チラシのQRコードは、Wordへ置いた時点では完成ではありません。リンク先が合っていること、周囲の余白が残っていること、配る紙の大きさで読み取れることまで確認します。
Windowsのデスクトップ版Wordには、追加アドインなしでQRコードを作るDISPLAYBARCODEフィールドがあります。保存したQR画像を挿入する方法も使えます。ここでは一つの案内先を載せるチラシを例に、作成から試し刷りまで進めます。
ADVERTISEMENT
1. 配布する相手が開けるURLを用意する
【要点】QRコードが読み取れても、リンク先を開けなければ案内になりません。読者が利用する状態で目的のページへ進めるかを確認します。
イベントの申込ページなら、編集用URLや自分だけが閲覧できる画面を入れないようにします。サインインが必要なページを案内する場合は、その条件をチラシにも書いてください。公開用のURLをブラウザーで開き、ページ名と受付期間を確認してからコードにします。
短縮URLは文字を減らす方法の一つですが、転送サービスの継続や期限にも依存します。短くすることだけを目的に別サービスへ置き換えず、配布期間中に使える案内先を選びます。紙にはページ名や問い合わせ先も添えると、コードを読めない人にも内容を伝えられます。
2. Windows版WordでQRコードを作る
Microsoftが案内するDISPLAYBARCODEはWindowsのデスクトップ版Word向けです。Mac、Web版、スマートフォンでも同じ作成手順が使えると考えず、必要なら次節の画像方式を選んでください。
- コードを入れる位置へカーソルを置き、Ctrl+F9でフィールドの中かっこを作ります。
- 中に
DISPLAYBARCODE "https://example.com/" QRと入力します。URLは実際の案内先へ置き換えます。 - フィールドを右クリックし、コードと結果の表示を切り替えてQRコードを確認します。
- URLを書き換えたときはフィールドを更新し、読み取り結果も確認します。
中かっこをキーボードで普通の文字として入力しただけでは、フィールドになりません。コードが文字のまま出るときは、作成方法と表示状態を確かめます。上のexample.comは入力形式を示す例なので、そのまま配布物に使わないでください。
大きさを調整する場合は、フィールドの拡大率を指定する\sスイッチも使えます。例えば\s 150は150%という指定で、150mmではありません。変更後は余白も含めて印刷結果を確認します。
3. 保存したQR画像を挿入する
画像方式では、利用条件を確認した作成ツールでQRコードを作り、PNGなどの画像として保存します。ブラウザーの画面を小さく撮影したものではなく、保存用の画像を使ってください。外部サービスへ入力する場合は、非公開のURLや情報を送ってよいかも確認します。
- QR画像を保存し、ファイル名で案内先を区別します。
- Wordの「挿入」→「画像」から保存した画像を選びます。
- 縦横比を保ったまま大きさを調整します。
- 文章と一緒に動かす配置なら「行内」を使い、印刷プレビューで位置を確かめます。
自由な位置に置くため「前面」を選んでも、文字との重なりや移動をすべて防げるわけではありません。コードの上に文字や装飾が重ならない配置を選びます。画像の外側の白い部分は、不要な枠と思ってトリミングしないでください。
画像方式では、本文のURLを書き換えても画像の中身は更新されません。案内先を変えたらコードを作り直し、古い画像を差し替えてから読み取りを確認します。
4. 四辺の余白と印刷サイズを確保する
通常のQRコードでは、上下左右にそれぞれ4セル分以上の、何も印刷しない余白が必要です。セルは白黒の小さな四角一つで、プリンターの1ドットや画像の1ピクセルと同じ単位ではありません。コード本体を小さくすると、セルも余白も小さくなります。
例えば本体が21セル四方、1セルを0.5mmで印刷する場合、本体は10.5mm、片側の余白は2mmです。四辺を含む一辺は、(21+4+4)×0.5=14.5mmになります。これは寸法の計算例で、すべてのURLをこのセル数で収められるという意味でも、スマートフォンで読める最低寸法の保証でもありません。
必要な大きさはコードに入れる情報量、印刷の細かさ、読み取り機器によって変わります。「300dpi以上なら必ず読める」とは判断できません。白地に黒を基本にし、写真を背景に重ねたり、装飾で角を削ったりせず、まず十分な大きさを確保します。

5. PDFと試し刷りで読み取り結果を照合する
- 配布用と同じ用紙サイズでPDFを作り、コードと白い余白が欠けていないか確認します。
- 本番のプリンターと用紙を使い、予定の倍率で一枚印刷します。
- スマートフォンで紙のコードを読み取り、表示されたURLを確認します。
- 目的のページを開き、必要な操作まで進めることを確認します。
画面上では読めても、紙では縮小やにじみによって読めないことがあります。読み取れないときは、余白、印刷サイズ、線の欠け、背景との明暗差を一つずつ見ます。白い筋が入る場合も、直ちにWordの圧縮やプリンターの故障と断定せず、元画像・PDF・印刷物を比べてください。
誤り訂正があるから一部を隠してよい、とは考えないでください。コードの上へロゴを置くより、ロゴとコードを離した状態で必要な情報を確実に伝えることを優先します。
6. 作成方法と更新時の確認を使い分ける
| 方法 | 向いている使い方 | 更新時にすること |
|---|---|---|
| DISPLAYBARCODE | Windows版Word内で一つのコードを作る | フィールドのURLを変更・更新し、結果を読む |
| 保存した画像 | 画像を挿入できる環境で配置する | コードを再生成して差し替え、結果を読む |
特定の形式を選ぶだけで読み取り品質が最高になるわけではありません。画像の画質、配置、余白、印刷サイズが合っていることを確かめます。配布前には、チラシに書いた案内とQRコードの行き先が一致しているかをもう一度確認してください。
超解決 Excel・Word研究班
企業のDX支援や業務効率化を専門とする技術者チーム。20年以上のExcel・Word運用改善実績に基づき、不具合の根本原因と最短の解決策を監修しています。ExcelとWordを使った「やりたいこと」「困っていること」「より便利な使い方」をクライアントの視点で丁寧に提供します。
Office・仕事術の人気記事ランキング
- 【Excel】オートフィル(右下の+)が効かない!ドラッグできない時のオプション有効化設定
- 【Outlook】添付ファイルが「Winmail.dat」に化ける!受信側が困らない送信設定
- 【Outlook】祝日が表示されない・重複する時の対処|追加方法と対象年の確認
- 【Excel】COUNTAでセルの個数を数える方法|空文字・空白・COUNTとの違い
- 【Word】差し込み印刷の金額にカンマを付ける方法|小数・0・空欄の確認
- 保存せずに閉じたExcel・Wordを復元する方法|自動回復・未保存ファイル・履歴の確認
- 【Word】校閲機能の基本!赤字(変更履歴)とコメントで修正を見える化する
- 【PDF】PDFに入力した文字の「フォント・サイズ・色」を変更するプロパティ設定
- 【Outlook】受信メールを自動で別アカウントへ転送するルール設定手順
- 【Outlook】メール送信時にエラーになる「送信不能」の原因切り分け
