会社スマホを新しい端末に交換する際、Intuneで管理されている業務アプリや認証情報を適切に引き継がなければ、業務が停止したりセキュリティポリシーに抵触する可能性があります。特に、端末の初期化や登録解除を誤ると、古い端末にデータが残ったり、新しい端末でアプリが使えなくなるなどのトラブルが発生しがちです。ここでは、利用者自身で確認できるポイントと管理者に依頼すべき処理を明確に分けながら、スムーズな引き継ぎ手順を解説します。事前に準備を整え、業務中断を最小限に抑えましょう。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: 会社の資産台帳(PC管理システム)やIntuneポータルサイト(https://portal.manage.microsoft.com)で現在の端末登録状態を確認してください。
- 切り分けの軸: 自分で可能な操作(バックアップ、ポータルサイトからのアプリ再インストール)と管理者しか実施できない操作(端末ワイプ、Intune登録解除、資産台帳更新)を区別して行動しましょう。
- 注意点: 古い端末を初期化せずに返却すると、会社のデータが漏洩するリスクがあります。必ず管理者の指示に従い、適切なワイプ手続きを実施してください。
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目次
1. 会社スマホ交換前に確認すべき3つのポイント
交換作業を始める前に、以下の3点を必ず確認してください。これらを怠ると、新しい端末で業務アプリが利用できなくなったり、古い端末に会社データが残ったままになる恐れがあります。
1-1. 資産台帳上の端末ステータス
会社の資産管理システム(例:ServiceNow、Asset Panda、自社管理台帳)で、現在のスマホが「使用中」であること、交換後は「返却予定」や「廃棄」にステータスが変更されることを確認してください。多くの企業では、管理者が台帳を更新しますが、利用者側でも自分の端末が正しく登録されているか確認しておくと、後々のトラブルを防げます。
1-2. Intuneポータルサイトでの端末登録状態
スマホのブラウザからIntuneポータルサイトにアクセスし、自分の端末が「登録済み」と表示されていることを確認します。もし「未登録」や「不明」と表示された場合は、管理者に連絡してから交換を進めてください。
1-3. 管理者に連絡するタイミング
以下の状況では、自分で作業を進めずにまず管理者へ連絡してください。
- 古い端末が紛失・盗難にあった場合(即座にリモートワイプが必要)
- 新しい端末のOSが会社のポリシーで許可されていないバージョン(例:Android 10未満)である場合
- 自分で端末の初期化(出荷時リセット)を実行してもよいか不明な場合
2. 自分でできる操作と管理者だけが実施できる操作の違い
交換手順を間違えないために、操作権限の境界を理解しておくことが重要です。以下の表で、代表的な操作の可否をまとめました。
| 操作内容 | 利用者自身で可能 | 管理者のみ実施可能 |
|---|---|---|
| 個人データ(写真、連絡先)のバックアップ | ○ | – |
| Intuneポータルサイトからの業務アプリインストール | ○ | – |
| 古い端末の出荷時リセット(個人責任での初期化) | △※ | 推奨 |
| Intuneからの端末登録解除(ワイプ) | × | ○ |
| 資産台帳の端末情報更新 | × | ○ |
| 古い端末のリモートワイプ(紛失時) | × | ○ |
※出荷時リセットは利用者自身でも実行できますが、Intune管理下の端末では、リセット後に古い端末がIntuneに「不明」として残る可能性があります。その場合、管理者が手動で登録を削除する必要が生じるため、基本的には管理者の指示に従ってワイプを依頼するほうが安全です。
3. 新しいスマホへの引き継ぎ手順(ステップバイステップ)
以下は標準的な手順です。会社のポリシーによって一部異なる場合があるため、不明点は管理者に確認してください。
- 古い端末の個人データをバックアップする
Googleアカウント(Android)またはiCloud(iOS)を使って、写真、連絡先、カレンダーなどをバックアップしてください。業務アプリのデータはIntuneで保護されているため、個人バックアップには含まれません。 - 新しい端末を初期セットアップする
新しいスマホを起動し、言語、Wi-Fi、アカウント(個人のGoogle/Apple ID)を設定します。この時点では会社のアプリはまだインストールしないでください。 - Intuneポータルサイトから会社アプリをインストールする
新しい端末のブラウザでポータルサイトにアクセスし、会社の資格情報(通常はAzure ADのユーザー名とパスワード)でサインインします。画面の指示に従って端末を登録すると、業務アプリが自動的にプッシュされるか、手動でインストールできるようになります。 - 業務アプリの動作を確認する
メール(Outlook)、カレンダー、Teams、VPNクライアントなど、使用するアプリを開いて正常に起動するか確認します。特に証明書や多要素認証が必要なアプリは、再認証が必要な場合があります。 - 古い端末の返却準備を管理者と相談する
新しい端末で業務が行えることを確認したら、管理者に連絡し、古い端末のワイプ(または出荷時リセット)を依頼します。自分でリセットする場合は、その前に必ず管理者の許可を得てください。
4. よくある失敗パターンと対処法
実際の現場で発生しやすいミスとその対処方法を紹介します。事前に知っておくことで、トラブルを回避できます。
4-1. 古い端末を初期化せずに返却した
この場合、会社のメールやファイルが端末に残ったままになります。返却前に、管理者がIntuneからリモートワイプを実行するか、利用者が出荷時リセットを行ってください。もし既に返却してしまった場合は、すぐに管理者に連絡し、該当端末のリモートワイプを依頼してください。
4-2. 新しい端末に業務アプリがインストールされない
考えられる原因はいくつかあります。まず、ポータルサイトで正しくサインインできているか確認します。次に、新しい端末がIntuneの対応OSバージョンであるかを調べてください。対応外のバージョン(例:Android Go、古いiOS)ではアプリが配信されません。また、会社のポリシーで許可されているアプリのみが表示されるため、管理者に必要なアプリが配信されているか問い合わせてください。
4-3. 認証情報が古い端末に残っている
OutlookやTeamsなどのアプリは、ログイン情報を端末にキャッシュします。古い端末を初期化せずに手放すと、第三者がその端末を取得した際に会社のデータにアクセスできる危険があります。必ず初期化またはワイプを実施してください。
5. 管理者に依頼すべきタイミングと伝えるべき情報
以下の状況では、自分で対応せずに管理者に連絡してください。また、その際に伝えるべき情報をまとめました。
- 端末の紛失・盗難
即座に管理者に連絡し、端末のシリアル番号(またはIMEI)を伝えてリモートワイプを依頼します。 - 新しい端末でアプリが正常に動作しない
管理者に、新しい端末の機種名、OSバージョン、Intuneポータルサイトに表示されるエラーコードを伝えてください。 - 古い端末の初期化を依頼する場合
以下の情報を管理者に共有してください。
・古い端末の資産番号(またはシリアル番号、IMEI)
・新しい端末の資産番号(またはシリアル番号)
・交換日時と交換理由(例:故障、買い替え)
これらの情報を事前に用意しておくことで、管理者の作業がスムーズになり、結果としてあなたの待ち時間も短縮されます。
6. 交換後の確認チェックリスト
新しいスマホで業務を開始する前に、以下の項目をチェックしてください。1つでも未完了の項目があれば、管理者に相談しましょう。
- Outlookで会社のメールが送受信できるか確認する
- Teams(または他のチャットツール)にサインインし、メッセージの送受信ができるか確認する
- カレンダー(予定表)が同期され、新しい予定を作成できるか確認する
- VPN接続が必要な場合、正しく接続できるか確認する
- 業務で必要なファイル共有アプリ(OneDriveなど)にアクセスできるか確認する
- 多要素認証(Microsoft Authenticatorなど)が新しい端末に設定されているか確認する
- 古い端末がIntune管理画面から削除されたか(管理者に確認)
7. まとめ
会社スマホの交換時には、自分でできる操作と管理者にしかできない操作を明確に区別し、安全かつ効率的に引き継ぎを進めることが大切です。事前に資産台帳とIntuneポータルサイトの状態を確認し、古い端末のデータを確実に消去した上で新しい端末を運用してください。不明な点やトラブルが発生した際は、早めに管理者へ連絡することで、業務停止期間を最小限に抑えられます。適切な手順を守り、セキュアな状態で新しい端末を活用しましょう。
超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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