棒グラフならパターンや系列名のラベルを併用すると、色が使えなくても対応をたどれます。
例えば実績と予算の2本の線を、実線と破線に分け、凡例も同じ線種で表示します。両方とも灰色になっても、線の形と名前で区別できます。ただし、縮小印刷すると破線の間隔がつぶれることがあるため、出力する大きさで判断します。
写真やスクリーンショットは、文字の細さや背景との濃淡も確認します。白黒印刷を選べば必ず鮮明になるわけではありません。画像中の操作箇所が見えなくなるなら、元画像を読みやすくする、本文で操作名を補うなどの対応が必要です。
グラフだけを印刷する場合は、グラフを選択した状態で印刷対象を確認します。Microsoftの案内では、グラフのページ設定には「グラフ」タブ側の印刷品質設定があります。シート全体を出す手順と混同せず、プレビューで対象が合っているか確認してください。
6. カラーへ戻らない・出力が違うときの確認
カラー印刷へ戻すには、ページ設定の「シート」タブで白黒印刷を解除します。簡易印刷も有効なら、そのチェックを外します。さらにプリンターのプロパティで、カラーを選べる機種が選択され、モノクロに固定されていないか確認します。
画面ではカラーなのにプレビューが白黒なら、Excel側の設定と出力先を見直します。プレビューがカラーでも紙が白黒なら、プリンター側や組織の印刷設定を確認します。資料そのものの色を消してしまう前に、この順で切り分けてください。
PDFは、保存・エクスポートで作る場合と、仮想プリンターへ印刷する場合で経路が違います。紙への印刷設定と同じ結果になると決めつけず、作成したPDFを開いて各ページを確認します。PDFが読めることだけで実際のプリンターの出力まで確認できたことにはなりません。
7. 保存する設定と配布する出力を確認する
白黒用の設定を保存すると、次に使う人もその印刷設定を引き継ぐことがあります。カラーで使う元ファイルを残したい場合は、白黒用のコピーを作るか、作業後に設定を戻して保存します。複数シートを選択したままにしないことも確認してください。
最終確認は、ページ数、文字、罫線、合計や警告、グラフの系列の5点です。白黒という条件だけを満たしても、必要な意味が消えていれば配布には適しません。重要なページを1枚出力して確かめたうえで、全ページの印刷へ進みましょう。
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