Teamsの会議で文字起こし機能が使えず、困っている方は少なくありません。文字起こしが有効にならない原因は、多くの場合、割り当てられたライセンスまたは会議ポリシーの設定にあります。本記事では、自分で確認できるポイントと、管理者に依頼すべき内容を順を追って解説します。これにより、問題の所在を切り分け、迅速に解決へ導くことを目指します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: Teamsクライアントの会議中の「その他」メニューにある文字起こし開始ボタンが押せるかどうか。押せなければ、まずは自分のライセンスと会議ポリシーを疑ってください。
- 切り分けの軸: 端末側(アプリバージョン、OS)の問題か、アカウント側(ライセンス、ポリシー)の問題か。文字起こしが他のユーザーには使えるなら、ほぼアカウント設定が原因です。
- 注意点: 会議ポリシーの変更は管理者のみが行えます。一般ユーザーが勝手に変更しようとせず、IT部門に適切に依頼してください。
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目次
文字起こし機能の概要と必要要件
Teamsの会議文字起こし(ライブ文字起こし)は、会議中の発言をリアルタイムでテキスト化する機能です。この機能を利用するには、いくつかの前提条件を満たす必要があります。まず、組織がサポート対象のライセンスを購入していること。次に、会議ポリシーで文字起こしが許可されていること。そして、会議の主催者または参加者が手動で文字起こしを開始することです。なお、文字起こしは会議の録画と連動しており、録画を停止すると文字起こしも終了します。
対応ライセンスの表
以下の表は、主要なMicrosoft 365プランにおける文字起こしの対応状況です。該当するライセンスが割り当てられているか、まず確認してください。
| プラン | ライブ文字起こし | 文字起こしの保存・ダウンロード |
|---|---|---|
| Microsoft 365 Business Basic | × | × |
| Microsoft 365 Business Standard | × | × |
| Microsoft 365 Business Premium | × | × |
| Microsoft 365 E3 | ×(Teams Premium アドオンで有効) | ×(同上) |
| Microsoft 365 E5 | ○ | ○ |
| Microsoft 365 E5 with Audio Conferencing | ○ | ○ |
| Teams Premium スタンドアロン | ○ | ○ |
なお、2024年以降、Microsoftはライブ文字起こしを会議録画の機能の一部として位置付けており、録画が有効であれば文字起こしも利用できる場合があります。ただし、保存された文字起こし(.vttファイル)のダウンロードには追加のライセンスが必要なケースもあるため、注意が必要です。
原因1:ライセンス不足
文字起こしが使えない最も多い原因は、ユーザーに適切なライセンスが割り当てられていないことです。上記の表の通り、E5またはTeams Premiumが必須です。E3でもTeams Premiumをアドオンすれば利用可能になりますが、多くの企業ではE3しか付与していないケースが散見されます。
自分のライセンスを確認する手順
- Teamsクライアントの右上にある自分のアイコンをクリックし、「設定」→「アカウント」を開きます。
- 「組織」の下に表示されているサブスクリプションの一覧を確認します。「Microsoft 365 E5」または「Teams Premium」と書かれているか確認してください。
- 該当するライセンスがない場合は、IT部門に問い合わせて割り当てを依頼します。
- 自分でライセンスを購入・変更することはできないため、必ず管理者に連絡してください。
- 管理者がポータルから割り当てを変更した後、Teamsを再起動すると反映されます。
失敗パターン:ライセンスがあっても使えない場合
ライセンスが正しく割り当てられているにもかかわらず、文字起こしが開始できないケースがあります。この場合、次に説明する会議ポリシーが原因であることがほとんどです。また、ライセンスの反映に時間がかかる場合もあるため、割り当て直後にすぐ使えない場合は、数時間待ってから再試行してください。
原因2:会議ポリシーの設定
会議ポリシーは、Teams管理センターで管理者が設定するルールです。ここで「文字起こしを許可する」が有効になっていなければ、ユーザーが文字起こしを開始することはできません。この設定は、組織全体の既定ポリシー(Global)または特定のユーザーグループに割り当てられたポリシーで制御されます。
管理者が確認・変更すべき手順
一般ユーザーは以下の操作はできません。IT担当者に依頼する際の参考手順として記載します。
- Teams管理センター(https://admin.teams.microsoft.com)に管理者アカウントでログインします。
- 左メニューから「会議」→「会議ポリシー」を選択します。
- 該当のポリシー(通常はGlobal)をクリックして編集画面を開きます。
- 「音声とビデオ」セクションまでスクロールし、「会議の文字起こしを許可する」を「オン」に設定します。
- 「保存」ボタンをクリックして反映します。設定が反映されるまで最大1時間かかる場合があります。
- 必要に応じて、特定のユーザーにカスタムポリシーを割り当てることもできます。
よくある設定ミスと注意点
「会議の文字起こしを許可する」がオフになっていることに加え、「会議の録画を許可する」も関連しています。文字起こしは録画を開始しないと有効にできないため、録画設定も確認してください。また、会議ポリシーはユーザーごとに異なるポリシーが適用されている可能性があります。管理者は、影響を受けるユーザーがどのポリシーに割り当てられているか確認しましょう。
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原因3:管理者による無効化や制限
組織全体の設定で、文字起こし機能が完全に無効化されている場合があります。これは、Teams管理センターの「テナント全体の設定」または「会議設定」で制御されています。
テナントレベルの設定確認
管理者は、Teams管理センターの「会議」→「会議設定」で、「文字起こしを許可する」が有効になっているか確認してください。ここでオフになっていると、すべての会議で文字起こしが無効になります。また、Azure ADの条件付きアクセスポリシーなどでTeamsの機能が制限されていないかも確認点です。
他の制限要因
- 会議の種類: チャネル会議と通常の会議で動作が異なる場合があります。チャネル会議ではデフォルトで文字起こしが有効になっている場合もあるため、まずは通常のスケジュール会議で試してみてください。
- 外部ユーザーの参加: 外部テナントのユーザーが参加する会議では、両テナントのポリシーが影響するため、文字起こしが使えないことがあります。
- クライアントのバージョン: 古いバージョンのTeamsでは文字起こしがサポートされていません。最新版にアップデートしてください。
その他のトラブルシューティング
上記の原因を確認しても解決しない場合、以下の点をチェックしましょう。
- 地域と言語: 文字起こしは一部の言語のみサポートされています。日本語はサポート対象ですが、会議の言語設定が日本語以外になっていないか確認してください。会議オプションで「会議の文字起こし言語」を日本語に設定します。
- ブラウザ vs アプリ: Teams Web版では文字起こしが利用できない場合があります。必ずデスクトップアプリを使用してください。
- 会議の役割: 文字起こしを開始できるのは、会議の主催者と発表者(プレゼンター)のみです。参加者(出席者)は開始できません。自身の役割を確認し、必要な場合は主催者に依頼してください。
よくある質問
Q: 文字起こしを開始するボタンがグレーアウトしています。
A: ライセンス不足か会議ポリシーで無効になっている可能性が高いです。まずは自分のライセンスを確認し、管理者にポリシー設定を依頼してください。
Q: 文字起こしは自動で開始されませんか?
A: いいえ、手動で開始する必要があります。会議中の「その他」メニュー(…)から「文字起こしを開始」を選択してください。自動開始を設定するには、会議ポリシーで「文字起こしを自動的に開始する」を有効にする必要があります(Teams Premiumで対応)。
Q: 文字起こしの内容はどこに保存されますか?
A: 文字起こしは会議の録画と共にOneDriveまたはSharePointに保存されます(会議の種類による)。文字起こしファイル(.vtt)は会議の録画ページからダウンロードできます。
Q: 文字起こしの精度が悪いのですが改善できますか?
A: マイクの品質や発音、話速、背景雑音に影響されます。また、専門用語や固有名詞を登録するには、Teams Premiumの「カスタム文字起こし」機能が必要です。
まとめ
Teamsの会議文字起こしが使えない場合は、まず自分のライセンスがE5またはTeams Premiumであることを確認してください。次に、管理者に会議ポリシーで文字起こしが許可されているか問い合わせましょう。それでも解決しない場合は、テナント全体の設定やクライアントのバージョン、会議の役割などを総合的にチェックします。問題の切り分けを丁寧に行うことで、無駄な工数を減らし、必要な機能を迅速に利用できるようになります。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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