クラウドストレージとは、サービス側の保存領域へ、インターネットなどを通じてファイルを保存・利用する仕組みです。権限のあるアカウントでアクセスすれば、別の端末から開いたり、他の人と共有したりできます。

ただし、PCの画面にファイル名が見えていても、中身がそのPCに保存されているとは限りません。クラウド上にあること、端末にもあること、復元用のバックアップがあることは別の状態です。保存先と、実際に使える条件を分けて確認しましょう。

【要点】ファイルの保存状態を分けて確認する
  • クラウドストレージは、サービス側の保存場所を利用する仕組みです。
  • ローカル保存されたファイルでも、同期対象なら変更がクラウドへ反映される場合があります。
  • 共有範囲、オフラインでの利用、復元できる条件を確認しましょう。

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クラウドストレージは何に使う?

例えば、自宅のPCで作成した資料を、外出先の端末から開くために使えます。ほかにも、チーム内で同じファイルを共有し、許可された相手が更新する用途があります。Googleドライブでは、ファイルのアップロード、整理、作成や共有などの機能が案内されています。[1]

サービスへファイルを送ることをアップロード、サービスから端末へ取得することをダウンロードと呼びます。ただし、同期アプリを利用する場合は、これらの処理が作業の裏側で行われることもあります。ファイルを編集して保存したことと、サービス側まで変更が届いたことは区別する必要があります。

この端末資料を保存・更新
サービス側アカウントと権限で利用
別の端末アクセスして開く
複数端末から保存した資料を利用する例。全端末へ全ファイルの中身が自動保存されるとは限りません。

使える保存容量、ファイルの種類やサイズ、共有・履歴などの条件はサービスや契約によって異なります。容量だけを比較して選ぶのではなく、自分の端末や共同作業の方法が対応しているかも確認しましょう。仕事のデータでは、会社が認めるサービスとアカウントを使いましょう。

ローカル保存とクラウド保存はどこが違う?

ここでいうローカル保存は、PCやスマートフォンなどの端末内へ、ファイルを保存することです。クラウド保存はサービス側への保存を指します。ただし、2つは必ずどちらか一方になるわけではありません。クラウド上のファイルの中身を、端末にも保存して利用する場合があります。

同じように見えるファイルの保存状態
状態端末内の中身注意点
クラウドのオンラインのみ開くときなどに取得する通信なしでは使えない場合がある
クラウドと端末へ保存し同期端末にもある編集や削除が共有先へ届く場合がある
同期対象外の端末内コピー端末内に保存する元のファイルと自動で同じ状態になるとは限らない

例えば、エクスプローラーに表示される同期フォルダーは、PCだけの独立した保存先とは限りません。逆に、クラウドから取り出して別の場所へ置いたコピーは、元の共有ファイルとは別の内容になっていく場合があります。ファイル名だけで同じ資料と判断せず、保存場所と同期対象を確かめましょう。

OneDriveのファイルオンデマンドには、オンラインのみ、端末に保存された状態、常に端末へ保持する状態などがあります。オンラインのみのファイルは、名前が見えていても、通信がないと開けません。出張前などには、必要な資料が端末に保存され、開ける状態かを事前に確認しましょう。[2]

端末内のコピーでも、同期対象なら削除がクラウド側へ反映される場合があります。PCの容量を増やすために、同期フォルダーのファイルをまとめて削除しないよう注意しましょう。容量を空ける方法と、ファイルそのものを消す方法を区別して選びましょう。

クラウドに保存すると、誰でも見られる?

クラウドに保存することと、不特定の相手へ公開することは同じではありません。誰が開けるかは、アカウントや共有設定などの条件で決まります。保存した場所がサービス側だから公開、端末内だから安全、と単純に分けないよう注意しましょう。

共有するときは、相手のアカウントと、相手に許可する操作を確認しましょう。Googleドライブでは閲覧・コメント・編集などを選ぶ仕組みがあり、仕事用や学校用のアカウントでは外部共有の制限もあります。[3]

例えば、完成版の資料を読む相手と、資料の数値を更新する担当者では、必要な操作が異なります。また、リンクを知っている人に利用を認める設定と、特定のアカウントだけに利用を認める設定は、公開範囲が違います。URLを送る前に、意図した範囲になっているかを確認しましょう。

会社のファイルを個人用クラウドへ置いてから共有する方法は、会社が認める運用とは限りません。正しい保存先が分からない場合は、担当者へ確認しましょう。共有先にアクセスできないという理由だけで、別のサービスへ無断で移すことは避けましょう。

クラウドにあればバックアップは不要?

クラウドに保存してあるファイルは、端末が故障した場合にも、別の端末から利用できる可能性があります。しかし、アカウントへアクセスできなくなった場合や、削除・上書きが同期先へ反映された場合は、必要な内容を取り出せるとは限りません。

ごみ箱やバージョン履歴が備わっている場合も、対象、保存期間、操作できる権限などの条件があります。Googleドライブでは、Google形式の文書とPDF・画像などで履歴の扱いが異なります。同じ保存サービスの中でも、すべての形式へ同じ復元条件を当てはめないよう注意しましょう。[4]

必要なのは、「クラウドかどうか」だけでなく、「どの出来事から、どの状態へ戻したいか」を決めることです。PCの故障に備えたいのか、上書き前の版を残したいのかに応じて、履歴やバックアップの条件を確認しましょう。

バックアップを別に用意する場合も、会社が許可する保存先と方法に従いましょう。個人用サービスや私物の記録媒体へコピーして、情報の管理範囲を広げてしまわないよう注意しましょう。

保存・共有・持ち出しの前に確認すること

クラウドストレージを使うときは、画面にファイル名が表示されることだけを完了の基準にしないようにしましょう。保存先、反映の完了、利用する端末、共有範囲を順に確認すると、作業の状態を把握しやすくなります。

  1. 保存先のサービスとアカウントを確認しましょう。仕事用と個人用の同名フォルダーを取り違えないよう注意しましょう。
  2. 保存やアップロード、同期が完了しているかを確認しましょう。エラーや容量不足の表示がある場合は、未反映の内容がないかを確かめましょう。
  3. 通信なしで使う資料は、対応するオフライン保存を準備し、必要な内容が開けるかを確認しましょう。
  4. 共有先と操作権限を確認しましょう。重要な資料では、削除や上書きから戻す方法も確かめておきましょう。

別の端末で資料が見つからない場合は、同じアカウントと保存場所を見ているかを確認しましょう。元の端末だけに残るファイルや、同名の別コピーである可能性もあります。保存先を確かめる前に、元のファイルを消したり同期を作り直したりしないよう注意しましょう。

端末の返却やアカウントの利用終了がある場合は、必要なファイルの管理者と引き継ぎ先も確認しましょう。個人の画面から見えることと、今後も組織として使い続けられることは、同じではありません。

まとめ

クラウドストレージはサービス側にファイルを保存する仕組みで、端末内の保存やバックアップとは分けて考える必要があります。ファイル名だけで保存状態を判断せず、アカウント、同期完了、オフラインでの利用、共有と復元の条件を確認しましょう。

出典

  1. Google ドライブ ヘルプ:Googleドライブの使い方
  2. Microsoft Support:OneDriveのファイルオンデマンド
  3. Google ドライブ ヘルプ:共有とアクセス権の管理
  4. Google ドライブ ヘルプ:操作履歴とファイルバージョンを確認する