Wordで封筒へ差出人を印刷するときは、先に「どの面へ、どの向きで書くか」を決めます。Wordの封筒機能にある差出人欄へ入力しただけでは、日本の縦書き封筒の裏面へ自動的に配置されるわけではありません。
国内向けの封筒では日本郵便の表書き・裏書きの例を参考にし、印刷できる面や給紙方法は使用機種で確認します。ここではWindowsのデスクトップ版Wordで、表面の差出人欄を使う場合と、裏面用の文書を作る場合を分けて説明します。
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1. 国内の裏書きと、国際郵便の表面配置を区別する
【要点】「洋形封筒だから差出人は必ず表面左上」という決まりではありません。封筒の形だけでなく、国内宛てか海外宛てか、縦書きか横書きか、会社の既定様式があるかで配置を選びます。
日本郵便の国内向けの書き方では、横書きの差出人住所・氏名は裏面の下部3分の1に収める例が案内されています。縦書きの裏書きには2通りの例があり、表の宛名より小さめに書くことが勧められています。「裏面左側以外は誤り」と一つの位置だけを強制しないでください。
国際郵便のあて名記入例では、表面の差出人と受取人の位置関係が示されています。国内の縦書きの慣習をそのまま海外宛てへ当てはめず、日本郵便の国際郵便の記入案内で確認します。国名や郵便番号も、送り先に応じた書き方が必要です。
すでに社名や住所が印刷された封筒なら、Wordから同じ情報を重ねて印刷しないようにします。移転前の住所が印刷されている場合は、Word側の差出人を変えるだけでは古い表示は消えません。封筒に残る情報も含めて、相手が返信先を判断できる状態にします。
2. Wordの封筒機能で表面の差出人を設定する
- 「差し込み文書」→「封筒」を開きます。
- 「宛先」と「差出人」を入力します。差出人に以前の住所が出る場合は、今回使う内容へ直します。
- 差出人を載せる場合は、「差出人を印刷しない」に相当するチェックが外れていることを確認します。
- 「オプション」で、実際の封筒に合うサイズと印刷方法を確認します。
- 「文書に追加」で保存して再利用するか、設定を確かめて1枚試し刷りします。
宛先と差出人は、氏名、会社名、部署、住所の組み合わせを取り違えないように確認します。差出人の文字は宛名より控えめにしつつ、読み取れる大きさを保ちます。9ptや10ptなどを全封筒の正解とせず、行数と印字結果で決めてください。
位置を変える場合は、封筒オプションの差出人の位置や、文書に追加された配置を確認します。数字だけを変える前に、どこを基準にした距離なのかを見ます。用紙端へ寄せすぎると、Word上では見えていてもプリンターの印刷領域から外れます。
毎回使う住所は、Windows版では「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」の「全般」にある郵送先住所の欄へ登録できます。ただし、登録した住所が作成済みの封筒文書に自動的に反映されるとは考えません。保存済みの文書を再利用するときも、表示されている差出人を読み直します。
差出人を裏面だけに載せる設計なら、表面の封筒機能では差出人を印刷しない設定にします。表面の入力欄を空にすることと、住所情報を今後も使うために保存することは別に扱えます。
3. 裏面用の文書を作り、継ぎ目とふたを避けて配置する
裏面に印刷できるかは、機種と封筒の種類で確認します。対応が確認できた場合は、裏面用の文書を別に作ると、表面だけを印刷する場合との取り違えを減らせます。Wordの用紙サイズは実物に合わせ、サイズ一覧にない場合も、プリンターで対応する寸法の範囲内で設定します。
- 裏面用の文書で「挿入」→「テキストボックス」を選びます。
- 縦書き・横書きの目的に合うボックスを作り、差出人の郵便番号、住所、氏名や会社名を入力します。
- 図形の塗りつぶしと枠線を「なし」にします。
- 文字列の折り返しとレイアウトの詳細設定を確認し、ページを基準に位置を指定します。
- 封筒のふた、折り目、継ぎ目、印刷できない領域へ重ならないか確認します。
横書きなら裏面下部へまとめる例を参考にできますが、具体的な上端・左端からの距離は手持ちの封筒で決めます。「ふた幅の30mmを足せばよい」といった共通の補正値はありません。ふたを開くか閉じるかも機種の給紙方法に従います。
縦書きの住所では、数字やハイフンがどの向きになるかを確認します。郵便番号は横書きの別ボックスにする方法もあります。7桁全体へ縦中横を一括適用すると窮屈になることがあるため、数字をすべて同じ操作で処理せず、用途に合った並びにします。
表面と裏面を同じWordファイルに保存することもできますが、2ページ作っただけで、プリンターが封筒の表裏へ正しく印刷してくれるわけではありません。印刷対象のページと給紙の手順は、別に管理します。

4. 裏返し方と回転を決めつけず、機種の手順で試す
封筒の印刷面を上にするか下にするかは、給紙口と機種によって異なります。Wordの印刷オプションはドライバーから渡される給紙情報を使いますが、実物のセット方法も機種別の説明書で照合します。
例えばキヤノンTS5400 seriesでは、封筒は後トレイから給紙し、長形と洋形でふたの扱いが異なります。角形封筒など使用できない種類も案内されています。「Wordにサイズがあるから印刷機でも使える」と判断しないでください。
裏面の再給紙や両面印刷についても、使用機種が認める方法を確認します。一般の用紙で両面印刷できることは、封筒でも同じようにできる根拠にはなりません。裏面印刷が対応していない場合は、裏書きを手書きにする、対応機種や印刷サービスを使うなど、別の方法を選びます。
上下逆に印刷されたら、いきなりWordとドライバーの両方で180度回転を変えず、現在のセット方向と設定を照合します。封筒の種類に合わせて自動回転する機種もあります。1か所ずつ変更し、対応する封筒1枚で結果を確かめます。
位置の確認では、差出人だけでなく宛名側へ裏写りや汚れが出ていないか、封筒が傷んでいないかも見ます。問題があれば枚数を増やさず、用紙と機種の対応を再確認します。
5. 印刷前に差出人の内容と出力範囲を確認する
| 確認するもの | 見落としやすい点 |
|---|---|
| 住所・名称 | 移転前の住所、旧部署名、個人用と会社用の取り違え |
| 配置する面 | 表面の差出人欄と裏面用の情報が重複していないか |
| 文字の収まり | 長い建物名や会社名がボックスから欠けていないか |
| 印刷設定 | 対象ページ、封筒サイズ、給紙口、倍率、回転 |
「差出人を印刷しない」は封筒機能の差出人欄を省くための設定です。別に作ったテキストボックスの差出人まで消す設定ではありません。表面に不要な文字が残る場合は、どの部品に入っているのか確認します。
反対に、画面でも差出人が見えない場合は、非表示の設定だけでなく、テキストボックスの位置や文字色を確認します。プレビューで読めるのに紙で欠けるなら、機種の印刷領域を調べます。枠の高さ不足と用紙端の制約を分けて対処してください。
完成した設定は、封筒の製品名と使用機種が分かるファイル名で保存すると再利用しやすくなります。封筒や給紙口を変えたときは、前の配置が合うか1枚確認してからまとめて印刷します。
6. まとめ:住所の書き方と印刷方法を分けて決める
差出人の配置は、国内・海外、縦書き・横書きの用途に合わせて決めます。Wordの封筒機能で表面へ入れる場合と、裏面用の文書を作る場合を区別し、実際の給紙は機種の対応範囲で行います。
日本郵便の封筒の表書き・裏書き、国際郵便のあて名記入方法、Wordの封筒作成手順を確認し、使う封筒とプリンターに合った配置を保存しましょう。
超解決 Excel・Word研究班
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