目次の項目から本文へ移動できる資料は、ページ数が多くても必要な章を探しやすくなります。Wordでリンク付きの自動目次を作り、その動作を確かめてからPDFにすれば、Word側の設定とPDF変換後の問題を分けて確認できます。
主手順はWindowsのデスクトップ版Word(Microsoft 365、Word 2024・2021)です。Mac版の保存条件は別に説明します。目次の文字が青いかどうかではなく、正しい見出しへ移動できるかを基準にしてください。
【要点】Wordの目次リンク、PDFのページ上のリンク、PDFのしおりは別々に確認します。アクセシビリティ用の構造タグやPDF/Aは、リンクを必ず直すスイッチではありません。
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1. 目次リンクとPDFのしおりを区別する
| 確認するもの | 使う場所と役割 |
|---|---|
| Wordの目次リンク | Word文書の目次項目から本文見出しへ移動 |
| PDFの目次リンク | PDFのページ上にある目次項目から移動 |
| PDFのしおり | PDF閲覧ソフトの一覧から章へ移動 |
| 構造タグ | 読み上げなどで文書構造を扱うための情報 |
PDFのしおりができても、ページ上の目次が動くことを確認した代わりにはなりません。構造タグは読み上げへの配慮として有用ですが、オンにすればリンク不良が必ず直るという意味ではありません。
2. Wordでリンク付き目次を用意する
- 本文の章・節に見出しスタイルを適用し、[参考資料]→[目次]から自動目次を作ります。
- 目次内にカーソルを置き、[ユーザー設定の目次]でハイパーリンクを使う設定を確認します。
- 本文を編集済みなら[目次をすべて更新する]を実行します。
- 目次の見出し名へマウスを合わせ、案内に従ってクリックします。Windowsの編集画面では通常Ctrl+クリックです。
- 見出しの文字と、その直後の本文が目的の章であることを確認します。
コードで設定を確認する場合、目次のTOCフィールドにある\hは項目をハイパーリンクにする指定です。ページ番号の右揃えや文字色は、リンクを有効にする条件ではありません。ページ番号のない目次でもリンクを利用できます。
黒い文字でも移動できればリンクは働いています。青色や下線の見た目だけを変えたい場合は、目次リンクの色の確認を参照してください。
3. PDF形式で保存し、必要ならしおりも作る
文書を保存したうえで[ファイル]→[名前を付けて保存]または[コピーを保存]を開き、保存先とファイルの種類[PDF]を選びます。リンク付き資料の確認では、まずWordのPDF保存機能で作ったファイルを使います。仮想プリンターや別の変換サービスで作った結果とは区別します。
WindowsのPDF保存オプションでしおりを付ける場合は、[次を使用してブックマークを作成]に相当する項目を有効にし、[見出し]を選びます。これはPDFのしおり一覧を作るための選択です。ページ上の目次リンクを有効にする専用チェックではありません。
読み上げにも配慮する資料では、アクセシビリティ用の文書構造タグを含めます。PDF/Aは長期保存向けの要件がある場合に選びます。リンク保持のためだけに一律オン・オフを指定せず、提出先の条件を守ったPDFで動作を確認してください。
4. 保存したPDFで移動先を確認する
保存先からPDFを開き、目次の最初・中ほど・最後の項目を押します。「動いた」だけではなく、表示された見出し名と直後の文章が一致することを確認します。節が多い資料では下位の見出しも一つ選び、章の先頭へ誤って飛んでいないか見ます。
例えば目次の「2.1 受付」を押したら、「2 実施」だけでなく「2.1 受付」の本文を確認します。PDF閲覧ソフトの「5/12」のような通し位置と、文書に印字されたページ番号は一致しない場合があるため、数字だけでは判定しません。
しおりを作った場合は、その一覧でも同じ章へ移動できるかを別に調べます。PCで動いても、配布先で使うスマートフォンの閲覧アプリでも確認してください。PDFを作り直したときは、古いタブではなく新しく保存したファイルを開きます。
5. Wordでは動くのにPDFで動かない場合
最初に保存方法とファイル名を確認し、WordのPDF保存で再出力します。そのうえで同じPDFを別の閲覧ソフトでも開きます。一つの閲覧環境だけで動かないのか、ファイル自体のリンクが失われているのかを分けるためです。文書や端末の保護設定をまとめて解除する必要はありません。
Microsoft 365 for Macでは、PDF保存時の[印刷に最適]でハイパーリンクが正しく変換されない場合があるとMicrosoftが案内しています。電子配布向けの保存方法を検討し、保存後のPDFで再確認します。オンラインサービスを使う方式では、社内資料を送信してよいか組織の方針も確認してください。
Web版ではWindowsと同じ詳細オプションを前提にせず、しおりなどを細かく指定する場合はデスクトップ版で保存します。Wordの時点で飛び先が違う場合は、PDFの設定ではなく本文見出しと目次の全体更新を先に見直します。
6. まとめ
リンク付き資料は、Wordでの移動確認、PDF保存、保存したPDFでの移動確認の順に仕上げます。しおり・構造タグ・PDF/Aを混同せず、それぞれの目的で設定してください。配布前には、目的の見出しへ実際に移動できることを確かめます。
超解決 Excel・Word研究班
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