FedExを名乗る「Complete Information is required」というメールで、通関のために添付ファイルを確認するよう求められていませんか。実際の輸入手続きでも追加情報が必要になることはありますが、その事情を利用して、見知らぬ圧縮ファイルを開かせようとする通知にも注意が必要です。
ここでは「FedEx Express AWB#」で始まる不審なメールの本文を読み解き、正規の通関連絡と照合する方法を説明します。RARファイルを解凍して真偽を確かめる必要はありません。
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通関の追加情報を求めるメールの実例
件名は「FedEx Express AWB#_[番号]** – Complete Information is required」です。「航空貨物運送状の番号」「完全な情報が必要」という言葉を使い、配送手続きが止まっているように見せています。件名の番号、宛先、URLは安全のため置き換えたうえで、本文を掲載します。
ATTN: CONSIGNEE;
Dear [受信者のメールアドレス]
Please kindly be informed that your shipment with the above-mentioned tracking number requires further information for Customs clearance purposes.
Please refer to the attachment for details, if not clarified please contact our local office near you.
Thank you.
Best Regards,
Federal Express Brokerage Sdn Bhd
Terms & Conditions | Privacy system
Shipment status may also be obtained from our Internet site under
hxxp://track[.]FedEx-usa[.]com
or Globally under
hxxp://www[.]FedEx[.]com/track
Please do not reply to this email. This is an automated application used only for sending proactive notifications
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前半の意味は「記載した追跡番号の荷物について、通関のため追加情報が必要です。詳細は添付を参照し、不明点は近くの事務所に連絡してください」です。メールには「AWB_documents.rar」という名前のRAR圧縮ファイルが添付されています。
添付名に「AWB」や「documents」があっても、中身が正式な運送書類という保証にはなりません。「AWB」は航空貨物運送状を指す言葉ですが、ファイル名は送信者が自由に付けられます。
本文と添付名から分かる不自然な点
必要な情報を具体的に説明せず、添付を開かせる
メールは通関に追加情報が必要だと述べる一方、本文だけでは品名、数量、価格、輸入者情報などの何が不足しているのか分かりません。確認の入口を添付ファイルに置いています。
正規の通関書類にも添付があるため、「添付があるから偽物」とは限りません。ただ、依頼した覚えのない相手から圧縮ファイルが届き、業務上の支障を示して開くよう促されているなら、まず発注担当者や運送会社へ別経路で照合するべきです。FedEx日本の注意喚起でも、配達案内を装って添付を開かせる不正メールが案内されています。
追跡リンクに、FedEx公式とは別のドメインが混じる
本文にはtrack[.]fedex-usa[.]comとwww[.]fedex[.]comの2種類の文字列が登場します。前者の登録ドメインはfedex-usa[.]comであり、fedex.comのサブドメインではありません。
「fedex」という文字が含まれるだけでは公式サイトとは判断できません。本物のURLを一緒に載せていても、同じメールにある別のリンクや添付の安全性まで証明されるわけではありません。メール全体を一括して信用せず、実際に利用する入口を選び直してください。
FedExの通知なのに「ProView」が登場する
末尾には、ProViewで通知を受け取る設定になっているため送信した、という説明があります。ProViewはDHLが提供している貨物状況の通知サービスです。FedExを名乗る本文に別会社のサービス名が混じっている点は、文面のつぎはぎを疑う手掛かりになります。
会社名の署名やプライバシー表記があると、本文の細かい食い違いを見落としがちです。今回は差出人の表示名が「FedEx Express」でも、表示メールアドレスのドメインはfrancours[.]comとなっています。ドメインの文字列から実際の送信者や、そのドメインの所有者による関与まで決めつけず、正規の依頼として扱わないことを優先します。
正規の通関依頼かを確認する順番
- 通販なら購入先の注文履歴、会社の輸入なら発注書・出荷案内で、FedExが輸送している荷物か確かめます。
- 購入先または発送担当者から得た航空貨物運送状番号を控えます。不審メールに書かれた番号だけを根拠にしません。
- FedEx日本の公式サイトを開き、追跡画面で確認します。
- 通関保留や情報不足がある場合は、公式カスタマーサポートから、必要な書類と提出先を確認します。
本当に不足書類がある場合は、確認できた提出方法で対応してください。不審メールを避けることと、正規の通関手続きを放置することは別です。FedExの通関サービスセンターには輸入手続きの問い合わせ案内があります。
担当者に確認するときは「このメールは本物ですか」だけでなく、「この番号の貨物で、どの情報が不足していますか」「この添付名で案内しましたか」と具体的に尋ねると照合しやすくなります。社内担当者にはメールを一般チャットへ広く転送するのではなく、所定の報告方法で共有します。
この不審メールのRAR添付を保存・解凍・実行したときの対処
以下は、FedExを名乗る今回のメールに添付された「AWB_documents.rar」を扱ってしまった場合の対応です。FedExの公式窓口で確認した正規の通関書類について、一律に危険だと判断する説明ではありません。受信だけ、保存、解凍、中身の実行を分けて、該当する状態を確認してください。
| 現在の状態 | 対応 |
|---|---|
| 受信しただけ | 添付も本文のリンクも開かず、発注の有無を照合します。 |
| RARを保存しただけ | 解凍せず、会社の端末ならファイル名と保存先を管理者に伝えます。 |
| 解凍したが中身は開いていない | 中身のファイルを開かず相談します。拡張子や見た目だけで安全とは判断しません。 |
| 中身を開いた・実行を許可した | 業務端末のネットワーク接続を切り、情報システム担当者に直ちに報告します。実行時刻や画面の指示を伝えます。 |
この添付の名称だけで、特定のウイルス名や感染の有無は決まりません。一方、「何も起きなかったから安全」とも判断できません。実行した場合は、見た目に変化がなくても端末の確認が必要です。
メールやファイルを消してしまうと調査しにくくなる場合があります。仕事の端末では勝手に初期化せず、証拠の保管や削除を担当者の指示に合わせてください。受信しただけなら、感染したと決めつけて全アカウントのパスワードを慌てて変更する必要はありません。
よくある質問
送り状番号が長く具体的なら信用できますか?
数字の長さや「AWB」という表記は、メールの真正性を証明しません。注文側の資料と照合してください。番号が一致しても、不審メールの添付を開く必要はなく、運送会社が確認した提出先を利用できます。
配信解除のリンクだけ押してもよいですか?
身に覚えのない不審メールでは、配信解除も押さないでください。この例では末尾に「URLは1日だけ有効」という説明がありますが、解除を急ぐ必要はありません。メールソフト側の迷惑メール処理を使います。
検査のためにオンラインサービスへ添付を送るべきですか?
会社の情報や個人情報が含まれる可能性がある添付は、無断で外部の検査サイトへアップロードしないでください。社内のセキュリティ担当者に渡す経路を確認します。拡張子を変えたり、PDFに見える名前だからと開いたりする確認も避けます。
まとめ:「通関に必要」と言われても添付から始めない
このFedEx風メールは、追加情報の要求、RAR添付、別ドメインの追跡URL、DHLのProViewへの言及を組み合わせています。貨物の照合を購入先とFedEx公式窓口で先に行えば、不審ファイルに触れずに必要な手続きを確認できます。
別の書類確認メールも届いている場合は、DocuSignの署名依頼・領収書を装う通知の確認方法も参考になります。
超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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